2025-12-26 00:52:00
1442文字
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【土きり】現パロΩバース 書きたいところだけ

現パロのオメガバースで書きたいところだけ書きました…。1P目の注意書きをご確認ください。



 閉め切られたカーテンの隙間から、朝の光が一筋だけ部屋に差し込んでいた。
 その細い光は、薄暗がりの中で私の腕の中にいるきり丸の顔だけをはっきりと浮かび上がらせていた。

 きり丸がヒートに入ってから二日、いや三日が経っただろうか。とにかく意識はあるもののまだはっきりとはしておらず、番である私を本能的に求めてくる。
 きり丸に限った話ではないが、ヒート中のオメガは目の前の番を搾り取ろうとせん勢いで時には寝食すら忘れて行為に及ぼうとしてくる。しかし私たちアルファはそんなオメガを満足させられるようにできているから何ら問題もない。それに普段から触れたくてたまらない相手が据え膳と言わんばかりに迫ってくるのだ。こちらからしたらまさに「お得」でしかない。
 そんな幸福感に浸っていると、朝日に照らされたせいか腕の中にいるきり丸の閉じられていた瞼がゆっくりと持ち上がった。ヒートのせいかその瞳はまだとろりと霞んでいたが、それでも視線ははっきりと私を捉えているように見えた。
 そして次の瞬間、私を認識したのかきり丸は何のためらいもなく私の頸に緩く噛みついてきた。

「きり丸どうした〜?まだ足りなかったかぁ?」
……せんせ、は、ぼくのもの、だから、」

 きり丸はヒートが少し落ち着いてくると、私の頸を緩く噛んでくる癖があった。それも一回、二回ではなく何回も。
 頸はオメガが番になるときに噛まれる場所でもあるため最初は何かあったのかと心配したが、この行為はヒートが少し落ち着いてきたオメガには珍しくもないことらしい。それがわかってからは特に止めもせず好きにさせている。
 そしてどうやらきり丸が頸を噛むのは、私がきり丸を番にした時に〝そう〟したように、私を自分のものにしようとする行為──さらに私が本当に自分のものなのかを確かめようとする、無意識下の表れなのだという。既に番同士なのだからそんなことをしなくとも、そもそも番同士ですらなかったとしても、私のぜんぶはもうお前のものなのに。
 それを今ここで伝えてもいいが、ヒート中に聞いたことはヒートが落ち着いた後にはぼんやりとしか覚えていられないらしい。それなら、意識がはっきりしている時に改めて教えてあげよう。
 しばらくはそのままきり丸の好きなようにさせていたがやがてその動きは止まり、抱きしめていた身体がゆっくりと熱を持ちはじめ、小さく震え始めた。呼吸も静かに、けれど確かに荒くなっていく。

「せん、せ」
「ん?」
「ほしい…………。」

 きり丸が呼吸を荒げながら、私を求める言葉を紡いだ。
 普段なら畏怖するその言葉も、ヒートの荒波に呑まれている今であれば、本能のままに迷いなく口にする。
 しかしきり丸には少し申し訳ないが、私からすればヒートなんて関係なく目の前にいる愛し子が私を求めている、ただそれだけだった。
 求められているのであればあげて、その分もらうだけだ。

「ああ、全部あげる」

 今は、きり丸からお決まりの言葉が返ってくることもない。
 返事の代わりとばかりに噛み付くような口付けをされたので、私は喜んでそれに応えた。