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とこり
2026-04-13 16:17:06
6347文字
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現パロ⑨
続き。
高校生の生活がわからず平成の高校ベース、もはや家庭家部は勢いのみで書いた歌さに♀(自我)
会話も全て地の文に組み込んであるので読みにくい。もはや好き放題です。
雰囲気で読んでください。
昨日はぐずぐずしてしまった。
反省。
いや、来年は自分の受験でそれどころじゃなくなるかもしれないし、未来のことなんてわかんないよね。
気を取り直して行く!
そう思ってたら、友だちに歌仙さんから、もう第二ボタンもらったの?って聞かれた。
もらってないです。
曰く、歌仙さんの学ラン、第二ボタンだけなくなってて、噂になってるらしい。
いや、昨日あったよ?
記憶を辿って返事すると、ボタンが変わってたらしい。
気付かなかった。
順当なところで、私がもらってるだろうということになり、確認しに来たらしい。
えっ、もらってない。
びっくりしていると、ただ落としただけかもね、変な事聞いてごめんって言われた。
落とす?
第二ボタンだけ?
そして、それを探さず新しいのに付け替える?
歌仙さんが?
意図的にとったって言われた方が納得できる。
なくしたとしたら、昨日の時点で話してくれそうだし。
学ランの第二ボタンっていったら、そういう意味だよね?
好きな人にあげるってやつ。
私、実は彼女じゃなかった説?
でも、友だちがわざわざ私に聞きに来たんだから、そういう関係であってるよね?
私が白昼夢をみた挙句、勝手に思い込んで、みんなに彼女宣言してた説。
いや、私が言う前にみんな知ってたな。
となると、やっぱり他に好きな人が出来て、その人にあげたってことだよね?
聞いてない!
誰よ、その女!
男の可能性もあるか。
うん、男?
あ、鈴木がねだったとか。
それならありそう!!
鈴木に聞いてみよ。
違った。
鈴木、ボタンもらってないって。
噂は知ってたらしい。
何で第二ボタンの噂、そんな、皆が知ってるの?
何で私がもらってないんだって聞かれた。
そんなの、私が聞きたい。
っていうか、他に好きな人が出来てあげたとしか、考えられないじゃん?
そう言ったら、えー?って言われた。
もらって忘れたとかじゃねえのって言われたけど、流石に忘れないよ!!
えっ、忘れないよね?
いや、第二ボタンは忘れないよ。
ちょっと自分が信用できないけど、このタイミングで思い出すでしょ。
他に好きな人ができたんだよ。
賭けてもいい!
振り返ってみれば、最初からおかしかったんだ。
どう考えたって、歌仙さん、彼女なんか、選び放題なのになんで私なの?
一瞬の気の迷いだったんだ。
その方が納得できる。
何か多分、学校でもお梅に似てたんだよ。
別れる前にお梅の画像だけはほしい。
お散歩嫌がるのも欲しいけど、思い出したら泣いちゃうかな。
やだぁ!
生殺し、本当に嫌!!
他に好きな人ができたって、本人の口から聞くのも嫌だけど、この生殺し状態の方がもっと嫌!
お昼に聞く!
聞くもん!
何か、色々あったけど楽しかったな。
いつか、いい思い出になるかなあ?
お弁当、エビチリだ。
しかもこれ、良いエビだ。
好きだけど、今日、味わかんない自信がある。
えびプリプリで美味しそうなのに。
どうして、味覚って心に直結してるんだろう。
勿体ない。
寂しいのかい、なんてにこにこしてるけど、その神経がわからない。
なんで昨日、ハグしたんだろう。
可哀想だから?
聞かなきゃって思うけど、先に涙がいっぱい出てきちゃって、うまくしゃべれない。
流石に異変を察知したらしく、体調を心配された。
理由を喋るんだけど、涙がボロボロ出てて、うまく喋れない。
短い言葉で喋れそうなやつって、言葉探して、浮気者!って言ったら絶句してた。
う、浮気相手は私!って宣言したら、今度は混乱してた。
くっ、シラをきる気か!
