MN*B
2024-06-20 21:51:45
13526文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

連鎖

伏黒恵からみた彼の話。

この小説は【蠱毒な夢術廻戦】シリーズの番外編です。
時系列は『人生一年生、入学。そして任務。』と『E.1 原点と器』の間になります。

荒い部分が多いですが、勢いであげます。
どうして書くとシリアスに寄っていってしまうのか…?

あと乙骨先輩は、いつから海外行ってるんでしょうかね。
伏黒が知り合いみたいだし…この小説だと、五月辺りまでは居たんじゃないかと想定して書いてます。

 

【青嶺衛は金銭感覚バグってるのか?】
バグってるというか、大人感覚です。払いどころを迷わない感じ。
物に対する執着が薄いのもあります。

【なぜパンダ先輩は最終頁のとき呼ばれていなかったのか】
マジで部屋が狭くなるから。
あとしいて言えば、用があったのは乙骨先輩にだったから。

 
表紙は、かんたん表紙メーカーさんからお借りしました。



#オリ主 #伏黒恵 #狗巻棘 #禪院真希 #パンダ(呪術廻戦) #乙骨憂太 #夢術廻戦
2021年3月21日 21:46



「おーい、みんなどこにいるんだー?」

パンダ先輩、こっちです」

「あ、衛~。最近みんな、部屋にも食堂にも居なくないか?俺ハブられてる?」

「ハブっていうか見てもらえると早いっス」

衛の部屋?」



 禪院先輩にパシられたはずの青嶺が、すぐに帰ってきた。その後ろには、パンダ先輩の姿がある。
それを見咎めた禪院先輩と狗巻先輩が、抗議の声をあげた。

「あっ、衛!パンダには言うなって言ったろ!」

「おかか~」

それを聞いた乙骨先輩は、困ったような顔をしながら話す。

「えぇでも仲間外れはどうかと思ったけどな」

「人口密度ヤバいですよ。だから先輩も言わなかったんじゃないですか」

別にいつも全員が勢揃いするわけではないが今がまさに密集状態である。
しかもパンダ先輩の身体は大きい。それがわかっていたから、乙骨先輩も進んでは言っていなかったはずだ。

「それはごめん、パンダくん」

申し訳なさそうに、でも俺の言葉に否定はできない乙骨先輩だった。
そんな俺らを見て、パンダ先輩は戸惑ったように青嶺に尋ねた。

これ、どういうことなんだ?」

それに対して、部屋の主である青嶺は困ったようにパンダ先輩を見た。

「それが俺にもよくわかってなくて……

お前がいつも部屋に居て、特に拒否も何もしないから、たまり場になってるんじゃないかってのは言った方がいいのだろうか。



 結局、この集まりにパンダ先輩も加わり青嶺本人はといえば、また部屋の外へ出ていった。
それを見送ったパンダ先輩は不思議そうにして、こちらへ尋ねてくる。

「衛は?」

「自販機までパシリ」

相変わらずの禪院先輩だった。
容赦ないねという乙骨先輩の呟きが聞こえた。
俺もあいつと一緒にパシられることはあるが、今回は別だった。

「というか、お前らも気づいてるよなこの部屋」

彼女がそう切り出せば、部屋の雰囲気が変わったのがわかった。

「高菜

「呪符でしょう?結界というか、封印にも近いですよね」

「あーやっぱ俺の気のせいじゃなかったか。衛は気になんないのかね

部屋の壁面おそらく壁紙と壁の間。そこに何か仕掛けが施してあった。
彼はそれを知らないのか、知っていてあれなのか
どちらにせよ、用事がなければ部屋から出ない様は、自ら閉じ込められにいっているかのようだった。自分が特殊だと自覚があるのなら、そうなってしまうのかもしれない。
殺風景な部屋だと、それが際立って見えた。



黙ったままでいる乙骨先輩。それに禪院先輩が確信を持って尋ねる。

「憂太、お前なんか知ってるだろ」

うん。でも言えないや」

「そうだよな、憂太がこういうとこでダベるかって言われると、ちょっと違うしなんか訳ありなんだろ」

パンダ先輩がそう言えば、乙骨先輩は困ったように話してそれから苦笑した。

「僕がここに居るのは勝手かな。結局僕も居心地よくて居るようになったのは、みんなと変わらないよ」

居心地がいいかと言われると、それはまた別の話のような気がするが。
人に干渉してこないし、人の事情に深入りもしてこない。居ても居なくても変わらないから、それならいっそ様子を見るために一緒にいるだけのつもりだ。
俺はそう思ったが、別にそれに関して明言するつもりはなかった。

