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澄ひろえ
2020-04-09 17:23:31
2032文字
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嘘と友と真実と
ククゼシエイプリルフール三部作(TLにあげたもの)を加筆・修正したものです。
すれ違い編・リカバリー編・決着編にてお送りします。
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エイプリルフールククゼシ決着編
「ほんとにいるのかしら・・・」
ゼシカはそっとドニの酒場の扉を開けた。カウンターには見慣れた赤い騎士服の男が突っ伏していた。
「ククール・・・」
ゼシカはそっとククールの隣の席に座る。ククールはちらとゼシカを見た。その目は微かに赤い。
「何?何か用?」
ククールが口を開く。ふわりとアルコールの匂いが漂う。
「・・・ごめんなさい。傷つけるような事言っちゃって」
「・・・まぁ俺もタイミング悪かったしな」
ククールそう言うと、グラスの中の物を一気に飲み干した。
「それ、お酒?」
「いや、水。そんなに酔っ払う気もねーし」
「あのね、ちょっと一緒に来て欲しい所があるんだけど・・・」
ゼシカは立ち上がる。
「ん?ルーラか?」
飲み代のゴールドをカウンターに置いて、ククールも立ち上がった。
「そうじゃなくて、こっち・・・」
ゼシカはそのまま歩いて酒場の裏口の扉を明けて外へ出た。ククールも後を追う。
「で、何?」
酒場の裏で立ち止まったゼシカにククールは声を掛ける。
「・・・もう一度」
「え?」
「もう一度、言って。あの言葉」
「でも今日は・・・」
「今日は絶対に嘘を言わないといけない日じゃないでしょう?」
ゼシカは真っ直ぐにククールを見つめた。
(貴方の気持ち・・・知ったから)
(ああ、その瞳に弱いんだよなぁ・・・俺)
ククールはしばらく逡巡していたが、一つ息を吐くと
「まぁ、確かに・・・」
そう言ってポケットから小さな箱を取り出した。
「ゼシカ」
ククールは真剣な瞳でゼシカを見つめ返す。
(ああ、その瞳に弱いのよね・・・私)
「俺と結婚して下さい」
「・・・はい」
差し出された小箱を受け取り、ゼシカは頷く。
「ありがとうゼシカ」
ククールはそっとゼシカを抱きしめた。
「この場所から始まったのよね。私達」
「で、またここから二人で始まるのか・・・悪くねぇな」
「うん」
4月の暖かい風が二人を祝福するかのように吹き抜けていった。
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