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バラ肉
2024-12-04 02:26:33
11779文字
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愛の勉強【アタブロ】
初めてのおせっせ後、愛されたと感じたブロだったが相手のアタルは余りにも素っ気なく……
ギャグに見せかけた甘酸っぱい話です。
⚠️超人の倫理観が低め。
9歳で出奔してたら、そりゃ色々と性について酷い大人になってても仕方ないよね?と思って書いてしまいました。
支部にも投稿予定ですが、一旦尻叩きに上げさせてもらいました。
1
2
3
バッファローマンから見事に一刀両断されたブロッケンだったが、しかし「はいそうですか」と素直に納得することはできなかった。
SEXは好きなもの同士がするもの。
文字通り“心身“共に“一つ“になる、そんな崇高な行為でなければならない
——
何より、この年まで童貞を守ってきた分、簡単に操を散らしたとは思いたくなかったのだろう。
「
……
そもそも、バッファはヘタレに見えて悪魔超人だしな! ろくな答えをくれるわけ無いっつーの!」
そう、飽く迄も聞いた人選が悪かったことにしたブロッケンJr.は、今度は聞く矛先を変えることに決めた。
「正義超人の皆なら、わかってくれるはずだ
……
!」
うんうんと一人納得するブロッケンは、思い浮かべた仲間の顔に
……
正直なところ、怪しい気持ちだった。
変人奇人さでは完璧超人すら凌駕すると言っても良いほど濃いのが、あの連中である。期待する答えがもらえるかは完全に未知数だ。
(とはいえ、腐っても正義のヒーロー。流石にお茶の間に出せない回答はしないだろう)
自分に言い聞かすように強く拳を握った彼は、今度こそ己の気持ちに同調してくれる相手を探すべく、硬い地面を蹴ったのだった。
しかし、大人の超人界はブロッケンが思っていたよりもずっとシビアであり。
***
「
……
ん? 男同士のSEXは体だけなのか、と? そりゃあ男は種を残さなければいかん生き物だからな。その腹に何も宿らなんなら、きっぱりと区切りを付けておいたほうが楽だろう」
とイギリスの奇行子に正論を吐かれ。
「まー、男ってやつは勝手な生き物だからなぁ。打算が合えばそういうのもありかもしれん!」
と顎をなでる力士は、相変わらず快活な回答をくれ、
「英雄、色を好む。というが、まあ彼の場合もそれに近いんじゃないか? 実際、男と女なら、女性と通じた場合は責任も伴うしな」
と、一番まともなことを言いつつも、結局は賛同はしてくれないアメリカの優男に、ブロッケンは大仰に肩を下げた。
更に、心の師であるラーメンマンからは
「昔から、女に溺れる者にろくな奴はいない。互いに納得しているなら、男同士で発散するという手立ても一理ある」
などと言われる始末だ。
唯一ジェロニモだけが「お、オラは最初は結婚する相手とって決めてるヅラ
……
」と照れながら答えてくれたのが救いと言うべきか。
ちなみに、一番その手のことが好きそうで実は疎いだろうスグルへは、この質問を投げていない。
流石に実の兄の性事情を知らせるのはどうかと思い止まったのだろう。
結果的として、圧倒的にアタルを支持する声の多さに、ブロッケンは打ちのめされた気分だった。
「はぁぁぁ、マジか〜
……
」
ポスンッと長年使い続けているソファに倒れ込んだ彼は、その柔らかな感触とは正反対の世知辛い現実に溜息をついた。
「まさかとは思っていたが、ここまで超人の性的観念が破綻してたなんて
……
」
元が人間であるが故にか、ブロッケンは仲間の概念に頭が痛い気分だった。
そして皆の言い分を並べてみたところ、アタルのそれはまだ可愛い方というべきか。
(確かに、好きだなんだと言ったのは自分だけだけどさ)
隊長に対し、好意を示していた自覚はある。
酔いに紛れて「好きだ」と面と向かって言ったのだって片手では足りない。
相棒に選ばれ、最大の理解者だと告げられ、最終的には互いのイニシャルを刻むツープラトンを完成させた。
憧れの隊長に選ばれただけでも十分だったのに、こんな最高級フルコースのような経験をしたのだ。意識しない、という方が嘘になる。
だから、アタルから夜の誘いを受けた時は、純粋に嬉しかった。
ましてや、ベッドまで丁寧にエスコートされて、怖いと震える体を優しく抱きしめられては、もう警戒心なんて無いに等しく。
「かわいい」「お前の中は最高だ」と兎に角甘い睦言を囁かれては、その気にならないほうがおかしい。
『ああ、隊長はこんなにオレのことを好きだったんだ』
ふわふわと、そんな乙女みたいな感想を抱いた自分の愚かさときたら。思い返すだけで堪らない気持ちになる。
ブロッケンは耐える代わりに唇をギュッと噛み締めた。
告白すらされていないのに、さも恋人になった心積りでいたことが本当に恥ずかしくて。悲しくて。虚しくて。
ソファの上に置いていたクッションを無意識に抱きしめながら、彼は痛む鼻をスンッと鳴らすのだった。
****
一方、渦中の人となっていたアタルはアタルで、先日のやり取りに対して悶々としていた。
(何か間違ったことを言ったか?)
確かに、初めてだと震える男を抱き潰した自覚はある。
「いやだ」「こわい」「もう、むりっ」
消え入りそうな声で弱音を吐くブロッケンをなんだかんだと宥めて、どうにか最後まで持ち込んだのは本人としてもヤリ過ぎだとは感じていた。
しかし、初物(はつもの)ということを差し引いても、腕の中で必死に快楽と恐怖に耐える青年の姿は、アタルには大変魅力的で。
大丈夫だと撫でるだけでホッとする表情も、指を絡めて握るだけで泣きそうな顔を緩めるいじらしさも、大きな逸物を必死に飲み込む胎内の蠢動も、どれもこれも男の劣情を煽るばかり。知らずに夢中になっていたのも仕方のない話だ。
何より、事後のいたいけな笑顔は相手も満更ではないことの証明に他ならない。
だからこそ、普段の労いも込めて、一度きりで終わるのではなく今後もこういった楽しみを共有しようと提案したというのに。
「まったく、飼い猫にでも引っかかれた気分だ
……
」
流石に満面の笑みとまではいかないものの、快諾はするだろうとたかを括っていたアタルは、まさか必殺技を受ける羽目になるとは想像だにしなかった。
「
……
あいつのことは、大抵理解していたつもりだったのだがな」
呟く声とともに、思い切り打たれた頬へと指を這わす。
渾身の力で打たれた場所は、最初こそ盛大に腫れていたものの数日たった今はすっかり痕も消えている。痛みとて、もう感じない。
にも関わらず、妙な違和感を覚えてならなかった。
(
……
どうして、未だに疼く?)
そう疑問に思うのと同時に、叩かれる寸前に見えた涙で濡れた瞳の煌めきが脳裏に蘇り
――
アタルは盛大に溜息を吐いた。
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