第二ボタンってやっとのことで言ったら、意味が通じたらしく、すごい顔をされた。
このすごい顔、伝え方が難しい。
左右の眉毛の形が別々になって、眉間にキュって皺がよる。
鼻の穴がちょっと膨らんで、口がムッていうほど上がりもしないんだけど、真一文字ってほどでもない。
口の端も左右の高さが微妙に違う。
顔面のバランス感覚が良いのか、悪いのかよくわからない。
その独特の表情を見た途端、涙がひっこんだ。
涙って突然、びゃって出ることあるけど、ひゅって引っ込むこともあるよね。
多分、これ、このタイミングでこの顔されるってことは、浮気してないパターンだね?
下手したら私がボタン、持ってるね?
どうだ、分かるようになったよ!
偉い?
うん?
でも第二ボタン渡されて、忘れるなんてありえる?
今も思い出さないよ?
え、どうしよう。
記憶に何か、障害的なのがあったらどうしよう。
涙がひっこんで普通に喋れるようになったから、本命ができて、その人に渡したと思ったこととか話したら、きみだけだよって言われた。
しかし、ボタンをもらって忘れるとか、自分が信じられなくて困っていると、サプライズで渡したから、まだ気付いていないようだねって言われた。
サプライズ?
思わず手を挙げて、それって私のお腹を通って、下から排出されてる可能性がありますか?って敬語で聞いちゃった。
ないそうです。
良かった。
お弁当に入ってたの気付かず食べちゃったのかと思った!
璃胡ちゃーん!
私、ボタン食べてなかった!!
はっ、何で璃胡ちゃん、思い出したんだろう。
何か急に脳内に浮かんだ。
ちゃんとエビチリが美味しい。
良かった。
しかし、他にサプライズ、できるものあった?
全然、思いつかない。
唸ってたら、お守りの中だって教えてくれた。
それで返されたのか!!
すごく納得。
普通に一緒に帰ってきたのに、帰ってきてから、すごい泣いたことに思い至って、頭抱えた。
恥ずかしい!!
やば、どうしよ、明日顔見れないかも。
私がすごい好きみたいじゃん?
えっ、すごい好きなのかな?
…………
すごい好きじゃん!!
なんで?
明日、お弁当別々に食べようって連絡したけど、お守りの袋を返すようにって言われた。
返すって、まだ歌仙さんの物なの、これ?
何も入ってないのお守りなんかどうするんだろう。
終わってしまえば、割と面白い話だったので、井っちゃんと璃胡ちゃんにも、第二ボタンの顛末を連絡した。
井っちゃんは、ボタン飲んだらいくら何でも気付くやろって返事で、璃胡ちゃんは飲んでなくてよかったわねって、絵文字いっぱいつけて返事が来た。
そこから璃胡ちゃんが、蜆を殻ごと飲んだことがあるって話になって、蜆とボタンだったらボタンの方が大きいから、やっぱり気付くって話になって、その後、井っちゃんが正国くんとお付き合いすることになりましたって言って、めちゃくちゃ遅い時間まで、やり取りしちゃった。
めでたい!
中学時代から、友達みんな、いつくっつくのかと思ってたから、本当にめでたい!!
若草物語のジョーとローリーがくっついたみたいな安心感がある。
春休みにお祝いしようねってことになった。
レディグレイで乾杯する!
本当にめでたい。
嬉しい。
三年生の受験が終わったら、自然、私たちに受験の圧がかかってくる。
バレンタインは、うちの部、結構盛り上がりそうだけど、期末試験前で部活がなくなるから、有志だけ集まって作る。
意外と引退した三年生が、受験を終えて作りに来る。
部室に来るような人はみんな、気合が入ってて、卒業制作みたいだ。
むぎちゃん先生は、きかれればアドバイスするけど、この時ばかりは何にも言わない。
そういうところも卒業制作っぽい。
アントシアニンの魔術師も三年間で今年が一番気合い入れて作れるって頑張ってた。
部長
……
元部長の青は、ゼリーが本領発揮だけど、今回はアイシングクッキーだった。
すごー!
ギャラクシーアイシングにぽっかり三日月が浮かんでる。
黄色の三日月と金の三日月がある。
金なんてどうやったんだろう?
