hatonyannyan
2024-11-23 21:30:36
1658文字
Public
 

until "Fall" days

バルクラフォールデイズの最終日はなんでもいいよってことだったので、好きに書きました





夜中に異様なエーテルを感じて兄の部屋へ急ぐと、床で苦しみのたうち回るクライヴの姿があった。
「兄さん!?」
…………、ああ、いや、平気、だ」
額に脂汗を浮かべながら起き上がろうとするが、どこをどう見ても平気ではない。人を呼んでくるからというこちらの言葉にも大丈夫だと薄く微笑む始末で、埒が明かないとベッドに無理矢理押し込めて医者を呼びに部屋を出た。
先程感じた暗く冷たいエーテルのこともそうだが、拭えない違和感が心臓の鼓動を急かす。兄さんの目は、あんな色だったろうか?

それがフェニックスゲートの事変が起きる、三日前のことだった。

フェニックスゲートで謎の召喚獣に敗れ、昏睡状態で眠り続けること五年。教団の纏めた記録を見ると、世界は大きく様変わりしていた。ロザリアはザンブレク皇国の属領となり、一方で灰の大陸では強国ヴェルダーマルクが斃れ新たな国が興ったらしい。
不死鳥教団の右筆だというシリルと名乗った男は、灰の大陸の新王国の国王が未知のドミナントであるらしいこと、その容姿がフェニックスゲートの事変から行方知れずのクライヴ・ロズフィールドに瓜二つであることを、ぴくりとも表情を変えずに語ったのだった。