バラ肉
2024-12-04 02:26:33
11779文字
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愛の勉強【アタブロ】

初めてのおせっせ後、愛されたと感じたブロだったが相手のアタルは余りにも素っ気なく……

ギャグに見せかけた甘酸っぱい話です。
⚠️超人の倫理観が低め。
9歳で出奔してたら、そりゃ色々と性について酷い大人になってても仕方ないよね?と思って書いてしまいました。

支部にも投稿予定ですが、一旦尻叩きに上げさせてもらいました。



「ーーっぁ、ハッ……!」

一際甲高い声を上げたかと思えば、糸が切れるようにドサッと上半身がシーツへ沈んだ。
「ハァ……ハァ……
全身を襲うのは痛みと疲れと虚脱感。遅れてドッとあふれる汗は先ほどまでの行為の激しさを生々しく表していた。

「ブロッケン……
優しい声ともにズルルッと引き抜かれるペニスに、ビクビクッと内腿が反射的に震える。
「んんっ、はっ……
排泄感を覚えるほど長大な肉棒が抜けていく感覚は、経験の浅いブロッケンJrにすれば、それすら甘い刺激になるのか。小さく開いた口から自然と甘い声が漏れた。

(こんなに大きなのが入ってたのか)

ぽっかり穴の空いた後孔は、まるでその大きさを物語るようだ。
今の今まで、胎内をかき混ぜ、擦り、抉ったペニスに、初めてにも関わらずどれだけ泣かされたことだろう。
嫌だ、怖い、止めてくれ、おかしくなる!
はしたなく泣きじゃくった己の声が鼓膜に蘇り、ブロッケンはカッと顔が熱くなった。恥ずかしさと居た堪れない気持が綯い交ぜになり、思わず顔の横に置いていた手がぎゅうっとシーツを握りしめる。
……大丈夫か? ブロッケン」
「ぁっ……、キャプ、テン……
労う言葉と共に、握った拳の上に相手の熱い掌が重なり、ドキッと胸が高鳴る。
スリッと触れる掌は硬くカサついていて、決して心地よさなどない。しかし、長年の訓練から培われた分厚い皮膚は紛れもなく歴戦の戦士の証だ。身長差はほとんどないというのに、一回りは太い指に胸がざわつく。

(ああ、自分はこの男に抱かれたのだ)

チラッと後ろを振り返ったブロッケンは、間近に見える相手の瞳の色に堪らず見惚れそうになった。
空色の瞳は余りにも澄んでていて、いっそ孤高なほどだ。
揺らぐことのない圧倒的な覇者の目。その中に、自分だけが映されていて。

……ッ」

事後のみっともない姿なのは正直複雑だが、じわじわと胸に広がる優越感につい頬が緩んでしまう。豊満な胸がキュンキュンしたのはしょうがないだろう。
何せ、彼にしてみればずっと憧れていた男とベッドに共にしたのだ。

「うん……大丈夫だよ」
安否を確認するアタルに対し、ブロッケンは静かに答えた。
普段の明瞭な声は泣きすぎたせいですっかり掠れている。また、慣れない筋肉を押し広げたせいで体の節々が痛む。更に言えば、ジンジン疼く後孔のせいでほんの少し身じろぐだけでも辛かった。
しかし、素直にしんどいと答えられるほど、彼も空気を読めなくはない。
「ちょっと疲れちまったけど、その……すごく、よかったし」
はにかむ顔は、なんとか相手に負担を感じさせないよう必死だった。
そんな健気な答えに対し、アタルは感情の読めない目をスッと細めると、一つ小さく頷く。
「そうか……
それだけ呟いた彼は、体をのそりと起こすと自分が抱き潰した体を愛でるべく、背中から腰にかけて優しく撫でる。
「俺も良かったぞ。ブロッケンJr.」
ツツッ……暖かい掌の感触は敏感になっていた肌には心地よく。
「んッ」
咄嗟に溢れた吐息はまだまだ甘い。
ああ、そんな風に触れたら、また熱がぶり返してしまう。
ほんの少しだけ責めるように眉根を寄せたブロッケンは、離れた手が今度をどこを触れるのか、ドキドキしながら視線を寄せた。

……んん?」

しかしそこで見たのは……なぜか今にもベッドから降りようとする背中で、彼は思わず自分の目を疑った。しかし、ギシッとベッドの軋む音と共に遠くなる姿は見間違いではない。
ブロッケンはサアーっと自分の血の気が引くを音を聴いた。

……ちょ、え、きゃ、キャプテンッ?」

慌てて体を起こせば、鋭い腰の痛みが走り、堪らずその場に蹲ってしまう。事後の気だるげな雰囲気などお構いなしに、うつ伏せの状態で腰だけ高く掲げた格好はあまりにも情けない。なのに、その格好に対しても相手は笑うこともなければ慰めることもない。

