和泉 小夜
2026-03-03 00:48:25
2532文字
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復活の七雄_01

此方の企画の文章。
https://x.com/XX_10100909/status/2024037324275781779

本当はもっと早く書き上げていたのに諸事情(いうて私生活の問題)で公開できてなかったので、
本日公開します。設定としては、諸国は属性ごと×傾城です。

 無色から、娘が嫁入りに来た。
 どうやら現快晴当主の妹らしく、ツナの妃にどうかと言われた。

『ツナ、どうする? 送り返すならオレが……

 ツナを見ると、頬を赤らめて彼女を見ていた。
 彼女には碌な噂が無い。傾城だとか、人間を誑かす狐だとか。そんな噂ばっかり流れてくる。
 恐らく、抑々が献上品扱いなのだろう。快晴や無色の特産品と共に送られてきた。
 各国と関係も良好になって、漸く落ち着いたと思ったら此れか。

『ツナ、送り返すなら今だぞ。断るなら、オレが上手く言っておくけど』
「え、あ、大丈夫です! 妃にします!」

 本当に大丈夫なんだろうか。不安だ。


 彼女が此処へ来て数日が経過した。
 普段は天空の皇女であるユニが仲良くしているが、これでは良くない。
 時雨から遊びに来ているブルーベルを侍女として借り受けようとしたら、山本に反対された。
 元々、侍女として友人が無色から天空へ同行していたが、二人で彼女の世話は大変だろう。
 なので花嵐からビアンキを、夢幻からクローム髑髏を呼んで、無色から嫁入りに来た娘の侍女として付けた。
 雷鳴には女性がいない、浮雲は論外だ。

 様子を見ている限りだと随分と仲良くしていて、少しだけ安心した。


「ディーノさん、京子ちゃんが気になるんですか?」
……まぁ、良い噂は聞かないからな』
「でも、噂ってあてになります? オレは噂なんて、信じてませんけど」
……でも、狐じゃないか。天空では狐は悪いものだ、そんな娘を、婦にするだなんて』
「快晴では、狐は神様なんですよ。民を守って、悪いことをしたら叱ってくれる。優しい神様だって」

 それは、彼女から聞いたのだろうか。

「ディーノさん、昔オレに教えてくれたじゃないですか。狐は、快晴では優しい神様なんだよって」

 ……そういえばツナに文化の違いを教える時、そんなことを言った気がする。

 例えば時雨は魚を信仰しているから、魚を食べるのは祝い事のみだと聞いた。
 同じく浮雲は鳥を信仰しているから、何があっても鶏肉は喰わないそうだ。
 だから時雨の者が来る時は魚を出さないし、浮雲の者が来る時も鶏肉は出さない。
 ……まぁ、別に出しても良いらしいが。オレは、相手の文化は尊重したい。
 今の言動は矛盾しているって、分かっているけれど。

「ディーノさんって、山本が来る時は絶対に魚を出さないし、雲雀さんが来る時も鶏肉は出しませんよね」
……信仰していて且つ普段から喰わないなら、出さない方がいいだろ』
「そんな優しい貴方が、オレは好きです。オレだったら絶対、気にせず出しちゃうから」
『いいんじゃね? 気にすんなって言われてんだから』

「ハルたちが大変そうだから、わざわざビアンキとクロームを呼んでくれたんですよね」
「オレは、ディーノさんが優しい人だって知ってます。だから京子ちゃんのことも、ちゃんと見てほしくて」
「噂になんて囚われず、ちゃんと京子ちゃんを見てほしいなって。オレは思ってます」

 ちゃんと見てほしい、ね……

「ところでディーノさん、婦って何でしたっけ?」
『簡単に言えば妃の古い呼び方だな。あ、ツナは彼女を妻とか呼ぶなよ?』
「どうしてですか?」
『妻は平民が伴侶に使う言葉だからな。市井に潜入する時なら妻が良いけど、普段はせめて妃を使え』
『ツナは君主なんだから、本来は妃や婦を使うのが常識だ。間違っても公共の場で妻なんか使うなよ』
「べ、勉強になります……