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朝見草
2024-11-04 22:36:53
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面談 蘭編
参加企画 あの夏の向こう側に様
蘭「泉の人魚と」
すぐり『梅雨草村より向坂すぐりでお送りします』
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「初めて会ったのは俺の泉だった」
『雨の橋立を通ってやってきたんだっけ』
「そう。余りに落ち着いていたから、同じようななにかかと思った」
『わからなくもないけど
……
それで?』
「最初は、俺が描きたいって言って。その後宿で一泊して帰って行って」
『行動が流石大人。学生はちゃんとあんたが返してあげなさいよ』
「わかってる。
……
それで、その後もあの泉を気に入ったらしくてまた来ていたんだ。でもキョロキョロしているから何かと思ったら、俺を探していたみたいで」
『うん』
「今度はもっとしっかりした画材を持って、俺を見つけて笑って」
『うん』
「それからよく話すようになった。元から人がいる時はずっと起きていたし、何か大きく変わったわけじゃ無いんだけど」
『あんたは、他の人より彼女が来るほうが嬉しかった?』
「
……
いや、灯先生やくろがねさんと話すのも、湖さんに描いて貰うのも、変わらない。どちらも本当に幸せな時間だったんだ」
『通達を貰った時、どう思った?』
「貰った時は、特には。消えるんだなって」
『それだけ?』
「それだけ」
『焦りとかはなかったの』
「あの時は特に。というより、最後の最後まで俺は消える物だと思っていたよ?」
『
……
あんた、いい人に出会ったわね』
「はは、本当にね。この夏までに、訪ねてくれる人も増えて、たくさん話もできて。もういいかなって思っていたんだ、あの瞬間までは」
『例えば昔みたいに、人魚の肉を求める人が出て来たらどうする気だったの』
「逃げなかったんじゃないか?」
『正気?』
「消えるなら、誰かの役に立った方が有益だろう」
『痛みが無い訳じゃないんでしょ?』
「臓器ごと抉られたところで、鱗に覆われて消えるだけだよ」
『それ、ものすごく辛いやつじゃない』
「まあ、そうかもしれない」
『もう少し、自分を省みなさいよ。大事な人も友達も増えたんでしょう?』
「ん
……
身を挺して守れるなら、それが良いように思えてしまって」
『良くない!あんたの心配する皆のことを考えなさい!!全く』
「ははは、ありがとう。やっぱり君はいい人だね」
『
………
言わなきゃ良かったわ』
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