婚約者さんがそのイメージなんだって!
綺麗!
土台のクッキーの甘さの調整も難しそう。
みるちゃんは当日、スポンジケーキ焼くらしく、今日は来てない。
テスト前日なのに大丈夫かな。
でも、二人で勉強してるから大丈夫なのか。
私は今日は情報収集。
いくらテスト前とはいえ、さすがに何もあげないのは気が引けるので、簡単に作れて美味しいやつ、誰か知らないかなって。
ガトーショコラが定番だけど、プレゼントしても、食べたくなって、あげた途端にわけてって言って、ほとんど自分で食べちゃう自信がある!
自分があげたの食べちゃわないように、とにかくレーズン入れとく。
そうすれば食べられないから。
あ、もちろん、みなさまからのおこぼれも目当てです!
失敗したのとか、切れ端とか、お腹に収めます!
試験二日前に仕込んだ!
教わったのはチョコレートサラミ!
手軽に作れるのに、そこそこ洒落てて、プレゼント感ある。
ラッピングがキャンディの形でできるから楽。
ちゃんとレーズンも入れたから、つまみ食いしない!
完璧すぎる。
それはそうと、『誰よ、その女』のその女、自分だったし、勝手に賭けたんだけど、賭けに負けたから鈴木に炭酸でも奢ろうと思って、渡しに行ったら、取り込み中だった。
めちゃくちゃ可憐な女の子から、バレンタインチョコらしきものもらってた!!
探してたらのぞき見しちゃった。
ごめん、鈴木!
でも、おめでとう。
鈴木にも春が来たね!
……
はっ、もしかしてリンダちゃん!?
後にマリアちゃんと判明した。
私も歌仙さんにチョコレートサラミあげた。
わざわざレーズン入ってないところ切って分けてくれた。
なんか、ツバメの雛になった気分。
おっ、ちゃんと美味しくできてる。
よしよし。
テスト終わった!!!
最高過ぎる。
思いっきり伸びをしてたら、歌仙さんからも合格したよって連絡来た!
最高過ぎる!
受かると思ってたけど、受かったって聞くとホッとする。
ちょっと淋しい、でもおめでと!
二月は逃げてゆくって言うけど、本当にあっという間だった。
進路の話とかあって、担任はもちろん、むぎちゃん先生にも相談した。
家政科とかどうかなって思ったけど、調理師か栄養士の免許を取る気がないならやめておけって言われた。
就職、苦労するよって。
というか、担任に至っては、文系なんて教師以外になれるものなんかないとまで言われた。
圧倒的に理数の才能がない人間はどうやって生きていけばいいの!?
世知辛過ぎる。
英語はどうかって聞かれたけど、語学なんか数学よりわかんないよ!
さらに世知辛いことに塾だけじゃなくて、家庭教師をつける話が持ち上がってます。
点数は落ちてないけど、準位が落ちたの。
周りがみんな頑張り始めたの。
みんな、余力あったんだね?
すごいね?
私、最初から全力疾走で中の中でして。
これ以上無理。
もう、考えるのヤダ。
今からできることなんて少なすぎる。
全てが嫌になったから、いっぱい稼いでお嫁さんにしてって、歌仙さんに言いかけたけど、何かあっさりいいよって言われそうで、とても言えない。
梅次郎って呼ばれるのも、いただけない。
その歌仙さんに、家庭教師が男かどうか聞かれた。
まだ、そこまで具体的になってない!!
家庭教師、来ないよう祈ってて!!