「ん? ああ。……少し一服してくる」

チラッと一瞥を寄越すなり、アタルは床に脱ぎ捨てたジャケットを拾いながらベランダへと足を向けていた。呆然とするブロッケンの顔は最初から見えていないのか。スタスタと迷いのない足取りは、先程まで見せていた気遣いをどこに捨ててきたと問い正したいほど、呆気なく。
……へ?」
だから、ブロッケンはアタルの動向をただ見つめる事しかできなかった。

そしてそのまま、言葉の通りタバコを一本吸い終えた男は何事もなかったように部屋に戻ってくると、呆然と見つめる視線に漸く反応を見せる。

「なんだ、まだ疲れが残っているのか?」

ベッドの脇に腰掛けると、案じるように手の甲で熱を失った頬を撫でる。その手は妙に優しく、事後の体を放って出て行ったとは到底思えない。余りにもちぐはぐな態度にブロッケンの頭は更に混乱する。
……え? その、えーっと」
ただでさえ慣れない行為の上、疲れ切った彼には現状が理解が追いつかないようだ。
体を案じてくれているのは分かるが、抱き合った感想は? 一つになれた喜びを共有する時間は? と自分が想像していた展開とは大きく外れた現実が素直に咀嚼できない。

「お前とは相性が良いようだからな……もっと楽しんでも良いな」
「なっ!」

更には、ポツリと呟くセリフは先ほどまで体を繋げていた相手に言うには余りにも直接的だった。しかも感情云々ではなく、単なる体の相性の話を持ち出されるなんて。
流石にこれは聞き捨てならない。
しかし、ブロッケンは次々出てくるアタルの言い分を聞いて、柔い想いを粉々に打ち砕かれる気分だった。

曰く
「男は割り切ってヤれる分、楽だから良い」
「女はすぐに恋人面するからな」
「お前はまだ慣れていないようだから、俺がちゃんと育ててやる」
「覚えのいいお前のことだ。ベッドの上でも直に俺のことを理解するさ」

……

出るわ出るわ。なんとも身勝手な発言にブロッケンは自分の中の崇高なキャプテン像がガラガラと音を立てて崩れていくようだった。
そして、仕上げとばかりにニンマリ弧を描く瞳が自分を見下ろしながら。

「だから、また抱いてやろう」

低く澄んだ美声で下卑たことを吐く相手に、反射的に振り上げた手を止めることは出来なかった。

「ベルリンの、赤い雨ーーー!!!」

バチーンッ!!!!!

「ぐっ!?」
頬にクリティカルヒットしたビンタは、静かなドイツの夜の闇を揺らすのだった。



*****



後日。

——ってことがあって……酷くねぇか! こっちは大事な処女を捧げたってのに、オレとのことは単なる性欲だけの関係みたいなこと言いやがってよぉ!」
鼻息荒らく、ブロッケンJr.は先日のアタルとのやりとりをバッファローマンに愚痴っていた。

同じ血盟軍の仲間であり、自分よりも相手との年の方が近い彼なら、アタルの酷さを理解してくれるだろう。
「なあ!バッファローマン!!」
いつもの青白い顔を真っ赤にさせながら文句を姿は、きっと相手がこちらの意見に同意してくれるのが前提だったに違いない。
そうだな。ちょっと考えものだな。と、いつもの大人の余裕で受け止めてくれる。そう信じて疑わなかった。
しかし、うんうんと聞き役をこなす彼が最終的に出した答えはといば。

「それ、何がおかしいんだ? キャプテンは別に間違っちゃいねーだろ」

……は?」

さも、アタルの行動こそ正しいだろ?と顔を歪ませるバッファローマンに、ブロッケンは文字通り顎が外れそうだった。

「男同士でやるなら、そりゃ割り切った関係になるのは当たり前の話だ。ただでさえ“超人”の夜の相手、となると、俺みたいな体格のヤツはできる相手も限られる。ならいっそ同じ超人同士で〜ってのは別におかしな話じゃないし、実際、ヤれたらそれで良いって話もよく聞くからな。だからこそ、男同士・超人同士ってなったらその時点で後腐れない関係になるのは決まってる。
あと、女のことだっけ? そっちもその通りだろ。ソルジャーぐらい良い男なら一回関係を持ったら離さないのもよく分かる。つーか、あの人タラシなら絶対だな」

一人うんうんと納得する中年超人に、普段から青臭いと揶揄されることの多い青少年のメンタルはもはや風前の灯であった。
おまけに、自論を言い切ったところで顔を上げたバッファローマンは、さも今気づいたとばかりに頭を捻る有様だ。

「というか。そもそもお前らってそんな関係なのか?」

いつの間にヤってたんだ?と頭を捻る相手とは裏腹に、ブロッケンはこれまた直接的すぎる表現に顔を真っ赤にするほかなかった。