【ミスライ】それは無くしたままでいい【シスライ】

他共通癖にて同じシチュネタ特別枠。王子様のキスでお姫様は目覚める(要約)なお話とあなたが抱くクッションポジになりたいお話二本立て。ミスライ&シスライ編。
キス関連がミスライ、クッションポジがシスライ。








目覚めた時、すぐ隣で眠っている想い人の何処かあどけなさを感じさせる寝顔を目撃したら如何するか。
答えは至ってシンプル。
太い首筋を触れるか触れないかの繊細な手付きで撫ぜ、そのまま短い亜麻色の髪を手櫛で梳きつつ後頭部を押さえ見る事の少ない愛らしい寝顔を堪能しつくした上で、己が唇で相手の唇と重ね合わせる。
カサつきが減ってきたとはいえ、ライオスの唇に比べ乾いているミスルンの唇が彼の潤いを得るかのようにバードキスを落とし続けた。
離れては重ね、重ねては離れるをくり返す内に息苦しさを感じ始めたライオスの口許に隙間ができ、ミスルンは隙間目掛けて自身の舌をぬるり侵入させた。口腔内を隈なく探索しては粘膜同士を擦り合わせ、寝惚けている肉厚な舌をゆっくり起こし自身の薄い舌を絡ませる。
「はっふっ……んン、」
荒々しさの欠片もない、ただひたすらに深い水底に沈めさせるキスで溺れかけたライオスの思考が浮かび上がるのを見計らったかの如くミスルンがライオスの体を仰向けにさせ両手を頭の上で一括りにした。
粘り気のある淫靡な水音と詰まった息遣いが寝室に満ちていく。
はじめこそ四肢を暴れさせていたライオスだったが、時が経つにつれ抵抗力を失い上に跨っているミスルンの下で懸命にベッドを蹴とばしていた足も次第にシーツの上を弱々しく滑らすくらいしか出来なくなった。
ライオスの逃げる意思を完全に削ぎ落とすや否や、舌をさらにうねらせ唾液を混ぜ合わせた。重力に引き寄せられ飲む他ない二人分の唾液をライオスの喉が健気に上下し嚥下しては飲み切れなかった分が口端からたらり零れ、粘液を纏う軟体生物が這ったような道を顎と首に形成していった。

短くも長いキスから解放されたライオスの肌は首元まで真っ赤に染め上がり息も絶え絶えなのに対して、ライオスの口端から零れていた唾液を尾っぽから上書きするように舐め啜り、ちぅっと吸い取ったミスルンの色素の薄い肌は赤みを帯びてはいない。幾分か自身体温が上昇しているのを認識するかしないか程度である。
「起きたか」
「──お陰様で」
跨った状態でライオスの顔に手を添え、親指の腹で目元を撫でるミスルンは希薄ながら笑みを浮かべ。
「そうか」
変わらず熱の籠らない声音で短い返事を返したのだった。