2026-01-24 13:27:21
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劇団オモテナシ椿組 観劇感想メモ

2026年1月23日マチネソワレ観劇感想メモです。

総じて、1部ではダンスで、2部では殺陣で、3部でもダンスで身体表現の可能性と巧みさ言葉(台詞)以上に雄弁な物語を感じられ(しかもシブゲキなので見やすい!)で良い観劇始めになりました🙌という感じ。
シブゲキ、椅子がいいから腰に優しい。ありがとう、いい椅子。

殺陣とダンス(と歌)という、パフェでいうと上にプリンが乗っかってるやつみたいな。そのパーツが入ってたら絶対美味しいでしょ!?エ、メロンも乗ってるんですか!?それは絶対に美味しいですよね、という組み合わせで確実に美味しかった。
というか、3部構成で、芝居にダンスに、で寿司とステーキ一緒に食べるとか(?)盆と正月が一緒に来るとか(?)そういうタイプの景気の良さがあった。
多少、大味かな~と感じる部分もないではないが、豪華3本立てというか、パーツの豪華さがあるから総じて美味しいエンタメ舞台。


一部 ノンバーバルダンス
石丸さんかな(違っていたらごめんなさい)結婚式前のバレエがすごくバレエの理論に沿ってアチチュードアラベスクの形とかも綺麗で、あ、ちゃんとバレエかそれに近いダンスをどこかで学んだことがある人なんだなぁとわかる踊りですごく好きだった。
バレエ風、だけど見た目を似せているだけでバレエのこと知らないですよね〜みたいな踊り割とみかける中で、結構ちゃんとバレエしてた(アチチュードの爪先が垂れてないとかアンデオール意識してるなぁとか)。わたしはダンスは習ったことなくてバレエしかわからないので、ダンスの基本的素養の中にどのくらいそのへんが求められるのかわからないけど、なんか、ちゃんとわかっている感が観ていてストレスがない。
逆に、一緒に組むあやたくさんがバレエ知らないんだろうな〜感が目立ったけど。(なお、厳密には普通にダンスなので、バレエではないのだけど)

あやたくさん(こちらも記憶違いでしたらごめんなさい)は、1部でも3部でもキレッキレに踊っててダンスお上手だから!ただバレエは理論があるから苦笑

この対比が印象的で、そういう意味で1部は、ダンスのセオリーを学んでいる人と、単純にダンスが得意で出来る人が混在してて、それが面白かった。すべての演者さんのプロフィールを確認したわけではないけれど、おそらく「ダンサー」の肩書を掲げている人とそうではない人が混ざっていて、その質感の違いが、今回の「お父さん、お母さん、ありがとう」という人生と生活の滲みを味わうようなストーリーに合致していた。
ダンスという身体表現のお芝居でも、役者のセオリーで挑んで持ち前の運動神経と音感でやってる人と、ダンスのセオリーあるな〜って人とでアプローチの違う表現が見れて面白くって。たぶん、全員ダンサーさんというか、ダンスの素養がある人がやっているともっとシュッとしちゃうはずで、そのシュッとした感じと、J-POPで綴る物語の身近さみたいなものがちぐはぐになりかねないところを、バランス取れているな~という感じ。

そもそも、ノンバーバルとの告知なので、完全にノンバーバルで歌詞もないのかと思っていたら、歌詞がある馴染みある曲で、これが観やすかった!
なんかもっとモダンダンスみたいなゴリゴリにノンバーバルかと予測していたので、あ、これだけJ-POP で振り付けもわかりやすいものが多いと観やすい!絶対眠くならない!って感じ。物語は、家族の時間の流れ、出会いと死別と、娘の結婚というありきたりな話だな......と思ったけど、否応なしに多くの人の感情が動くテーマでもあるし(隣の人が号泣していて、自分って家族関係の道徳的な心が弱いんだよな~と自分を知った)伝わりやすいのがいいし、おそらく今回の公演ってそういうラインを意識しているものなんだろうなぁと。
いちじくに謎のスパイスとカビチーズが乗った人を選ぶ味わいのパフェじゃなくて、プリンとメロンが乗ったみんなが好きなやつ。
劇場が渋谷だから敢えていうと、Bunkamuraとか、ああいうちょっとアート寄りというか(そりゃあいかなる演劇もアートですが)、コンテクストが重要なハイカルチャーっぽい感じのゴリゴリのダンスなのかな~~と思って行ったので(オモテナシの過去公演を把握していない)、こういう感じでいろんな演者のファンに開かれているとっつきやすい感じでいくのね、なるほど~~と。そこがストンと理解できてからは、1部はすごく見やすかったし楽しめた!
振り付けも、お父さんに絡みつくような振りや見えない壁(走馬灯なのかな)とか、抽象的なものもあったけど、割とPOPというか、歌詞を表現したような慣れ親しんだ感じの優しい味付けのものが多くて、そこもノリやすくて見やすかった。そして、この感じと、ダンサー&俳優さんという肩書の方だけじゃない「ダンスの上手い俳優さん」でもある人達のアプローチの違いのざらざら感が観ていて面白い。