家庭教師の件は解決しました
……
。
親でも知ってるような頭良い大学に受かった先輩がやってくれることになりました。
お金はとらないと言うことで、両親は泣いて感謝しています。
今、お付き合いしてる人なんですけどぉ。
家庭教師は免れなかったし、全然良い予感しない。
三月一日。
卒業式。
卒業式だって。
卒業しちゃう。
去年も確かに、卒業した先輩たちがいたはずなのに、今年は全然心持が違って、何か不思議。
うちの学校は二年生は全員、卒業式に出席する。
でも卒業証書もらうのは、代表だけだし、私たちの学年も答辞を読むのは代表だし、なんだかちょっと他人事みたい。
式はそんな感じだったけど、部室で先輩たちの顔見たら、ちょっとウルッってしちゃった。
先に作って置いた寄せ書きと、今年はバルーンブーケをプレゼント。
ハートとか星とか、中に羽が入ったのとか、先輩方をイメージしてる。
アントシアニンの魔術師には、青と三日月のバルーンが入ったブーケ。
イメージぴったり。
今年の三年生、人格者が多くて、私たちも、一年生もちょっとしめっぽい感じになっちゃった。
むぎちゃん先生だけ、からっと笑って三年生を送り出してた。
春休みにも顔を出してくれる先輩はいるんだけど、その時は先輩たち、もう家庭科部じゃないんだね。
昨日までの当たり前が、今日を境にそうじゃなくなるの、本当に不思議。
もう何回も経験してるのに。
名残惜しかったけど、家庭科部も解散になる。
何となく、自分の教室に戻って、ぼんやりする。
歌仙さんに連絡を取ろうか迷ってる。
三年生はあちこちで集まって、まだ話に花を咲かせている。
もうすぐお昼だ。
お腹も減った。
センチメンタルな気持ちでもお腹は減る。
三年生同士で帰るかな。
連絡したら野暮かな。
考えてたら、ここにいたのかいって声がして、びっくりした。
後、制服のボタン、全部刈り取られててびっくりした。
思わずボタンどうしたの!?って聞いたら、死守しきれなかったと返事が来た。
歌仙さんの力をもってしても守り切れないって、何が起きたの?
その筋肉で?
怖っ?
いや本人が一番怖かったのでは?
帰ろうと言うので、カバンをガサガサする。
プレゼント一応用意してた。
お店のラッピングを見て、開けても良いかと聞かれたから、駄目って返事した。
マグカップ。
文具とかアクセサリーとか、絶対私があげたら歌仙さんの持ち物の中で絶対浮くから、お家の中で使えるやつ。
犬が飛び散りまくってるマグカップ。
かわいいんだよ。
お家で見てね。
あと、もう一個。
何だいって、歌仙さんがちょっとかがんだから、背伸び
……
。
背伸びで届くね?
えいやっ。
おめでとうチューです!
キッスです!
不意打ち返しも兼ねて
……
待って、何で!?
何でそこで真っ赤っ赤になっちゃうの?
なんか、もうちょっと素直に喜ぶかと思ったんだけど、それはさあ!
それは反則だと思う。
ヤバい。
私も恥ずかしくなってきた。
どうしよう?
お家帰る!!!
あ、本当に帰るんだった。
……
帰り道、お互いの顔、一回も見られなかった。
ぽぽちゃーん!
ぽぽちゃん、いたー!
お隣が無骨さんであってる?
何か歌仙さんと似てないね?
本当に兄弟?
私とポポちゃんは似てないよ。
血は繋がってないもん。
春休みに、歌仙さんの合格祝いも兼ねて、ぽぽちゃんと無骨さんとデートすることになった。
無骨さんは見た目がなかなか派手でぽぽちゃんがこの人を?と思ったけれど、話してみると、真面目な感じだった。
二人とも本が好きで仲良くなったらしい。
兼定の血を感じる話だった。
書道がものすごく好きらしい。
歌仙さんは無骨さんに私のことを放っておけないと話したらしいし、無骨さんもぽぽちゃんのことを放っておけないと話したらしい。
ちなみに私は突拍子もないから放っておけなくて、ぽぽちゃんはしっかりしているから放っておけないそうだ。
あまりに評価が違いすぎる。
あ、でも、ぽぽちゃんもちょっと抜けてるって言われてる。
そこがかわいらしいんだって。
デレデレだね。
これは。
それからもっぱら歌仙さんの大学にむけての話になった。
私は受験だ。
がんばるようにエールをもらった。
胃が痛い。
外に桜が咲いている。
もう五分咲きだ。
入学式までもつのかな。
そんなことをぼんやり、考える。
新しい春が来る。
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