「おかえりなさい
……って何持ってきたんですか?」
「なんか、貰った」
帰ってきたトガシが手に飾りのついた笹の葉を持っていたので、カバキは噴き出した。
本社の方に行っていたトガシのほうが帰りが遅かったので、先に夕食を準備していたカバキは火をとめて、トガシに近づく。
「どこでもらったんですか?」
「商店街。買い物したら、店員のおばちゃんがイケメンだから持ってけって
……」
「イケメンは大変ですね」
笑いながら受け取って、どうしようかと考える。荷物を置いたトガシは、ネクタイを外しながら苦笑した。
「何か願い事する?」
「そうですね
……トガシさんならなんて願い事します?」
「そうだなぁ
……カバキくんがほんの少し記憶喪失になって、カバキくんと色んな初めてができますように、かな」
「アホすぎます」
「真剣なんだけど」
「全部あげましたけど? もう覚えてるでしょ」
「でも俺じゃないし」
「トガシさんでしたよ」
「俺じゃないの」
「しつこいですね」
煩い口を自分のそれで塞いでやるとトガシの両手が腰に回る。
「カバキくんは?」
「俺は
……ナイショです」
「教えてよ」
「いやです」
お互いの間を笹の葉で遮ってやると、トガシがくすぐってきたのでカバキは声をあげて体をよじりながら笑った。
この後願いが叶いました
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