私は“原作”すなわちソドムと聖杯軸のことをこよなく愛していることは、一部の皆様にはご承知おきのことかと思います。
チェシアレのことを考えると、どうしても「憑依してない本来のルビなら
……」と思いを馳せることが多くなってしまうからですね。
そして私は、世界を巻き込んだ壮大な痴話喧嘩の末に破滅していくイールビの関係性をたまらなく好いているわけです。
そもそも「株式会社誰も幸せにならない片思い」とかいう名前でSNSをしていたほど、破滅的関係性を愛している。つまり原作軸イールビを嫌いなわけがないというわけです。お分かりですね?
もちろん今の二人も存分に幸せになって欲しいわけですが、原作軸イールビを見た時は脳から変な成分が出てしまい、到底人に見せられない顔で「ふ、ふへへ
……」とか笑っています。こわ。
エンツォとフレイヤどうにかなってくれ、とはまた別種の変な成分が脳から出てるから。たすけてほしい。
そういうわけで、私は(waveboxでいただいたメッセージへの返信にかこつけて)かなりの頻度で“原作”の話をこねています。
https://privatter.me/page/6794a157a7aca
https://privatter.me/page/67c1c47d7ca8d
https://privatter.me/page/68eb947c8c595
こねすぎだろ。
そんな私に
漫画版オリジナルあの時のイースケとルビはどういう関係性だったのか〜兄を添えて〜を見せたらどうなると思いますか?
答えは
泣きながら「イールビが成立して二人を幸せにした上で、チェシアレを幸せにするにはどうしたらいいのか」の思考実験を繰り返すです。
ちなみにイールビ成立の要件を外した場合の答えはめっちゃ単純です。チェシルビが成り立てばいいので。チェシルビが成り立ったらあとはチェシアレお兄ちゃんが愛の力で父親とかもどうにかします。今実際やっとるし。変な薬入手済みなんでね、彼。
チェシアレお兄ちゃんは吹っ切れるとマジで強いので、吹っ切れるまでルビからの愛を注がれればそれでハピエンです。簡単だね。
でも一つ問題があるんですよね。そうです。こうなるとイールビが成立しません。終わった。そこが大事なんですよ。そこが。このままでは自分の家族の手で死んでしまう男を愛した。だから、本心を偽ってでも死なせたくない一心で遠ざける。愛した男に嫌われるためだけに無茶な振る舞いをする。
そんな妻の気持ちに何とか踏み込もうと足掻くイースケと、愛故に頑なになってでも彼を拒み続けるルビ。まあ
……好きですよね
……。こんな関係性嫌いなわけないですよね
……。
こちとら株式会社誰も幸せにならない片思いなので「結ばれないからこそ美しい」と思っているフシはあるんですが、それはそれとして全員を幸せにする方策を考えたいオタクでもあります。
だからイールビ成立チェシアレ救済エンドとかいう絶対あり得ないものを模索しているわけです。可哀想なオタク。
というわけで考えてみました。
答えは「チェシアレお兄ちゃんに諦めてもらう」です。
それを言っちゃおしまいだよみたいなことを言いましたが、普通に考えてこれしかないです。
彼が諦めたとて父親がバックにいる以上どうにもならないという問題がありますが、チェシアレお兄ちゃんの情緒が健全であればあんな父親の言いなりになる前に自分でどうにかすると思うので。
知っていますか? 彼が血の繋がりもないのに教皇の後継者としての教育を施されたのは、シンプルに実の息子エンツォより賢かったからです。賢いのでどうにかできます。
あと、彼には剣技の才があるため腕っぷしも実は強いです。
問題はどうやってルビを諦めてもらうかですが、任意のオタクが作中に憑依し、子供時代のチェシアレをめいっぱい愛してあげるなどして健全な愛情形成を試みれば、ワンチャンああはならなかった可能性があるためそれにかけましょう。ある継母のオタクです。ある継母のメルヘン面白いよね。
こんなアホの結論しか出せなかったお詫びとして以降私の思想を垂れ流しますね。なお今回は漫画版オリジナルエピソードということで、全ての描写は漫画版に準拠して喋ります。チェシアレの設定とかも漫画版準拠です今更ですが。
さて、漫画版では27話で出てくる“原作”描写ですが、この場面でルビは次のように語っています。
「あのズル賢い兄さんがたかだか結婚を防ぐためにオメルタの公女を殺すなんて……おかしいと思わない?」
「兄さんからは結婚が中止になる程度にしておけと言われたわ。だけど私は従わなかった」
「これがどういう意味だかわかる? あなたの妹を殺したのはこの私よ」
そして問題の136話。チェシアレが父からルビを送り込むことでオメルタを掌握し、ゆくゆくは一家を暗殺するという話を聞かされている場面。冒頭、チェシアレは父から次のようなことを言われています。
「お前の妹を嫁にやりたくないから、そんな態度を取っているのだろう」
「まあ、そう来るだろうと思って縁談を進めたのだ。おかげで、こちらが提示できる条件をさらに増やすことができたしな」
ここからわかることは次の通りです。
・オメルタ一家暗殺は教皇の立案した計画である
・しかしエレニア毒殺はルビの独断での行動である
・チェシアレは相変わらずルビの結婚をなんとか阻止しようとしていた
・ルビの結婚が破談になることを望みつつも、チェシアレはむしろ程々にしておけと注意していた
チェシアレは相変わらずルビの結婚に反対していて、だけど教皇がそれを推し進めた。つまりチェシアレはイースケとルビの結婚が可及的速やかに破談になると嬉しい立場。
つまり、ルビが「オメルタ一家から嫌われるような傍若無人な振る舞いをすること」に反対しなくてもよい立場なのです。
しかし彼は「結婚が中止になる程度」にしておくようルビを諫めている。
ここから読み取れるのは、ルビの行動が「結婚が中止になる程度」を逸脱しかけていたということでしょう。それが一体どんなことなのかは少ない描写から想像するよりほかありませんが、この時のルビの行動はもはや明らかにやりすぎだった、ということです。
……ルビがやりすぎてチェシアレが困ることってあるんでしょうか?
