【能楽鑑賞】#96 第12回 三曜会

狂言「腰祈」 能「安宅」勧進帳・瀧流

第12回 佐久間二郎能の会「三曜会」
2023.12.3(日)14:00開演
国立能楽堂

約3週間ぶりのお能の会でした。
11月は能楽鑑賞の氷河期だったので、
やっとお能が観れた!って感じ。
今月は色々と観る予定があるので、今から楽しみ。

*・*・*

●『ご挨拶』佐久間二郎

公演前にYouTubeに動画を上げて語ってたけど、それに沿った内容で、完売御礼の挨拶と、本日の番組は『安宅』に因んだ曲で構成されてること、『安宅』の子方は娘さんで、中学生になったので今回で子方を卒業すること、子方を卒業する時は親子で『安宅』を演ることを決めていたこと、などを話されておりました。


●舞囃子「船弁慶」

平知盛の霊:観世喜正
    笛:竹市学
   小鼓:鵜澤洋太郎
   大鼓:柿原弘和
   太鼓:姥浦理紗

弁慶と義経繋がりで選曲。

久しぶりのお能の会で、観世喜正さんの舞囃子から始まるのたまらん!えぇお声だし、薙刀裁きもカッコいいし、満足満足😊✨

今回は地謡の謡も聴いてたらゾクゾクして覚醒してしまった。いつもは眠くなるのに(爆)こんなん初めて😳
それだけ船弁慶という演目が、カッコいいからなのだろう。

観たことある演目だと、舞囃子や仕舞でも、その時の情景が浮かんできて楽しめますね。


●狂言「腰祈」

  シテ(祖父):野村万作
  アド(山伏):野村裕基
アド(太郎冠者):野村萬斎
     後見 :内藤連

山伏繋がりでの選曲。初見。

修業を終えた山伏が、久しぶりに祖父のもとを訪ねると、祖父はすっかり腰が曲がっていた。そこで山伏は修業の成果を見せようと、祈祷で祖父の腰を治そうとするのだがというお話。

万作さん元気だなァと改めて感じた。
老人役なので面を着けていたが(万作さんなら直面でも良いようなw)山伏が祈祷する度に、腰をクネクネさせるの可愛くてワロタ😂

最初は腰が真っ直ぐになったが、姿勢が良すぎても窮屈なの分かるぅ(笑)。だから元に戻せというんだけど山伏の法力が強過ぎてコントロールが上手くいかず、今度は祖父の腰が曲がり過ぎて倒れ込んでしまう。

そこで太郎冠者にも協力してもらい(杖で祖父の腰を押さえる姿勢がめちゃくちゃ決まってた😂)、何とか祖父の腰は元に戻ったが、最後は祖父がお怒りになって山伏が逃げていく、というオチでした😂

そういえば祖父が山伏に、仔犬をプレゼントしようとして、山伏が自分の事を未だに子供扱いしてるようだ、というシーンがあるんだけど(似たような展開をつい最近、ござる乃座でも観たねw)観客はピンときていなかったようだけど、昔は犬を欲しがるのは決まって子供、というイメージだったらしい。

あと裕基くんの山伏も良かったですね。
狂言に出てくる山伏は、どこかマヌケでおっちょこちょいだったりするのですが、こういう役も似合うようになってきました。
以前は真面目な役の方がハマってるな、という印象だったので。


昔は、お能と狂言は選曲の際、見た目が被るものは、敢えて避けていたらしいですが、今では内容重視で、お能と狂言に繋がりが感じられるものを選曲して、ひとつのテーマを持って会を開くって素敵だなァ、と思いました。

お能と狂言が双子の兄弟だということを思い出させてくれるような構成は大好きです😊✨


●仕舞「鞍馬天狗」
観世喜之

義経繋がりでの選曲。
義経が逃避行中に、子供の頃に鞍馬の大天狗に出会ったことを思い出していたら良いなという佐久間二郎師の想いが込められた選曲でした。

「鞍馬天狗」も観たことあるので、その時を思い出しながら観てました。観たことある演目だと、仕舞もより楽しくなります😊


●能「安宅」勧進帳・瀧流

シテ(武蔵坊弁慶):佐久間二郎
  子方(源義経):佐久間瑞稀
  ワキ(富樫某):宝生常三
  アイ (強力):野村萬斎
  アイ(太刀持):高野和憲
   ツレ(山伏):永島 充
   ツレ(山伏):坂真太郎
   ツレ(山伏):長山耕三
   ツレ(山伏):桑田貴志
   ツレ(山伏):奥川恒成
   ツレ(山伏):石井寛人
   ツレ(山伏):中森健之介
   ツレ(山伏):小島英明
   ツレ(山伏):鈴木啓吾

後見:観世喜之 奥川恒治 遠藤喜久

 笛:竹市 学
小鼓:鵜澤洋太郎
大鼓:柿原弘和

「安宅」を観たのは、これで3度目かな。今回観て、改めて思ったことは、能は同じ演目でも観れば観るほど、面白くなる、ということでした。噛めば噛むほど旨味が出てくるスルメのように、観れば観るほど、その曲の理解度が深まり、解像度も高くなり、魅力が伝わってくる。

今回の『安宅』は、よりドラマティックでドキドキハラハラしました。ワキの宝生常三さんの見た目とオーラが強過ぎて😂思わずシテの弁慶を応援したくなるような臨場感がありました。脇正面から観てたけど、ぶつかり合いの時とか常三さんの表情がガチだった💦

ツレの皆さんのチームワークも良かったと思います。正面からみて逆三角形▽になるフォーメーションも、横から見てたらカッコよくて、キレイで、素晴らしかった👍✨

そして、佐久間二郎さんの弁慶と、娘・瑞稀さんの義経。親子ならではの信頼感が、そのまま役に反映されてるようで、とても素晴らしい弁慶と義経でした👏👏👏

ちなみに、アイの たかのん の強力は観たことあるけど、太刀持役は初めて観ました。常三さんの従者に相応しいと思うくらい、凄い迫力がありました😳✨

そして我が推し、萬斎さんの強力を観るのは今回で2度目。
狂言の方はアドだったとはいえ、ここでも掛け持ちするとは💦

こういうシリアスな役を観れるのは間狂言ならでは。
狂言とお能、両方で推しが観れて満足度が高い1日となりました。