【カミ東・フィル風】救われた者と救った者【あしゅやよ・化菫】

好きなもの同士を融合した結果出来た産物。書いている本人が一番楽しいクロスオーバーショタおね(広義)セット。ほぼト書きもの。
訳アリ心霊マンション→東雲薫×カミキリ様・カミ東
アンデッドアンラック→フィル=ホーキンス×出雲風子・フィル風
ダークギャザリング→月蝕尽絶黒阿修羅×寳月夜宵・あしゅやよ
怪異と乙女と神隠し→化野蓮×緒川菫子・化菫(蓮菫)

 唐突ですが、カミキリ様・フィル=ホーキンス・月蝕尽絶黒阿修羅の衣服が下着を残しパージしました。



『えー。何の脈略無しで申し訳ないが、此処から実況は私緒川菫子と』
『解説化野蓮でお送りいたします。早速ですが、一応コンセプトとしては”ショタ”側の衣服をロストさせるというものらしいです。広義としては僕もショタ側なので一肌脱ぎましょうか?』
『おいおい、折角私と君は免除されてるのだぞ。下手に面倒事を増やさないでくれたまえ』
『──それは今回だけのようですが。いえ、実況と解説を続けましょう』
『各々衣服が飛び散った側に血相を変えて駆け寄ってるね。特に東雲薫と出雲風子に至っては自分の服を脱ぎ叫びながらカミキリとフィル=ホーキンスのもとに向かっている』
『対して月蝕尽絶黒阿修羅のもとに寶月夜宵は駆け寄るどころかゆっくり歩いている様は余裕すら感じます』
『これは大人と子供の捉え方の違いと言っても過言ではないだろう』
『そうこうしているうちに東雲さんがカミキリさんのもとに辿り着きました。……何やら言ってるようですね、音量を上げましょう』

「ばっかじゃねぇの、ばっかじゃねえの!? んとにばっかじゃねえのぉおおお!!!!」
「大家サん落ち着イて。誰に向かって言っテルのか分からナい」
「くっそ。上着の長さが足んねえなっ。悪ぃカミキリさん裾引っ張って隠すから我慢してくれや」
「大丈夫、ありがとう(大家サんの上着着せてもらってル、なんか嬉しイ……)」
「寒くない?」
「平気、大家サんの上着あったカい」

『薫の怒りは十中八九この企画にGOサイン出した奴だろう。見たまえ、声を荒らげながら彼女は自分の上着を彼に着せファスナーを上げている光景を』
『何分身長差はありますが、上着の裾がやや足らず懸命に引っ張っているのがまた彼女の優しさが垣間見えます』
………次い、』
『今のご時世珍しい褌ですが、カミキリさんは普段から好んでお召しになっているようです』
……。少年、私が濁そうとした部分を的確に言うのはよしてくれないか』
『ちなみに今入った情報によりますと東雲さんは時折ブラジャーを付けていない時があるそうです。良かったですね菫子さん、ノーブラ仲間ですよ』
『──それなら君は……、いや。何でもない。向こうでは風子が自分のラグランTシャツをフィルくんに着せている』
『こちらも身長差があるお陰で、ギリギリ見えるか見えないかをキープしていますね』
『ただ肩口がズレてダボっとした印象があるな』

「フィルくんごめんね。私も薫さんみたいに上着貸せれば良かったんだけど、なくて……
「全然気にしてない。ボクにTシャツ貸してくれてありがとう」
「フィルくんや皆の服、すぐ持ってきてもらうよう手配してるから。もう少しだけその恰好で我慢してね」
「うん、待ってる」
「(袖、大分余っちゃってる)手出せないと不便だよね、今捲ってあげ──フィルくん?」
「このままがいい」
「そう?」
「(……風子お姉さんのおっきい)」

『諸事情によりフィルくんの≪不感≫及び≪託す者≫の一部効果は休暇を取っているようだ』
『所謂ご都合主義というものですね。あと、出雲さんの≪不運≫も同じく休暇を取っています』
『そのお陰でフィルくんは普段感じられない感覚を使い風子を感じ取っているな。実に健気でいじらしいじゃないか。見たまえ化野くんと違い純粋に自分と彼女の大きさの違いに感動しているぞ』
『菫子さんは僕を一体なんだと思っているのですか』
『ならば聞こう。君は私の上着を羽織ったら何をする』
……菫子さんがついさっきまで着ていた温もり、そして身を包んでくれている匂いを改めて噛み締める?』
『純粋で真剣な眼差しであるが故、逆に清々しいな小僧』
『事前情報によりますと、出雲さんは弛まぬ鍛錬を積み重ねてきたからこそあの肉体美らしいです。以前はもっと思わずお腹を擽りたくなるようなものだったとか』
『擽りたくなるって何処情報だ』
『菫子さんと胸部はいい勝負をしていますが、出雲さんは腹筋バッキバキですからね。恵体とはワケが違います』
『言ってくれる。今後君が素っ裸になろうが私は一切衣服の類を貸さない、心するがいい』
『見てください菫子さん。寶月さんがやっと黒阿修羅さんのもとに辿り着きましたよ』
『他の二人と同じように夜宵ちゃんも自分の上着を黒阿修羅くんに羽織らせているが、何やら困っているようにも見えなくはないな』

