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七海ななみ
2025-12-17 20:25:25
2018文字
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妖精は騎士の扱いに手を焼く②
ルカキリ。テーマはティーンのような反応をする大団長とツンデレ気味フリンズ。
前回 妖精は騎士の扱いに手を焼く | Privatter+
https://privatter.me/page/69393d51f39c6
フラグシップにて、ファルカはアルベドを呼び出した。
酒を飲みつつ、本題に入る。
「
…
俺は、どうやら、フリンズが好きみたいだ。恋愛的な意味で」
「今さら気づいたんだ」
悲痛な面持ちで告げると、あっけからんとした表情で返答が返ってきた。
え、という顔でアルベドを見ると、呆れたように言った。
「あれだけフリンズさんを口説いていたのに、自覚なかったんだね」
「待て、俺はずっと周りからそう思われていたのか?!」
「そりゃ、あれだけ会うたびに言っていたらそうなるよ」
ラウマさんも最近気付いたようだし。
アルベドの追い討ちに撃沈した。
机に伏せていると、酒が目の前に差し出される。
「で、用件はそれだけ?まとめたいデータがあるから、これで失礼するよ」
おい、待て、俺は大団長だそ。
そんな言葉に耳を貸すこともなく、会計を済ませる。
「ティーンじゃないんだから、自分で解決してくれ」
正論をぶつけられ、俺はまた撃沈した。
⎯⎯⎯⎯⎯
最近、ファルカの姿を見ない。
あれだけ会うたびに褒められていたのに、全然見かけなくなってしまった。
西風騎士団でなにかあったかと思えば違うらしい。
アルベドを見かけたときに聞いてみたところ、
「我らが大団長は、遅い青春しているだけさ」
「どういうことでしょうか?」
「答えがわかっているのに、踏み込む勇気がないだけってことさ」
「そんな重大な決断をされているのですか?」
「いや、とても下らないことさ」
そう流されてしまった。
ということは、僕は避けられている、ということで。
(
…………
モヤモヤする)
照れているのを認めたくない、そう思うくらい、褒めてくれていたのに。なのに、なんで、避けるんだ。
決して、また褒めて欲しいわけではない。絶対に。
ただ、少し強引な手段を使ってでも、会って真意を確かめるべきだ。
⎯⎯⎯⎯⎯
アルベドに頼み、届け物を代わりに行うことにした。
そろそろ、腹を括った方がいいしね、と言われたが、どういうことだろうか。
扉をノックすると、入れ、と普段聞かないような低い声がした。
「アルベドさんは手が放せないため、代理でお届けにきました」
「フ、フリンズ?!」
僕の姿を見るかり、明らかに狼狽える。
…
やはり、僕に原因があるのだろうか。
なにか、不快に感じる言動をしただろうか。
そんな不安が過るが、今すぐに問いただすことではない。
「お久しぶりです、ファルカさん。最近姿をお見かけしませんでしたが、お元気そうでなによりです」
「あ、あぁ、そういえば、久しぶりだな」
目線をおもいっきり逸らして言う。
…
あんなに目線を合わせていたのに。
僅かな苛立ちを感じるが、会話を続けることにする。
「今夜、久しぶりに飲みませんか?フラグシップにいいお酒が届いたんです」
「こ、今夜は、仕事が、あってだなぁ!」
「アルベドさんから、今夜は空いていることは聞いていますよ」
「明日!明日、早朝から仕事が
…
」
「明日は非番だそうで」
誘っても、断る文句を探す姿に、嫌な予感が的中したようだ。
届け物を机に置き、背を向ける。
「
…
僕は、貴方に何か不快な事をしてしまったのでしょうか」
「そんなことはない!」
肩を捕まれ、顔を上げると、ファルカが真剣な表情で訴えていた。
「
…
では、何故、避けていたのですか?」
「そ、それは、だな
…
」
言葉をいい淀む。
よく見ると、顔を赤らめ、言葉を選んでいる。
その姿はまるで、
「なんですかその顔、まるで恋心を持て余す子供のようですよ」
「⎯⎯⎯!」
思ったことをそのまま言うと、林檎のように顔を真っ赤にした。初々しい、初恋を知った子供のようだった。
…
初恋を知った子供のよう?誰に?
もしかして、最近、避けられていたのは
…
気付いた事実に顔が熱くなる。
「
………
」
「
………
」
お互い、顔を真っ赤にして見つめ合う。
口を開こうとしても、言葉が出てこない。
「お、俺は⎯⎯⎯」
「大団長、いる?」
ファルカが言葉を紡ごうとしたところで、背後から声が聞こえ、二人して身体が跳ねる。
慌てて後ろを見ると、ドゥリンがいた。
「モンドから手紙が来てるよ。はい、これ」
「あ、あぁ、ありがとな」
「なんか二人とも顔が赤いけど、風邪でも引いたの?」
「いやっ、違うぞ!」
ファルカとドゥリンのやり取りを見て、少し冷静になる。
「
…
僕はこれで失礼しますね」
「あ、ちょっと待ってくれフリンズ!!」
決して、この場から逃げたかった訳ではない。
ファルカが引き留めて来たが、他の騎士が入ってきてファルカを引き留めた。
今のうちに撤退するべきだ。
火照る顔を冷ますように、外に出る。
たくさん褒められて、照れていた事も
会えなくてモヤモヤしてたのも、
ファルカに恋をしていた訳ではない、絶対に!
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