“好きな人と二人きりの時しかラッキースケベは発動しないから安心してね! フェイって妊娠しにくいから、いっぱいエッチできるよ!”
無言でおまじないが書かれた本を燃やした。
確かに、フェイは妊娠しにくい。規定量の精液を吸収しないと受精できない。だからといってこれはないだろう!
元凶の本は燃やしても、苛立ちは収まらない。ドガッと勢いをつけて椅子に座る。
…ファルカさんに触られたのも、このおまじないのせいだったとは。確かに、おまじないをかけるまではこんなこと起こらなかった。色々と揉まれたけど、ファルカさんは被害者で加害者は僕だった。
…あまり認めたくないけど。
このおまじないをなんとかしないと。ファルカさんがセクハラしたと気にやんでいるかもしれない。そしてなにより、僕が痴女と勘違いされてしまう!!
どうにかして、おまじないを解呪しないと。考え込んでいると、ふと自分の胸が視界に入る。
…ファルカさんの手、大きかったな。
おっぱいやお尻を揉まれた時の手の感触を思い出してしまい、赤面した。昼間から何を考えているんだ僕は!
…そろそろお昼の時間だし、料理するか。
外に出て、灯台にある生活スペースに移動しようとしたら、どしゃ降りの雨が襲いかかってきた。
…え、さっきまで、晴天だったのに、なんで?
雨はすぐに止んだが、僕はびしょ濡れになってしまった。
…流石に着替えるか。身を翻して部屋に戻った。
部屋に戻ってすぐに身体を拭きたい所だが、先に服を脱いだ方がいいだろう。服が張り付いて脱ぎにくい。玄関に濡れた服を脱ぎ捨てる。背後でガチャリ、と扉が開く音がした。
「フリンズ、この間は
………」
ファルカさんが現れて、時が止まる。
自分の格好を見ると、外装を脱ぎ捨てて、シャツを脱いでいる途中だった。シャツは肌に張り付き、ボタンを外していた途中だったので、ブラジャーが見えている。
「~~~っ!」
ファルカさんに見られた! ばっ、と後ろに向いてしゃがみこむ。嫌な予感はしていた。おまじないを舐めていた!
「~~~すまんっ!」
謝る声と同時に、どすんっ! と騒音が響く。後ろを振り向くと、ファルカさんは倒れていた。
慌てて駆け寄ると、濡れた床で滑って転び、頭を打って気を失ってしまっていた。ホッとするが、よく考えたら、これもおまじないのせいなのか
…。罪悪感が芽生える。
とりあえず着替えて、濡れた床を掃除する。それでもファルカさんは目覚める様子が見られない。
…僕のせいだし、仕方がないか。
ベッドに運ぼうとしたが、ファルカさんが大きすぎて運べなかったので、頭を膝の上に乗せる。
…普段はキリッとしているのに、寝顔は少し幼く見える。髪を撫でると、毛質は固いようだ。少しゴワゴワしている。でも、撫でてて楽しい。意識がないことをいいことに、頭をたくさん撫でた。
───────
…頭を撫でられている?
目を開けると、目の前には山があった。
「おはようございます、ファルカさん」
山からフリンズの声がする。やはり、この山はフリンズのおっぱいなのか
…。絶景だ。生きててよかった。
…ということは、俺は膝枕されているのでは?
