第十七回 桂諷會
国立能楽堂
2025年11月23日(日)13:30開演
仕舞「笠之段」
長山桂三
能「箙」
男/梶原源太景季:長山凛三
旅僧:大日方寛
従僧:梅村昌功、小林克都
所の者:野村裕基
笛:杉信太朗
小鼓:大倉伶士郎
大鼓:柿原弘和
狂言「鎌腹」
太郎:野村万作
妻:野村萬斎
仲裁人:石田幸雄
後見:月崎晴夫
仕舞「賀茂」 観世喜正
仕舞「野宮」 観世銕之丞
仕舞「船弁慶」キリ 観世淳夫
能「卒都婆小町」一度之次第
小野小町:長山桂三
僧:宝生常三
従僧:舘田善博
笛:松田弘之
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井広忠
*・*・*
能「箙」
生田川に美しく咲く梅の花。それがこの辺りでは箙の梅と呼ばれており、その由来は源平の合戦の折、梶原景季公が梅を箙に差して戦ったという話によるもの。後半では、その景季の霊が当時の姿で旅僧の前に現れ、一ノ谷の合戦での雄姿を見せると、僧に自分の供養を頼んで姿を消す、というお話。
3年前の相模薪能で拝見して以来かなァ。その時のシテは観世喜正さんで、夕暮れの中で舞う姿が印象的で、ずっと観ていたかった気持ちと、お席が遠かったなァという思い出😂
今回はフレッシュな面々で、脇正面最前から観れたのが良きでした。梅の花を腰に差した姿がとても風流で、まさに能の美しさとカッコ良さが堪能できる修羅能で、改めて拝見してとても気に入りました。
シテを務めた凛三くんはまだ二十歳で、小鼓の伶士郎くんと地謡の武田章志くんとは同年代とのこと。前シテの直面は様になっていたし、後シテの若き武将の姿はとても活き活きとしていて、全体的には好印象でした。
逆に若さ故の硬さも多少はありましたが、それは、近い将来この子たちの時代が来ることを予感させる伸び代であり希望を感じるものでした。若い今しか出来ない表現を彼らはしっかり出しており、そんな彼らを他のベテラン勢が支えていたのも印象的で、とてもバランスの良い舞台に感じました。
そして、そんな彼らより少しお兄さんな裕基くん。元々間狂言は上手かったけど、今回の居語リは、抑揚の付け方などまた一段と良くなってる印象を受けました。素晴らしい語りでした👏✨
何より、こうして裕基くんがこの2〜3年で急成長したのを知ってるから、若手たちの舞台を観ると将来が楽しみになる。この能楽という小さな世界で次世代が確実に育っているのはホントに嬉しいことです。
狂言「鎌腹」
主人公の太郎が怠けて薪を取りに行かないため、怒った妻は鎌を結びつけた棒を振り上げて追い回す。そこへ仲裁人が現れ止めに入るが、太郎はこんなに侮辱されるなら自ら死んだ方がいいと思い、鎌で腹を切ろうとするのだが
…。
萬斎さんのシテで2回、万作さんのシテで1回、過去に拝見してますが、この日の配役はベストマッチ過ぎるでしょ!!🤣👍
萬斎さんが万作さんを追いかけ回す所は、恐妻にしては意外と抑えめ?と思ったけど、萬斎さんから感じるオーラは、地の底で沸騰してるマグマのよう
…😳💦
そして、太郎が「食うものも食わせてくれない」と仲裁人に訴えた瞬間、物凄い大きな音で妻の怒りの足拍子が鳴り響き、「今朝食ったものも忘れたのか!😡💢」と怒りMAXに!🤣
この瞬間、まさに怒りが噴火した!\(^o^)/
と思いました。怒りの強弱の付け方がお見事!👍
てか萬斎さん、恐妻が似合うぅー!🤣
そして、そんな妻に怯える万作さんが可愛いぃ😂
この後、夫の性格は全てお見通しよ😏と言わんばかりに、死ぬ死ぬ騒いでる太郎を置いて、仲裁人と共に立ち去る妻。少々強引に妻に連れて行かれた時のオロオロした幸雄さんの表情も、これまたサイコーでした!🤣
アドの出番は序盤だけだけど、配役ベストマッチ過ぎて今まで観てきた中で一番インパクトありました!😂👍
さて、ここからはシテの一人芝居が始まるのですが、出だし軽快な小走りで登場した万作さんは、既に息が上がってる状態で、大丈夫かな😳💦と思ったのですが、科白はしっかりと発音してるので流石プロ!
何が万作さんをここまで動かすのだろう?と思ったケド、それはやはり狂言への愛なのかな、と🤔
映画「六つの顔」の効果もあるのかもしれないけど、万作さんの芸を通して、改めて本人の狂言への強い想いを感じました。
あと見所も、まるで現代のコントを観るような感覚でナチュラルにバンバン笑っており、そのカジュアルな雰囲気に和みました😌
こんなにウケる=分かりやすいなら、もっとたくさんの人に狂言を観てほしいなァと、こちらも改めて思いました。
能「卒都婆小町」一度之次第
卒都婆に腰を掛けてた老婆は、実は百歳になった小野小町だった
…。ということで、老女もので重い曲ですが、これも過去に何度か拝見しておりますので、詳細なあらすじは割愛。
長山桂三師の百歳の小野小町は、大変素晴らしかった‼️その一言に尽きるっ!👏👏👏
またワキ方やお囃子方も(私好みの)一流揃いで、お互いの相乗効果も高く、気付けば、これドリームチームやん!😳✨と思いました。
実はね、この1週間は残業続きで、事前に演目を確認した時に、静かな曲だからこれはもう駄目かもしれないと思うほど正直眠気が凄かったんですよ😅💦
まぁ眠りはしないけど、箙も仕舞も、ずっと睡魔と闘いながら観ていたわけ😅
だけどね、一流のお囃子の音が鳴る中で、ゆっくり、ゆっくりと現れた、老いた小野小町の姿を観た瞬間、霧が晴れたかのように視界が鮮明になり、眠気が消えてしまって
…😳⁉️💦
老婆の姿だけど、只者では無いオーラを感じて、すっかり目が覚めた結果、そのカリスマ性から目が離せなくなりました👀✨
これはとても不思議な感覚、体験でした🥹✨
ちなみに後半で深草少将の霊が取り憑いて舞うところは、途中からまた意識がふわりふわりとしてしまったのですが、これはシテから小野小町の気配が消えてしまったからなのかなァ😅
それくらい、長山先生の小野小町には惹かれる物があったということですね🤔
長山先生といえば、昨年の桂諷會で演られた能「求塚」も未だに忘れられないくらい大変素晴らしかったんですよね。あの時は、菟名日処女の霊を通じて地獄を見せつけられた!って感じで、観終わった直後は放心状態になったのを覚えてます😅
だから今回の能「卒都婆小町」も期待大だったんですけど、予想通り、いや予想以上で大満足でした!😊
てか「箙」を観た時はフレッシュでイイねぇ😆と思っていたけど、流石にこちらは格の違いを見せつけられた気がします😅
源次郎先生も出られていたこともあり、父親の壁はまだまだデカいなァと思いましたが、ご子息たちも追いつけ追い越せ精神で今後も頑張ってほしいですね🥹
と言うことで、素晴らしい長山親子の活躍に、来年の桂諷會も楽しみになりました🥹✨
第16回 桂諷會 感想⬇️
https://privatter.me/page/6747b0436b041
第15回 桂諷會 感想⬇️
https://chaosnokanoke.xxxx.jp/archives/26400
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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