あと、劇場の大きさからして、表情もしっかり見えるので、ここはもうとびっきりの笑顔で!とか、悲壮感たっぷりで、とか、無表情で、という感じでつけられた振付の意図を客席が受け取りやすく、メインの物語のキャラクターたちの感情を代弁するように動きまわって伝えていて、これも見ていて面白かった。

まぁ色んなこと書いたけど、普通に演者のファンなので、推しのダンスは見ていて心が躍る。
しゅーとさん、大きい男がぴょこぴょこ動く振付やっているの、大変可愛かったな.......。
個人的にみなむくんが、キラキラしすぎて眩しかった!キラキラ大放出祭り。


2部
ありがとうございます。ドブカス役の推し、大変ありがたいです。(演者ファンの感想が先に来る)

2部は打って変わってお芝居パート。
物語の筋は、生命と永遠をめぐる話であり、時代設定が古いからか、どこか説話や昔話のよう。
語り手が、第四の壁である客席に直接語り掛けたかと思えば、そのまま芝居に参加して、こういうメタいやつが余計に昔話っぽさを増してて良かった。
特定の宗教観には依拠していないと思うけど、死ねないことがむしろ地獄、とか、孔雀の意味深な台詞とか、ちょっと教訓めいていて、それもまた説話っぽいというか。
オチとして平井さん演じる黒矢がぐるぐると彷徨っているのも、滑稽で、こういうブラックジョークなオチがつくのもまた良い。


木蓮、そ、そんな、更紗のことを殺さなくたっていいじゃないか.....!事情はいろいろあっただろうけどきっとあなたのこと大好きだって!ほらぁ~~~!と思わなくもなかったけど、おそらく白矢と杏果以外はみんな死んだ形でフィナーレを迎えなくちゃいけないので死んでいくんだな......と日本昔話的な感じで理解できた。(これ2回しか見ていないからわからなかったけど、もうちょい咀嚼するとここであの夫婦が死ぬ必要性をもうちょい分かったのかな?)

椿組では孔雀が、小湊さんで大変お美しかった!この世のものとは思えない神秘の孔雀にふさわしい美......!
杏果をバックハグするシーンは、美!美の暴力ですわ!!!

んで、2部はなんといっても殺陣がすごい!!
そして断乎のあっぱれなほどのクズっぷりの表現たるや......!


やっぱり時間をかけてわざわざ劇場に行っているのは、単に「物語」の筋を読みたいのではなく(それは読書で十分なので)、それを表現する人間の身体の魅力を味わいたくて、生でしか感じられない迫力や、お芝居を見たくて行っているわけですよ。

断乎の「家長」を感じさせる発声の圧、語尾とかの処理(?)喉の動かし方で役柄を作り上げ(「キャラクター」っぽい感じすらあって声優みたいなところあるなぁとか思っていた)。
身体の使い方、全身で壮年の家長として存在しており。
1部~3部で同じ人間の身体がその場所にあるのに、2部でいや~な感じに体が分厚くなったように見えるというか、そこに存在している。
この身体の存在感で演技っていうんですか?重心のかけ方一つで物語が立ち上がり、姿勢で役柄の人生が透けてみえるような。こういうものを見たくて劇場に行くんだよな~~~という。
しかも、断乎って立場は家長だしおじいちゃんなんだけど、不老不死を手に入れていて、マジで歳は食ってるし偉そうだけど、女遊びできるくらいエネルギーもあって元気っていう厄介な性質の年齢感で、だからあの殺陣の切れ味なわけですよ!!!!!

殺陣、スピードあってかっこよかった~~~~~
井戸家、最初は撤退するわけで、それは不老不死への恐れもあるけど、純粋にあのくらいの強さってだけでもしんどいのに、不老不死まであったら勝ち目がない!という絶望的状況での撤退で、その説得力としてバッサバッサ刀振り回しているかつらぎ家の皆さん、ハァ~~~~~!!

そういう舞台で味わえる生の声や身体の存在感のお芝居、殺陣の切れ味が炸裂していることに加えて、表情を含めた細かいお芝居も!
あ〜この人のこういうお芝居が好きでファンになったんだよなぁ〜と思わせる俳優という技術職の技術が光る光る。


その技術で演じる役柄がドブカスで!!!!!!!

ひぇ〜栄養豊富ーーーーー(それはあなたの性癖です)
自分オタク表現限界日本語良いっすか?

マジ口角上がりすぎて渋谷の空を突く勢いでした。渋谷に口角が異様にあがったバケモノが出たらそれわたしです。
心の興奮株式市場(どこ?)が史上最高値を更新し、心の油田がどっかんどっかん湧いてましたね(?)ハッハッハ
話の筋を追う自分とは別に、シンプルオタク的盛り上がりもしてしまい、殺陣が華麗に決まるたびに、心の中で札束が舞い散っていた。
ドブカス発言が出るたびに、虹色ギラギラの確定SSR演出が発生し、結果、100連くらいSSRだった。
マスクしてて良かった〜〜!!

