【能楽鑑賞】#164 第25回 青葉乃会

能「蟻通」「船弁慶」 狂言「鱸包丁」

第25回 青葉乃会

宝生能楽堂
2024年10月27日(日)14:30開演

能「蟻通」
 宮守:観世銕之丞
紀貫之:殿田謙吉
 従者:大日方寛、則久英志

 笛:松田弘之
小鼓:大倉源次郎
大鼓:柿原弘和
太鼓:三島元太郎

狂言「鱸包丁」
伯父:山本東次郎
 甥:山本則孝

能「船弁慶」重前後之替・船中ノ語・名所教
静御前/知盛ノ怨霊:柴田稔
      源義経:青木響平
    武蔵坊弁慶:宝生常三
    義経ノ従者:舘田善博、梅村昌功
       船頭:山本凜太郎

 笛:藤田貴寛
小鼓:鵜澤洋太郎
大鼓:大倉慶乃助
太鼓:小寺眞佐人

*・*・*

今月はお能成分が足りないなーってことで、こちらへ。

能「蟻通」

あらすじ・見どころ解説⬇️
https://noh-sup.hinoki-shoten.co.jp/sh/115/ja

初見。シテは蟻通明神の化身なのだが、中入りせず、正体も最後に匂わす程度なので、終始、老人の姿のまま。和歌ネタでもあるので、ちゃんと内容を把握してないと、良くわからないまま終わってしまう印象。

能といえば複式夢幻能(二場物)のイメージが強いが、その形が確立する前は、こんな感じで演じてたんだなァと勉強になったと思うと同時に、ヘンシンものが好きな私としては、ちょっと物足りなさも感じたり(苦笑)

解説によると能「蟻通」を作った世阿弥と、能「船弁慶」を作った観世信光の世代は100年近くもの開きがあるそう。その間、時代と共にターゲット層が変わることで、演目の作風も変化していったのだとか。

一口に能楽の歴史が約700年程なんて言っても、その700年間、ずっと同じだった訳ではなく、古い物を残しつつ、常に生き残りを賭けて「船弁慶」のような、当時としては斬新で新しいものを生み出して行った訳だ。

そう考えると、現代の能楽師たちが、現代人に能狂言を観て貰おうと新作を生み出したり、アレコレするのも自然な流れな訳で。古いものは消さずそのままに、新しいものを継ぎ足していく。これが推しが良く言っているアップデートなのだな、と思った。

なんか「船弁慶」の小書きと東次郎先生に釣られて、軽い気持ちで来ちゃったけど(笑)、「蟻通」と「船弁慶」をセットで観ることで歴史が学べたという意味では、なかなか深い番組でした。感謝。



狂言「鱸包丁」

過去に万作さんの「鱸包丁」を二度ほど拝見済。

(当時の感想⬇️)
https://privatter.me/page/6647ed0ee7a0f

ちと理解が難しいイメージのある狂言なのだが、東次郎先生の話術もお見事で、そこは惹き込まれました✨
素直に笑えたところもあって、そこは東次郎先生のキャラクター性もあるのかな。

「目には目を、歯には歯を」感が凄かった(笑)



能「船弁慶」重前後之替・船中ノ語・名所教

それぞれ、シテ・ワキ・アイの小書き三点セットが付いた船弁慶。何度も観た演目だし、小書きも観たことあるものだが、この3つの組み合わせで観るのは初。

前シテの静御前の舞では、白の長絹を身に着けていたので、神秘的に見えた。てか、静御前の物着って金地の烏帽子だけじゃなかっけ?🤔と思って調べてみたら、観世流では演出のひとつとして長絹を使うこともあるらしい。

山本家の船頭を観るのは二度目。大蔵流だと足を鳴らす型が入るので、これはこれでカッコよくて好きだ。また観たいな〜と思っていたところだったので、丁度良かった。てか、山本家の硬派な芸風とお能は相性が良いなァ。

後シテの知盛もカッコ良かった。立ち位置も性別も真逆の人物を前後で演じ分ける船弁慶は、独特でやっぱり面白い。

子方の青木響平くんは、今年5月に観た『一樹会』以来で、確か幼稚園の年長さんだったか。船弁慶の子方は、もう少し大きい子が演ることが多いイメージなので、年齢を考えるととても良く頑張ったなと思う。



第24回 青葉乃会の感想⬇️
https://privatter.me/page/66392aba9e27d

過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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