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ぶたたけ(名もなきルビコニアン)
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サンライズ・デイ
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きっかけは6歳のクリスマスだった。
父は僕たちの為のクリスマスプレゼントを買いに外に出かけていて、母はお祝い用のターキーをキッチンで焼いていた。
リビングに居たのは僕と3歳になる弟だけ。
弟は赤ちゃんなのにおとなしい。
だからお守りを僕に任せて、母は家事をしていることはよくあった。
その日も僕は弟と一緒に大人しくテレビで『アーキ坊やの冒険』を観ていた。
ただ一つ違ったのは、その日は友達のメイから手作りのクッキーをもらっていたことだけ。
僕に渡す為に頑張って作ったのって言ってた、大きなクッキー。
テレビを観ててお腹が減ったからポケットに入れたままにしていたクッキーを食べようと思ったんだ。
弟のことは大好きだから、僕一人で食べたら弟がかわいそうだと思って、弟にもクッキーを分けてあげた。
大人の今ならそれが絶対にいけないことだってわかる。
弟はまだ小さい。
大きなクッキーをそのままあげたら、喉に詰まらせる可能性がある。
そのままあげるのは危険だ。
でも、幼い僕にはそれが全くわからなかった。
「口をあけて」
僕は口を大きく開けて、弟に同じようにするよう促した。
弟は賢い良い子だから、僕の真似をして口をあんぐりおっきく開けてくれた。
その口の中に何も考えずにクッキーをそのまま入れたんだ。
弟は口の中に食べ物が入った事に気づいて、開いた口を閉じて、そしてそのまま飲み込んだ。
口を閉じた後、弟の顔が青くなって、苦しそうにバタバタし始めた。
バタバタしてたけど、手足が小さかったから全然音はしなかった。弟が大変なことになっているのを分かってるのは僕だけ。
お母さんはオーブンに付きっきりで全然気づいてなかったと思う。
突然のことでどうすればいいかわからなくて、お母さんを呼ぶとかも考えられなくて、弟の名前をそばで呼ぶしかできなかった。
しばらくしたら収まるかもって、そう思ってたのもあった。
名前を呼んで落ち着かせたら治るかもって。
この時お母さんを呼んでいれば、弟は助かっていたんだ。
僕が大声でママ!と言っていれば弟は今でも生きていた。
愚かな僕はお母さんを呼ばずに弟の側で必死になって名前を呼び続けた。
弟が起きなくて、怖くて、弟を呼ぶ声が知らないうちに大きくなって。
僕の声に気付いたお母さんが弟の元に駆けつけた時には、彼はもう息をしてなかった。
その時から僕は、自分で判断することが怖くなった。
誰かが決めてくれる道を生きたい。
僕は過ちが怖い。
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