推しの悪役なんてもうそりゃあ世界を救いますからね。
女の子の好きなものはお砂糖とスパイスとドブカス役を演じる推しですから。
甘~いスイーツとキラキラのメイクと、クズ家長による血なまぐさい殺陣と暴力シーンなんて、女の子の大好物ですから。ハイ。
女の子が一番好きなものは、寵愛していたはずの愛人をバッサリ斬り、女はいくらでもいると言い放った後に汚ねぇ〜と言わんばかりに刀を拭うクズ仕草ですからね。
この冬一番のトレンドは、クズなのに強くて、首をぼりぼりかきながら退屈そうに善良な人をめった斬りする男ですからね。
わざわざ善良な(むしろ悲しい運命に呪われている)夫婦をまとめて一刺しにする男が、今一番のトレンドですからね。

ハァ〜〜断乎さん、トレンドですねぇ〜〜ハッハッハ
(おまわりさん~~~~~~!ここです)


個人的に、ももかに男女の交わりをしたら死ぬかもよと脅されてややビビるところの小物感と、「長男を生かしておいてもらって」とわざわざ頭をさげる姑息さが、くぅ〜〜このしょうもねぇ所まじクズ!!

ありがとう!助かります!(もうすでに助かっていない人の感想)

とはいえ、死んだ人たちが立ち上がってはけていくときに、鞠音さんと対になって、鞠音さんは一歩さがってついて行く。
鞠音さんは「ながい時間を生きる中であの人は魂が腐ってしまった」というようなことを言っていたけれど、そこには僅かにきっと「死」という救済を夫にもたらしたいという思いもあったはずで、その深みのある退出がすごく好きだった。



で、真面目に戻ると(?)
「長男が大事なのは家長が死ぬ家だけ」発言に、か、家父長制の要~~~!と思って膝を打ちました。
家長の権力は、財産の相続先の決定にあり、長男の地位の重要性は一切の財産を受け取る立場にあることを踏まえると確かに不老不死だったら長男いらないよね!と。
花車を可愛がっていたのも多少は真実なんだろうけど、天皇家と結婚して~みたいな話だったから、結局は花車が可愛いというより、外戚か何かになって権力を手に入れたかっただけなんだろうなぁ.....と。そういう家父長制において女性は財産ですからね。
一方、井戸家が「うちの女たちは賢いな」という発言に代表されるように女性陣が頑張っていて、しかもオチは鞠音さまの手引きということで、この家父長制批判の構図もわかりやすくてよかった。お陰で断乎にマジで救いようがない。ちゃんとしっかりクズ。

ということで、1部は、こんな感じね~と観ていたのに、2部で情熱のわたしと冷静のわたしの二つの視点で見進めることになる新春大パニック発生で、これこれこれだよ~~劇場に来ないと味わえないやつ~~~!最高だぜ~~!!!とテンションがあがったところで、2部と3部の間の休憩で、おひねり追加の売り子(演者)が来る。
心の興奮株式市場は過去最高値を更新しているので、心の景気そのままに......。



3部
なんかもうすごい楽しかったです!!!!!!!(小学生の感想文)
好きな俳優さんたちが歌って踊ってを見て手拍子したら絶対楽しいですからね。
私の心は2部で確定SSR演出のレインボーになってますし。

個人的に、橘里依さんが本当に素晴らしかった!!!
的確に目線をファンの人に向けて、隙間隙間で確定ファンサ投げているし、すごいすごい。キラキラですごくお綺麗で。
思わず通路に来たときに手を振ったら手を振り返してくれました......トゥンク
おひねりもお渡ししてしまった......
しかも急遽代役で登板することになり(プロフェッショナルだから当然といえばそうなのかもしれないけれど)あれだけの台詞に、あれだけのダンスと振付。
とってもカッコいい女優さんだな~~~~~と大感激しておりました。

セトリもぶちあがりで。


事前のXでの告知でも「観劇初めに!」とあったし(「令和8年新春」もあったかな?)、劇中でも2部冒頭に「新春のお慶び申し上げます」的なくだりがあって、なんとなく仰々しい印象も受けていたけれど、総じてみると確かに新春スペシャルだった!と思う楽しいエンタメ舞台だった。
それこそ、わたしはおせち料理大好きなんですが、一つの重箱に、いろんな料理が入っていて、見て美しい食べておいしい的な、歌って踊って芝居して、殺陣もあって、ファンサもあって、、、、そういう公演。日替わりっぽい小ネタもあり、美味しいものたくさん詰め込みました!っていう。


なんとなくパーッと明るい気持ちになってホクホクと家に帰りました。

楽しかったです~~~!!!!