第13回 佐久間二郎能の会「三曜会」
国立能楽堂
2024年12月1日(日)13:00開演
解説 観世喜正
狂言「見物左衛門」
見物左衛門:野村万作
後見:野村裕基
仕舞「半蔀」
観世喜之
能「野宮」
六条御息所の霊:佐久間二郎
旅僧:福王和幸
所の物:中村修一
笛:松田弘之
小鼓:大山容子
大鼓:佃良太郎
狂言「鎌腹」
男:野村萬斎
妻:野村裕基
仲裁人:深田博治
後見:石田淡朗
能「葵上」梓ノ出
六条御息所の生霊:佐久間二郎
照日ノ巫女:石井寛人
横川小聖:福王和幸
大臣:村瀬提
下人:高野和憲
笛:一噌幸弘
小鼓:大山容子
大鼓:佃良太郎
太鼓:小寺真佐人
*・*・*
最初に、観世喜正師による「野宮」の解説が10分程度あり。解説によると、現在の野宮神社は縁結びのご利益で若い子に人気なんだけど、昔は違っていた、と。当時の時代背景を優しい語り口で、かつユーモアを交えながらお話してくださったので、自然と頭の中に入ってきて、とても分かりやすかったです😊
それ以外にも、主催の佐久間師による前日解説動画や記事を上げてくださったり、当日配布されたパンフでも解説が詳細に書かれていたので、いつも以上に六条御息所の世界に想いを馳せることが出来ました。
…あと、10月に歌舞伎座で源氏物語を観た影響もかなり受けてますがね😅(凄かったなー、玉様の六条御息所
…)
⬇️当時の感想⬇️
https://privatter.me/page/6715987eda948
狂言「見物左衛門」
初見。万作さんの一人狂言なのですが、万作さんが演るものは全て、何も無い空間でも、そこに物が、人が、あるように見えるので、この演目はまさに、そんな万作さんの芸が堪能できる演目でした😊
てか、先週も思ったけど、三番叟を踏み納めてから益々元気になってる気がする😳✨
仕舞「半蔀」
源氏物語繋がりで、夕顔と夕顔の花の美しさを描いた能の舞の部分を堪能。「野宮」も六条御息所の美しい部分を描いた能と捉えるならば、なかなか良い繋(選曲)だなと思いました。
能「野宮」
光源氏との別れを決意し、嵯峨野の「野宮」に身を寄せた御息所。しかし、死しても彼への想いは
…。
この日のメインとなる演目。昨年も別の方で観たことある演目なんだけど、たぶん当時は今程理解出来ていなかったと思われる(要は覚えてない😅)
ゆったりとした2時間の大曲なので、油断してると意識がふわわァと持っていかれそうになるんだけど、何とか耐えました😅
「葵上」が生霊で、こちらはその後の話で亡霊ということは、ある意味、本来の御息所の姿な訳で、とても美しかったですね。
脇正面(中正面寄り)からの鑑賞だったんですけど、シテが鳥居に近づくと天井のライトが強く当たって、装束がキラキラしてるんですよ。それが、鳥居の外の世界が輝いてるように見えて(外の光が反射して映ってる、みたいな)
…。御息所には、鳥居の外がどう見えていたのでしょうね。眩しかったのかな
…。
あと、その明るく見える反動といいますか、装束が輝いてる反面、能面には鳥居の影が落ちており、その表情が御息所の複雑で儚い気持ちを表してるようでした。
今回は、佐久間師拘りのキャスティングということで、お囃子も地謡もアイも、舞台上の全ての調和が取れていて、それが素晴らしい「野宮」の世界を作り上げておりました👏👏👏
てか、こういう世界観と松田さんのお笛、合うよねぇぇ🥰(好き)
狂言「鎌腹」
しっかり休憩25分(有り難い!)取ったあとは、異例のドタバタから始まる狂言「鎌腹」へ。萬斎さんの「鎌腹」観たの、凄い久しぶり、というか、一昨年に初見で観た以来かも?
死ぬ死ぬ詐欺で、身体が鎌を避けちゃう動きが相変わらずキレッキレで面白かったー!!🤣🤣🤣
あんなに可愛い構ってちゃんなら、許しちゃうよ🥰笑
ちなみに佐久間師の狙いとしては、妻の逞しさを見せたかったようなのだが、この狂言も一人狂言みたいなもんで、アドの出番は最初だけなので、それで良いのか!?と思ったけど、裕基くんのあの背丈で鎌を持って追いかけてくる姿は、凄い迫力ありました😂(お見事!)
あとシテの引くに引けないプライド、という意味では「葵上」とも通ずる部分ある、かな?(ちょっと無理矢理過ぎるか?😅)
能「葵上」梓ノ出
今回は梓ノ出の小書きが付いてるので、
・六条御息所の冒頭の謡をカット
・シテとツレの連吟
・中入りして長袴を履く
等の演出が加わります。
何度も観てる演目ですが、この小書きは初めてで、割とテンポ良くて良かったかも。連吟も巫女の口寄せ感あってリアルでした。
あと、般若に白装束、緋色の袴姿だったので、リアル「はんにゃちゃん」だ!と思いました😅
てか、「野宮」が幻想的な雰囲気だとしたら、「葵上」はまさに時代劇を観てるかのような臨場感があるような
…今、まさに事件が起きようとしてるのだから💦
直近で観た「葵上」は、宝生流でシテとワキがバッチバチ⚡️でカッコイイ系だったんですけど、今回は両者ともジワリジワリ
…と言った感じで、ある意味こちらの方が、シテは御息所らしさが出てたと思います。
まだ、御息所の心が残っているような
…そんな動きでしたし、そんなシテの動きに合わせて、福王兄さんが冷静に対処してた姿が、これまた印象的で、シテとワキ、良い組合せだな、と思いました。あと般若の面なのに泣いてるように見えたのも印象的でした😳⁉️
これはもう、どちらが正解とかじゃないんですね。むしろ、個人的にはどちらも好きで、演者の解釈や、持ち味、芸風で、同じ演目で同じ型を演っていたとしても、全く違う見え方になるのが面白い!!女性のシテ方さんの時は生々しかったし💦
「葵上」を何回観ても楽しめるのは、こういうところなんだろうなーと思いますし、役者の存在意義も、こういうところなんだろうな、と。
そんなこんなで、御息所に想いを馳せた1日となりました。
どんなに高貴な人でも、聡明な人でも、恋をすれば、その感情に振り回されてしまう。そして相手やその周りから受けた環境によっては、愛ではなく嫉妬に変わってしまうし、プライド次第では、それを悪化させてしまうのだなーと、改めて。。。
2演目の同一人物の心情の演じ分け、お見事でした👏👏👏
第12回 三曜会の感想はコチラ⬇️
https://privatter.me/page/657c6d6d8ac9d
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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