ひろっぷ
2021-12-05 00:05:03
3539文字
Public 第五 ハス探
 

歌㌧と邪神の話

独自解釈、自己設定てんこもりなハス探。走り書き「」会話文構成。



【歌③】

………
「ハスター」
………
「?ハスター?おーい、ハスター」
『!なんだ、居たのか』
「結構前からいたよ。初めて見た。あなたが考え事で周り見えてないの」
『いや。そうだな。少し』
ちなみに何を?」
『あの歌を』
「歌?」
『奪われたのであれば取り戻せるだろうと』
………。いいよ、もう。聞きたいのは分かるけど、危険を侵してまで取り戻して欲しくはない。あなたは大丈夫だと言うけれど、僕が嫌だって前に話しただろう」
『それでもだ。目星はついているのでな』
え?」

『問うぞ、ノートンよ。そなた、もう"知っている"であろう?』

「!!」
『我の存じている存在あれに奪われたという段階までは把握していた。問い詰めればあれは不要なものだと放棄したと言う。故に持ち主に戻ったのではないか、と思うてな』
でも、僕はあれが
『怖いか』
「!」
『強いはせん。取り戻せたのであれば我は満足だ』
「ぼ、くは僕に歌が戻ってきたのはあなたのお陰なんだ、ハスター」
……
「あなたに引っ付いてた何かに触れて、それが失くなってた歌だと気づいたのは最近だ。あなたのために歌いたいのはある。けど、やっぱり怖いんだ
『強いはせんと言ったはずだ』
「僕も無理にするつもりはない。ねぇ、どうして聞きたいのかもう一度聞いてもいい?」
『大昔、そなたと似た存在の歌詠みがいてな。その者が歌っていた歌は大変我を高揚させた。今思えばあれが好みというものなのだろう』
……そう」
『奪われる以前のそなたのあの歌は、昔の歌詠みと全く同じ。今のそなたが歌えばまた違った歌が聞ける。そう思っただけだ』
「十分な理由だろう。でも、そうだな僕だって歌いたくない訳じゃない。歌うと火を思い出すんだ
『火か』
「その昔の歌詠み?って人みたいに特殊な仕事でもなくて、それこそイベントで賑やかしに歌を歌うって仕事だったんだ。でもある時の結婚式でそれこそ讃美歌、あれだね。歌ってたら急に火事があって」
………
「犯人も誰か分からないまま、結婚式も有耶無耶、新郎新婦も死んで、それこそ僕だけ生き残った。目が覚めたら焼け野原、おまけに声もしばらく出せなかった。覚えていた曲も一つどころかほとんど忘れてしまっていてやる事なんて取り乱す事ぐらいだったな」
……そうか』
「だからごめんよハスター」
『そなたが謝る事ではない。それにその犯人も予想はできておる』
「え、どうして」

『人の手によるものではないからだ。クトゥグア、我と同じ邪神の可能性がある』