そう、チェシアレが困る理由がないんですよ。どう考えても。彼はルビの結婚をとにかくやめさせたい立場です。実際、結婚が中止になる程度の暴れ方はして欲しいと思っています。思っているから注意の仕方がああなるわけで。
だったら別にどれだけ暴れても構わないと思うんですよ。このケースにおける“やりすぎ”がどんな行為を指しているのかは全く明らかではないため想像でしかないのですが、その後のルビのセリフ「だけど私は従わなかった」から推察するに、少なくともエレニア毒殺に至るまでの段階でこの言葉をかけられているのは確かです。
ここから考えられる可能性をいくつか挙げてみようと思います。
まずはシンプルにルビの行動が目に余った説。当時のルビはフレイヤをメイドのようにこき使っていたようなので、そうした傍若無人ムーブを控えるように言われた可能性です。ただ、フレイヤをこき使うことがチェシアレにとって不利益かと言われるとそうではないでしょう。
結婚が中止になってくれると嬉しいチェシアレにとって、ルビがオメルタから嫌われて三行半を突きつけられそうな行動は大歓迎のはず。つまりこの説はあまり支持できないと言わざるを得ません。
ただ、教皇の思惑を妨げるレベルで暴れていたならば話は違ってきます。
自身の計画を妨げるような振る舞いをしたルビを、教皇が一体どのように扱うか。おそらくは「利用価値がなくなった」で切り捨てることでしょう。それをわかっているからこそ、チェシアレはルビが“やりすぎ”ないように諌めたのではないでしょうか。
ただ、チェシアレは123話でルビを送り返すことになったとて「僕がまた連れ戻します」と言い切っているので、施設に送り返す程度であれば諦めない可能性の方が高い。
となると彼が困ることは、婚姻の継続(オメルタに限らずどこかの家に嫁がせてそのままにされる)か、もしくはルビを殺されることかの二択です。つまりそのどちらかを仄めかされる程度には、ルビの行動が教皇の計画にとっての妨げとなっていた可能性がある。
あるいはもっとシンプルに、ルビ自身の手を汚すように教皇から指示されたのかもしれません。あくまでも兄は毒殺などの過激な行為に対して反対していた、というだけで、父はそうした行為を支持していた可能性は大いにあります。
暗殺がバレた場合ルビ自身の命が危なくなります。いかに結婚反対の立場を取るチェシアレであっても、彼の場合は絶対そんなリスキーなことさせたくないはずなので、そうなれば忠告も納得できますね。
実際ルビは兄の指示ではないと否定していますが、決して「父の指示ではない」とは言っていないので。
まあ、この発言はもっと端的な意図、例えば「教皇ではなくチェシアレが疑われていたからそれは違うと否定した」とも取れますが。疑われている兄おもしろ。
ただ、なんにせよチェシアレがルビを止めようとしたことは事実。そこにどんな意図があったかはわかりません。上に書いた通りかもしれないし、あるいは彼はルビの破滅的思想に気づいてそれを止めたかっただけかもしれません。真相はわかりませんが、チェシアレがなんらかの思いを持ってルビを止めようとしたことだけは確かな事実です。
だったら彼は一体、あの結末をどんな気持ちで迎えたんでしょうね。
ちなみにルビは、27話でこう発言しています。
「あなたに相談することもできたし、私の家族を裏切ることもできた」
つまり彼女の行動は、家族を裏切った結果ではないということ。
「でもこれが私の選択なの」
イースケに頼る。もしくは家族を裏切る。そのどちらもできなかった結果が、エレニア毒殺から始まるボルヒア崩壊のストーリーだった。
イースケの力を借りればあのボルヒアの家に渦巻く地獄から抜け出すことができたでしょう。今のルビのように。だけどその選択だけはできなかった。血の海になった実家を見て満足そうに笑うほど、あの家を憎んでいたはずなのに。
そんなルビが裏切れなかった家族って、果たして一体誰なのでしょうか。
それがチェシアレであったなら、オタクはやっぱり嬉しく思います。27話で「あのズル賢い兄さんが」などと言っているあたり、ルビの中のチェシアレ好感度はどうもだいぶ下がっていそうですが。それでも今より情があるなら。今ほど憎まれていないのなら。彼を裏切れないと思ってくれているのならば。
以前にも書きましたが、チェシアレにとってはこの結末がいちばんのハッピーエンドかもしれません。
それではオタクはそろそろ寝ます。おやすみなさい。
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