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ne🌟
2026-06-15 20:10:51
3982文字
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高諸
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君だけの特別待遇
高諸
ミュで頭がパンして書いた話。
ミュの後日のつもりで書いているのでネタバレに片足突っ込んだ要素があります。
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2
「先日は尊奈門さん以外のタソガレドキのみなさんに大変お世話になって、とっても勉強になりました」
「お前、言い方に棘があるな」
容赦ない手付きで傷口を消毒する善法寺は、そんなことないですよ~っとカラカラと笑った。そんなことあるがここ、保健室で声を荒げるのは組頭に禁止されているので、大人な私はぐっと我慢した。
「そうだ。高坂さんにちゃんと感謝しろよな。あの人だって暇じゃないんだから」
「高坂さんと言えば、すっごい厳しい人ですね。予想通りと言えばそうですが」
包帯を手に取りながら善法寺が身震いした。まるでその時のことを思い出して自然に出た仕草にしても、流石に怖がり過ぎじゃないか?
「確かに厳しいけど、そこまでかぁ?」
「尊奈門さんはいつも怒られてるから感覚が麻痺してるんですよ」
今、だいぶ失礼なことを言われた気がする。
そう思って善法寺を睨みつけたが、こいつは城に入れてもらう前に斬られるんじゃないかってヒヤヒヤしましたよっと、苦笑いしてるけど、
まぁ、それはさておき、先ほどの善法寺の言葉を思い出す。
弱いものを城に招くわけにはいかない。だからきっと高坂さん自ら実力を見られたんだろうことは想像がつく。
善法寺の言い分から察するに、武器を構えた高坂さんにこいつらは手も足も出なかったのかもしれない。
しかし、誰一人怪我をしてないのだから、高坂さん相当手加減したんだな。
うん、やっぱりあの人は面倒見がいい。
「そりゃ、命に係わる任務だってあるんだ。指導にも熱が入るだろ」
それを善法寺達は全く理解してないみたいだ。
ここは高坂さんの一番の後輩として説いてやらねば。
「まぁそうなんですけどね。僕ら、尊奈門さんが帰る日になって、やっと、名前呼んでもらったんですよ」
善法寺は苦笑いしたまま、ガックリと肩を落としてため息を吐いた。
むむっ。高坂さん、どんな指導をしたんだろう。相当怖い人だと勘違いされてるぞ。それとも、この忍術学園は相当生ぬるい授業しかしてないのだろうか?
「でも手合わせしたり、忍務には行ったんだろ?その時に指導は受けなかったのか?」
「そういうのは山本さんと雑渡さんがして下さいました」
あれ、そうなの?
まぁ山本小頭は高坂さんの上司だし、組頭は子どもが好きでいらっしゃるからな。高坂さんが指導を挟む暇がなかったのかもしれない。そうだ、きっとそう。でも指導がなくても、高坂さんにはあれがある。
「でもでも、高坂さん、よく出来たら褒めてくれただろう?頭撫でたり、団子奢ってくれたり
……
」
「ちょちょちょ!尊奈門さんと一緒にしないでくださいよ」
善法寺はそういうと、この話はこれでおしまいだと打ち切った。こっちはまだ高坂さんの誤解が解けてないのに、保健室からも追い出され私は帰ることを余儀なくされた。
全く、あのお人よしな善法寺ですら高坂さんを誤解している。なら、他の奴らはもっと高坂さんを誤解しているに違いない。
だけど、高坂さんは決してただのスパルタではない。
締めるときはシメる。叱るときは容赦なく。褒めるときはほどほどに。ただそれだけなんだ。
「──だからやっぱり、高坂さんが褒めたことに、向こうが気づいてないだけだと思うんです。そう思いませんか?」
「私に聞くな」
「なんか今日機嫌悪くないですか?」
夜、今日あったことの報告をいつも通り高坂さんにしていたらなんともつれない返事が返って来た。いつもはもう少し相槌を打ってくれるのに、今日は武器の手入れの片手間で聞いてるだけ。
今朝は普通だったのに。
「あ、高坂さんも忍術学園行きたかったんですか?」
「どう考えたらそうなる!私は、お前が黙ってどっか行ったことに対して怒ってるんだ」
あぁ、そっちか。
忍軍に入った16歳の頃、一番最初に約束したのが『黙って出かけない』こと。19歳になってプロ忍者として任務もちゃんとこなせているけどこの約束が解除されることはない。多分高坂さん基準で、私がまだまだ未熟ということなのだろう。
「それは謝ったじゃないですか。もうしませんって」
「どうだか。
…
で?私が忍術学園の者を褒めたかどうかだと?」
「あ、聞いてたんですね」
相槌こそしてくれなかったけど、どうやらちゃんと話を聞いててくれてたらしい。
もう、高坂さんってば素直じゃないんだから。
きっと忍術学園の奴らも、このわかりにくい優しさに気づかないでインターン期間を終えたんだろう。
「さすがにインターン期間中、1回くらいほめてますよね?」
「褒めてない。あいつらを褒める要素がない」
キッパリと言い切った高坂さんに、私は驚いてへっ?と変な声を出してしまった。
え?そうなの?
あの学園長は優秀な生徒として送り出してたのに?
「またまたぁ〜。優秀な生徒だったんでしょ」
肘で小突きながら茶化すように言った。もしかしたら私という一番の後輩がいる手前、他所の忍たまたちを褒めるのは気が引けているかもしれないから。
「勘違いしているみたいだが、あいつらは実力はいまいちなくせしてクッソ生意気だったぞ」
高坂さんに頭を軽く小突かれた。
クッソ生意気。確かに何人かは血の気が多そうな奴もいるからそうだけど、それこそ善法寺とかは生意気からはかけ離れてるんじゃないだろうか。
そもそも──
「でも生意気な後輩の扱い方なら、高坂さん慣れてるんじゃないですか?」
「なに言ってんだ?」
だって私がその筆頭だし。そう伝えれば高坂さんは眉を吊り上げ怪訝そうな表情をした。
「お前は可愛い後輩だろ」
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