【カミ東】不意打ち御法度

ナチュラルに付き合っている🔪🍮前提で🍮さんが🔪様を誘うお話。匂わせ程度で致しておりません。


東雲の唇が紡ぐ俄かに香る艶やかな声が紡ぐ言葉の意味を嚙み砕き嚥下するまで時間が掛かり、言葉の意味を理解するや否やカミキリの脳内は一気にパンクした。求められた事が嬉しすぎて如何にかなってしまいそうで、半ば反射的に距離を取った。とっくに下がれないにも関わらず体は物理的に東雲から離れようとし、心臓は勢いよく血を全身に行き渡らせカミキリの体を熱くする。昂る感情に手足が震え、生唾を飲み込んだ。
一先ず興奮しすぎて暴れ狂いそうになる気持ちを落ち着かせるべく取った距離は東雲にあらぬ誤解を生む事態に陥ってしまった。
彼女は気付いていないが、寂しげに悲しげに僅かに下がった眉尻、そして堪えたように笑う東雲の姿にカミキリの胸は痛み──、しないという言葉を最後まで聴きたくなくて今度は反射的に東雲の顔に飛び付いた。
折角誘ってもらったのに反故にされる事態は如何しても避けたかった。今も尚暴れ狂いそうになる気持ちをそのまま、東雲に抱き着き絡みつく腕と足に伝える。
抱き着いた後、カミキリの言葉に東雲が肯定し宥めようとするも離れることは出来なかった。離れてしまったら先程の誘いの言葉が無くなってしまいそうな不安に苛まれて仕方なかったからだ。
無理に剝がすことを諦めた東雲はカミキリを顔に抱き着かせたまま、彼が落ち着くのをひたすら待った。
そして、漸く落ち着いたカミキリが東雲の顔から離れ彼女の足の間に身を収めるのに合わせ、東雲はまた艶やかな声色で誘う。相変わらず、求められる喜びに打ち震え嬉しさから飛び退きたい気持ちを抑えこんだカミキリは間髪入れず了承の言葉を紡ぎ、己が口で東雲の口を塞いだのだった。