俺は、乙骨先輩が何か知らされてるってこと聞いてます。事情も少し聞いてます」

護衛任務を受けたとき、そして入学初日の任務のとき。
五条先生と家入さんから具体的かと言われると微妙だが。

禪院先輩は、不可解そうに俺へ尋ねた。

「あ?アイツって被呪者なんだろ呪われてる感じ全然しねーけど。それ以外に知ってるってことか?」

乙骨憂太に似た感じ。とでも説明を受けたんだろうあの人から。
この様子だと、先輩たちには知らされていないのか?

「まぁ被呪者ってのもどうなんですかね。呪詛師の被害者だって聞いてますあと、秘匿死刑されて当然の立場にあったみたいです」

「はぁ!?」「おかか!?」「事情重っ!!」

三者三様の驚きの声。やっぱり聞いていなかったのか。

「みんなは、五条先生からどういう説明受けてるの?」

気まずげにそう呟く乙骨先輩。

「憂太に似てる」「昔の憂太と似た事情」「すじこ」

先輩たち三人は、一斉に乙骨先輩のほうを見ながら言った。
狗巻先輩は、乙骨先輩のほうをつんつんと指差しもつけていた。

「体よく説明に使われてるなぁ僕

乙骨先輩は反応に困ったように空笑いをして、お茶を濁した。


 そこまで話したところで、青嶺をつけていた俺の式神が帰ってくる。

戻ってきます」

「こんなことに式神使っちゃうのか~

怒られるぞ?と首を傾げるパンダ先輩。

「あいつの聴力舐めないほうがいいですよ」

ってかなんでこの部屋で話してるんだ、別の場所でやればアイツのこと気にしなくて済むのに。

そう思いながら禪院先輩のほうを見れば、勝手に棚を漁っている。

おい、これでも食うか?」

「すじこ?」

彼女の手に握られているのは、これまた地方のお土産のようで未開封なのも前と同じお菓子の類。
禪院先輩は、ほかにもまだあるな。と言いながら棚を横目で見た。
それを見た乙骨先輩は、彼女を控えめに窘める。

「勝手に触るのよくないよしかもそれ、どう見てもお土産だよ?」

「だからだろ。このチョイスはあのバカのだ一人の学生に肩入れすんの事案だろ、教師を犯罪者にさせないためだ」

「いくら!」

「五条先生にその言い草はどうなのかな

遠慮も配慮もない禪院先輩に、同調する狗巻先輩。そして、困り顔の乙骨先輩。


「誰も五条先生の名前出してませんよ、乙骨先輩

そうツッコミを入れれば、彼はきょとんとした顔になる。
そしてパンダ先輩が、それを茶化しにかかった。

「あー!憂太もひどいやつだな~、悟のことバカだって思ってたのかぁ」

「えっいやこれは話の流れ的な、ね!?」


 そうやって適当なことを話していれば、青嶺が部屋に帰ってきた。

戻りました。頼まれたのなかったんスけど見間違えじゃないスか?」

話す青嶺の手には何も握られていない。

「そうか?まぁいい。衛、お茶淹れろ」

どうでも良さそうにする禪院先輩を見て察した。
この人、話をするためにわざわざ部屋の住人追い出したぞ。

青嶺は首を傾げていたが、言われた通りに作業を始めようとしてテーブルの上に出されたお菓子に気がついた。

「あ別にいいんスけど、せめて期限が近いやつから食ってくれませんか?」

気にするのそこなのか。

「わかった、わかった。つーかもっと普通の菓子も置いといてくれ、お上品すぎる」

「しゃけ」

しかも注文まで付けられてるぞ、いいのか?
俺は先輩たちを呆れた目で見たあとさすがに悩んだ様子の青嶺を窺った。

キノコとタケノコで戦争起こす人、いないよな?」

「なんでわざわざそのチョイスすんだよ、戦争起こす気しかねぇだろそれ」

思わずツッコんでしまった。

お前、それでいいのか