ぎん
2024-06-13 12:42:54
1521文字
Public うちの子話
 

男寡と孤児

今より2年前の話 ギンとアレンの出会い

呼吸が浅く、吐瀉物にまみれ、あちこちに殴られたような跡。そしてガリガリに痩せた見た目、そこから考えるに貧困街に住まう孤児だろう。伸び切った紫色の髪、ある種族特有の耳。

雨の音、ヒューヒューと浅い呼吸音、その場に聞こえるのはそれだけだった。

目の前の死にかけた少年を見てアレンは思う
このままこの少年を見過ごしていいのだろうか。
死に場所を探し彷徨い、自分の店の中なら迷惑をかけまいとパールレーンに足を運び、まだ死ぬなと言わんばかりに目の前に転がる少年。

「ねえ、少年。まだ生きたい?」