この人がまた面白くて。
これだけピュアな音楽への情熱を描いている作品の中で、序盤ではもしかして「悪役」?と思うくらいに、ビジネス上の計算と「成功」のプロデュースをしている。
Now or Neverもメジャーデビューというビジネス上の「成功」を前にして、ギターを交代してバンドを存続させることを選び、物語はこじれているので、基本的にこの物語においてビジネス上の計算とかチャートのための戦略はピュアな情熱に対するノイズとして描かれている。
そして、那桐は、「音楽チャート」という「数字」で音楽を評価する世界の顔であり、実際に「数字」をしかけるために手を動かしている。「夢」を追う若者に対して、厳しいことを言ったり、無理難題を突き付ける。
どちらかというと「現実」であり「ビジネス」であり「数字」であり、そういう「成功」を求めるノイズ側の人物が、作品の縦軸にいて、そしてそれを役者専業の人に割り振っている配役がニクい。(Another公演)