「やはりいくらオーバーサイズでも裾の長さが足りない」

『猫耳パーカーを彼に羽織らせていますが、隠したいところが全く隠せていませんね』
『嗚呼、夜宵ちゃんと黒阿修羅くんはこの中で唯一彼の方が彼女より身長が高いからな致し方ない』

「ならば合わせ技。セーターを腰に巻く」

『これは上着を沢山羽織っている特権ですね』
『冷静に対処するのが実に彼女らしい』

「お姉ちゃんの上着あったかい、……いい匂いがする」

『ほら見てくださいよ菫子さん。僕以外でも匂い嗅いでるじゃないですか、衣服の匂いを嗅ぐのは何らおかしい事じゃないのがこれで証明されました』
『──君は何だってそんなに嬉しそうなんだい』

「でも、お姉ちゃんぎゅってした方がもっとあったかくていい匂い、する……
「む?」

………っっっ!?!?!』
『おや? 今どきのお子様たちは実にマセてるじゃないか。少年にはちと難しいのではないかい?』
……らァ』
『ん?』
『わしだって出来らあっ!!』
『圧』

「黒阿修羅、もう少しの辛抱だから離れ────?」



 タイミングを見計らっていたかの如く、東雲薫・出雲風子・寶月夜宵の全ての衣服がパージされました。



……皆には大変申し訳ないと思っている反面、今回除外されて本当に良かったと心の底から思ってしまっている』
『僕としては残念極まりない。して、菫子さん前が全く見えないのですが』
『此処からは解説も兼ねて私一人で進行しようじゃないか』
『心配しなくても菫子さん一筋なので安心してください』
『・・・。薫と風子は自分の服が消失したにも関わらず、疾風の勢いで夜宵ちゃんに近付き示し合わせたかのように彼女のプライベートゾーンを両手を使って隠している』
『東雲さんと出雲さんは如何なっていますか?』
『いい塩梅に彼女らは自身の前に垂れ下がった長髪で胸部が隠れ、片膝立ちしているのも相俟って上手い具合に隠れている。ただし、それは正面から見た場合のみだ。横と後方から見れば隠しきりようがない』
『成程。成人済の彼女たちにとって未成年の危うい露出は必ず阻止する、そんな強い意気込みを感じます。なにせ視界を遮られていますが、東雲さんと出雲さんの切迫した声が聞こえてきますからね』

「百歩譲って私らはいいが、夜宵は駄目だろうがあっ!」
「そうですよっ! 何考えているんですか!? 夜宵ちゃん未成年ですよ!?!?」
「二人とも大丈夫。この程度の事、全然問題ない。だから自分のを隠し──」
「駄目に決まってんだろっ!!」
「大丈夫なんかじゃないっ!!」
………

「カミキリさんたち、こっち絶対見んなよっ、絶対だかんな!」
「分かってル」

「はやくはやくはやくっ。何でさっき手配したのにまだ来ないの!」
「風子お姉さん。ボクが直接貰いに行、」
「フィルくんは優しいね、その気持ちだけで十分嬉しい、ありがとう。でも、その恰好じゃ行かせられない」

……薫、風子。二人が身を挺して私を隠してくれている事には感謝している。だから、私も返したい──黒阿修羅」
「うん」

『継続して視界が遮られた状態ですが、何やら動きがあったみたいですね』
『夜宵ちゃんに促され黒阿修羅くんがフェードアウトするや否や、随分見た目が変わった姿になって戻って来たぞ。喩えるなら、そうだなロボットアニメに出て来そうな風貌と入ったところか』
『嗚呼、それは恐らく彼の第七形態の姿ですね。彼自身蓄えた力を元に形態を変えられるようで』
『そいつは凄い』

「黒阿修羅、私達を握り潰さないよう注意して手で囲って」
「分かった」
「これで、私を含め薫と風子のお色気要素を隠す事が出来た」
「おおっ、スッゲー!」
「ありがとう夜宵ちゃん、黒阿修羅くんも」
「僕、ちゃんと目瞑ってるから」

『そうこうしているうちに如何やら風子が手配していた衣服が届いたようだ』
『それはなにより』
……あー』
『? どうしました?』
『風子が手配した衣服は最初に衣服を消失した組だけ。風子達の物は無い』
『そういえばそうでした』
『だが、安心したまえ。着替えたカミキリくんとフィルくんが直接取りに行った。これにて一件落着、だな』
『めでたしめでたし、という事ですか』