蘇芳
2022-12-18 14:46:37
4773文字
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診断メーカーと短文のまとめ2

軌跡のクロリン。診断メーカーと1000文字以下の短文をまとめたものです



 平和な昼下がり
 
 何もないのに転んで胸に顔を埋めちまうとか、そんなことはない。と言いたいが1回やったな、と青空の下。洗い立ての真っ白なシーツを背に敷き、宵闇色の髪をそのシーツに広げるリィンに覆い被さる形になったクロウは思い返した。唇を押さえて頬を赤く染めたリィンを下にして。
 何故、こんな状態かというと数分前に遡る。
 少し風があるが絶好の洗濯日和。自由行動日で時間もあったことから大物のシーツを始め、溜まった洗濯物を片付けて、燦々と降り注ぐ太陽の光で直ぐに乾いた洗濯物を、リィンとクロウが取り込んでいた時のことだ。
 目も開けていられないような瞬間の突風。
 ちょうどその時に、リィンの手にあったシーツがぶわり、と風を含んで煽られリィンを巻き込み、その視界を白一色にした。そのシーツに足を絡め取られたリィンは、たたらを踏む。
 クロウはクロウで洗濯ばさみから離れ、手からもするりと離れていった洗濯物に慌てて手を伸ばし、それが下着だったものだから余計に慌てた。その下着だけに視線を向けて1歩、2歩、と半ば飛びかかり手を伸ばして掴んだ、着地点に1歩、2歩と。たたらを踏んで後ろに下がり、体勢を立て直そうとしていたリィンが入って来たのだ。
 気づいた時には衝突。
 足が地面に着いていなかったクロウは勢いよくリィンの上に倒れ込み、倒れていく最中にクロウの唇がリィンの唇に接触したのだ。勢いがよかった為か、いつもより、強く感じる相手の唇の感触。
 突然の事態に、閉じられることのなかった目が合う。リィンの目に多大な羞恥と本の少しの欲の色を見て取ったクロウが、ことさらゆっくりと起き上がり出来たのが、青い空の下で真っ白なシーツにリィンを押し倒している今、というわけだ。
 これも頻繁に起こるラッキースケベのひとつか。とクロウが思っていると、クロウの下でわなわなと震えだしたリィンが口を開いた。
「は、はやくどいてくれ!」
 ちなみに、この惨状が展開されている場所はリーヴスの分校宿舎の裏である。