【サリ東】盛夏へ連れ去る

東雲さんのお相手が女性の場合衣服絡みのお話と「元気が出る写真を送ってほしい」ネタの二本立て。🌭🍮編。 ※この二人付き合ってないでーす。口調一人称他ねつ造ご注意。


【サリ東】胸囲の格差なんちゃら




働き先のスーパーで培ったスキルを遺憾なく発揮したツレサリ宅はウィンナーの香ばしい匂いが充満していた。
パリッと焼けた皮目を見てひとり頷く。焼き加減ばっちりのウィンナーを小皿に盛り付け、冷蔵庫からお手頃価格の割に美味しい赤ワインのボトルを出した。
聞いた事のある様なない様な歌をハミングしつつ、ウィンナーが盛られた小皿とワインボトルにワイングラスを挟み持ちワルツでも踊るようにリビングへ向かう。
ローテーブルの上に小皿、ワインボトルとグラスを置き、テレビ台横に設置したポータブルレコーダープレーヤーの蓋を開ける。棚の引き出しを開けコツコツ集めたレコードのジャケットを選び悩める至福のひと時。
「今夜はコレ」
ツレサリのお眼鏡に適った一枚。早速覚えた手順でプレーヤーにセットすれば、情緒溢れる音楽が室内を満たしていく。流れる音楽に合わせリズムを刻み、ツレサリは軽い足取りでローテーブルの前に腰を下ろした。
キャップ式のワインボトルの蓋を開け、トクトクと透明だったワイングラスを深紅に染めあげ、早速一口飲み味わい舌の上に転がす。
「うっマ」
流石いいものに妥協しない自分の働き先であるスーパーなだけある。
ウィンナーの一本に刺した爪楊枝を摘み焼きたてを頬張った。弾ける肉汁と旨味がじゅわり広がり思わずツレサリが唸る。美味い美味すぎる。脂っこい口の中を赤ワインでリセットし、またウィンナーを頬張る無限機関が完成してしまった。
そして、好きな音楽を聴き美味しい酒と肴に舌鼓すれば、変に気持ちも膨らむというもの。
深く考えずふざけてツレサリがスマホの画面を操作した。

「元気が出る写真送って欲シいなぁ」

まあ、夜遅いのもあって東雲が気付くのは明日に違いない。
明日になったらなったで酔って送ってしまいました、そう謝ればいい。ツレサリがパリっとウィンナーを食べていると、スマホの着信音が鳴り上向きで置いていた画面に送った相手の名前が表示されていた。
「大家さン起きてたンだ」
ワイングラスに口を付けつつ、スマホの画面をスワイプさせる。文章の類は無く一枚の写真が送られてきたのでツレサリは特に気にせずタップ表示させた。
瞬間飛び込んでくるあからさまに襟元を引っ張って谷間を見せている東雲の写真に時が止まる。
こちらもふざけて送ったが、向こうもふざけているのかはたまたそうではないのか分からない。一先ず写真を保存後、一旦考えてから自分も似たような写真を東雲に送った。
何分自撮りは初めてだったものの、上手く取れたと自画自賛していたツレサリのスマホがまた着信音を鳴らす。
ほろ酔い気分でツレサリが東雲からの返事を読んだ途端、折角の酔いがほんのり醒めてしまった。

「喧嘩売ってんのか」
「えー

同じのを返したのにこの理不尽さ。
まだまだ人間の心は分からない。ツレサリは名状し難い感情を飲み込むようにワイングラスに注がれていたワインを一気に飲み干したのだった。