ぎん
2024-06-13 12:42:54
1521文字
Public うちの子話
 

男寡と孤児

今より2年前の話 ギンとアレンの出会い



死に場所を決められず、雨の中フラフラと彷徨い歩き、自分が経営するBARに足を運ぼうとした時に見つけてしまった。まるで死ぬなと告げるように。
世界はなんて残酷なんだろうかと孤児を目の前にしてアレンは思う。
(俺は、何してるんだろう)
この少年を助けたところで何か変わるわけでもない。むしろ助けることで自分の心の中にある罪悪感が増えるだけだ。今そこで死のうとしていたはずなのに、この子を助けようとするのも馬鹿馬鹿しい気がする。それでも見捨てる事はできない 自分の性分だ。

「ねぇ、少年。まだ生きたい?」

その言葉に目の前で倒れている少年はぴくりと指を動かした

生きたいのだ。この少年は。

「神様は残酷だなぁ。俺、これから死のうとしてたのに」

ポツリとそう呟いて、優しい笑みを浮かべ、アレンは倒れた孤児を優しく担いで自分の経営する店へ運んでいった。


ーーーギンとアレンの出会い