MN*B
2024-06-20 01:46:29
12557文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

人生一年生、街へ繰り出す。

シリーズ中第13話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。

このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいね…いつもありがとうございます。

 
今回はギャグ回です。
そう言い切りたいですが、解説五条さんが出張りました…なぜ?
まぁでも青嶺と伏黒がお互いに勘違いするギャグです。

次回、『人生一年生、』バージョン最終回です。
やっとここまで来たかって感じですね。

 
 
 今回の青嶺の描写が幼く見えるかもしれませんが、それは伏黒のせいです。
お日様のにおい言っちゃうタイプの思考はこんな感じかもな…と思ってこうなりました。

 伏黒と五条先生の生い立ち的に、テレビ見てたんかなと思います。
五条先生は映画見まくってるみたいだし、伏黒もこれくらいならまぁ…と思って描写しました。
出したOPの例があの二つなのは、わかりやすくてあり得る年代はこの辺かなと思ってあげました。

アニメディスク1の方についてたドラマCDからちょっと発想したネタです。
自信があったってことは、やったことあるってことでしょ?って思いましたね。

…書いてる途中で面白いかコレ?って自分で疑い始めてしまったので、まだマシなうちに勢いであげます。
 
 
【青嶺衛についての報告と流れ】
※五条さん視点
 事件解決直後。
透坂:あいつ呪詛師か呪霊です(見た目変わったし)
五条:一般人だよ(嘘だけど)
上層部:透坂お前あやしい(一般人は関係ないな)
 その後。
東京校:彼って呪い見えるだけです(透坂のせいで呪いなんだが黙っとこ)

みたいな感じです。

#オリ主 #伏黒恵 #夢術廻戦 #五条悟 #家入硝子
2021年2月24日 00:53



 高専付近、最寄りのバス停にて。

俺は乗り場のそばに置いてあるベンチで、バスが来るのを待っていた。
時刻表を見た感じ、あともう少し待つことになるようだ。

 何をするでもなく、ただ目の前の風景を眺めているとこちらへ向かってくる足音が聞こえた。
そちらをチラリと確認すると、おそらく私服姿の男性というより男子が歩いてきている。この間知り合った確か、伏黒恵だ。
彼もバスに乗るのだろうか、それとも散歩か。
別に俺に関係があるわけじゃないが

俺は視線を戻し、またぼぅっと座ったままでいた。
ここまで歩いてきた彼は乗り場の近くで立ち止まると、そのまま立ちっぱなしでいるようだった。

俺は彼のほうをまたチラリと覗いた。
ベンチ空いてるから座ればいいのに。
そう思ったが、どうせもうすぐバスが来るから座らないタイプかもな、とも考え、結局口に出さなかった。


 しばらくすると、待っていた路線バスが来た。
乗客がいなくてガラガラのそれに、俺とその次に伏黒恵が乗りこんでいく。
先に来ていた俺のほうを優先するような、そんな彼の立ち位置だったのでそうなった。

俺は乗りこんで、隣に窓のない席を探した。
前方か後方かの二択近い方でいいか、と最前列の一席に座る。
後ろから来た彼は俺の横を通り過ぎ、おそらく後方の席へ座った。


バスが発車し、何事もなく進んでいく。




 俺は街中について早々に、もう帰りたくなっていた。
平日を選んだはずなのに、世間も春休みのせいで人が多すぎる。

バスを降りて、路面電車に乗り替えたあと。そこから地獄だった。
都内に近づけば近づくほど人が増えていくし、周りを走る車も増えていく。
そうなれば当然、辺りは音で溢れかえっていく。


 まず目的としていたスポーツショップへ辿り着いたのはいい。
大きい店をとりあえず選んでいたから、店内が広い分、人はばらけている。
サングラスのかけられている棚を吟味しながら、俺はあることを確認していた。
近くのミラーで、試着したサングラスの様子を見てついでに、本来なら死角になっている箇所を視認する。

伏黒恵。彼もここに用があったらしい。
やっぱ呪術師って戦うから、スポーツ系の用品がちょうどいいのだろうか。
目的地が一緒なら声かけといたほうが良かったのでは?という考えが出てくるが、これからも一緒とは限らない。
まぁ偶然か。俺は結局、彼に声をかけないまま、目的の物を買って店を出た。


 生活雑貨や衣服などそういったものを買い、両手が塞がったころ。
俺は帰ろうと思ってケータイで時間を確認した。血の気が引く感覚に襲われる。

やべぇ。午後回ってるのに、昼食とってねぇ
ここでなんか食っとかねぇと、バレたら家入さんになんて言われるか

 彼女は窘めこそするが、叱りはしない。だが、食べないでいたらどうなるんだ?と言わんばかりの、観察する目を向けられる。
空腹に慣れているからといって、辛いときがないわけではない。死なないラインを見極められるかもしれないが、望んで確かめたいことでもないのは確かだ。
俺はまだ、実験対象にはなりたくない。彼女がそれをするような人かは置いておいて。

医務室で主に活動している間に、ある程度食事には慣れたつもりだ。たまに調理実習のようなこともしていたしあれはあれで地獄だったが。
そのことを思い出しかけたが、今はそれどころではない。

何か食べなければならない。
そう考えた俺は、飲食店が多そうな方面へ足を向けた。




 無理、マジで無理。死ねる。
俺は路地裏で死に体だった。
だがここでも臭いが漂っていて、はやく移動しなければ吐くものもないのに吐きそうだった。

お昼時は少し過ぎているはずなのに、覗く店内はどこへ行っても人が多い。
道行く道、人の喧騒は変わらないままで、そこに多種多様な食べ物の臭いが入り混じる。
音と臭いのダブルパンチに、俺はグロッキーになった。正直涙目。


 都会マジ無理、隠居したい。
そう思いながら手で口と鼻を覆っていると、背後から足音が聞こえた。

俺が振り向くと、そこには伏黒恵が立っている。なんでここにいるんだ?
黙ったまま見つめていると、彼は戸惑ったように口を開いた。

大丈夫か?」

大丈夫じゃない。俺は思わず首を横に振った。

彼はさらに俺へ近づいてくると、どうするか迷ったように少し身体を揺らした。

ついてきてくれ」

彼はそう声をかけると、俺のほうを見つめた。
俺はここから離れるのならそれでいいと思って、彼に頷いてみせた。