頭に集中すると、頭は柔らかいものに包まれていることに気付く。天国のような状況に、心の中で風神様に感謝を述べる。ありがとう、バルバトス。モンドに帰ったら旨い酒を奢る。
「その、転ばれて頭を強く打ったみたいですが、大丈夫でしょうか」
「
…そういえば、転んでいたな。もう少しこのまま休ませて貰ってもいいだろうか」
「
……わかり、ました」
この楽園をもう少し堪能したい、下心満載の我が儘にフリンズは甘えさせてくれる。
最近、やたらとフリンズとラッキースケベが起きていて、嬉しいようでフリンズとの仲が悪化したらどうしようか悩んでいた。こうして膝枕をしてくれるなんて、なんて女神なんだ。嫁にしたい。
…いや、まだ彼女でもないんだが。おっさんに口説かれても嫌だろうと遠慮していた所はあるが、もしかしたらチャンスがあるかもしれない。
「ファルカさん、水を飲まれますか?」
「
……ああ、貰ってもいいか?」
「ええ、用意したので。
…うんしょ」
フリンズは少し離れた水差しに手を伸ばしたが、山
…もといおっぱいが襲いかかってきた。顔におっぱいが密着し、俺は天へと旅立ちかけた。
「うーん、
…ちょっと遠くに置きすぎました」
触った時にも思ったが、フリンズのおっぱいはデカイ。実際、俺は今、呼吸ができない。でもおっぱいで窒息死は男の夢であり、本望だ。我が生涯に、悔いなし。
「お待たせしま
……し
…た
……」
あ、これは気付かれてしまった。フリンズは慌てて身体を起こしたため、楽園は去ってしまった。身体を起こしフリンズに向き合うと、顔を真っ赤にしてとても可愛らしかった。
「
……最高だった」
「えっち!!」
そんな表情で言っても可愛いだけだぞ。フリンズは機敏には逃げ出したが、慌ててたせいか、棚にぶつかってしまう。ぐらり、と傾いた棚が視界に入る。
「フリンズ、危ない!!」
棚はフリンズの方に傾いていた。風元素の力を操り、フリンズに覆い被さる。耳元で騒音が聞こえる。背中は少し痛い。音が止んだので目を開けると、フリンズを押し倒していた。
「
……怪我はないか?」
「は、はい。庇っていただき、ありがとうございます。ファルカさんは大丈夫ですか?」
「甲冑も着てるし、俺は頑丈だからな。ダハハハッ」
笑うと、フリンズは申し訳なさそうな表情になった。ずっとこのままでいるわけにもいかないので、棚を退かそうとするが、身体がびくとも動かない。
「
…フリンズ、この棚、やけに重いぞ。ちょっと待っててくれ。なんとかするから
……うおっ!」
風元素の力を操ろうとしたら、棚が一段と重くなる。体勢が崩れそうになるがなんとか踏ん張った。
「
……ぁっ」
小さく声が聞こえたので、フリンズの方を見る。体勢を崩した時に、俺の手がシャツを引っ張ってしまったせいで、シャツのボタンが千切れていた。しかも丁度おっぱいの所で、素肌が覗いて見える。
「おいおいおい! フリンズ、ノーブラだったのかよ!!」
「
……こ、これは、急いでいたら、忘れてて
…」
思わず心の声が出てしまった。つまり、さっきの楽園も布一枚に遮られていただけで、生乳だった
…?
くそっ! こんなことならもっと堪能しとくべきだった!!
「
……ぐっ!」
棚がさらに重くなる。シャツはさらに破けて、どんどん素肌が露になる。まろやかな曲線を描いているおっぱいに吸い付きたくなる。
…やばい、このままだと俺の息子が、大変な事になる!
棚を退かそうとするが、どんどんと重くなる。大剣を片手で振るえる力があるのに、耐えられないなんて、どうしてだ
…?
「
……っ!」
「
……ひゃっ!」
ついに重さに耐えきれなくなり、生乳に顔をダイブする。
…危機的状況なのに、楽園と修羅場が同時にやってくるなんて!! こんな状況でなければ天国なのに!!
「
……やぁっ! かお、うごかさないで!」
フリンズの甘い声に理性が切れそうになる。
…ちょっとくらい、堪能しても、許されるのでないか? ちょっと、ちょっとだけ、おっぱいを舐めてもいいのでは?
溢れた唾液をごくん、と飲み込む。舌を出そうとした時、フリンズから聞いたことのない言語が聞こえた。ふっ、と棚が軽くなる。
「
………へ?」
「
……たちの悪い悪霊が、いたずらをしていたようです」
…舐め損なってしまった。諦めて身体を起こす。フリンズはいそいそとシャツの前を握りしめて見えないようにしていた。
「
……怪我は、ないか?」
「
………はい」
…気まずい。これは、俺が謝るべきだよな
…
事故とはいえ、生乳でぱふぱふをしてしまったのだ。本音を言えば、もっと堪能したかったが。
「
………その、すまなかった」
「
…………ファルカさんのせいではありません。ちょっと、着替えてきます」
「
……おう。
…俺も出直す。謝罪は、また今度、改めてさせてくれ」
「
………ファルカさん、今日は、色々とはしたない真似をしてしまい、失礼しました」
フリンズはバタンッ! と部屋に飛び込んだ。
…今度は、フリンズの好きなお酒を手土産に持っていこう。そう決意して夜明かしの墓を去った。
少し離れてしゃがみこむ。
…勃起してたのがバレてなくて、本当によかった。
────────
ファルカさんが出ていったのを感じとり、ペタリと床に座り込む。
棚の向こうからおまじないの力を感じたので、力業でなんとか追い払えた。
もし、追い払うのが、少し遅れていたら
…。
ちらりと見えた舌を思い出して、心臓が騒がしくなった。
恋のまじないをしたら、ラッキースケベが起きるようになった③ | Privatter+
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