usagipai
2025-10-21 21:47:23
4563文字
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御伽話

ルイアニェ




オマケ

星々が傾き、静寂の色が濃くなる
二人はいつしか神殿の回廊を並んで歩いていた
昼間とは違う、夜の神殿はどこか別の世界のように静まり返っている

……ルイフ」
「ん?」

アニェラが月明かりに照らされた横顔で、ふと口を開いた

「君は知ってるかな……神殿の七不思議」

唐突すぎて

「いや、神殿に幽霊いたらダメだろ」
とツッコミがでる

「やっぱりそう言うと思った」
アニェラはだろうな、とういう顔をしながら、回廊の欄干に手を置いた

「で、誰から聞いたんだよ、そんな話」

「フィナとセナに昼間にね、『夜中の神殿には”囁く扉”がある』って」

「天使が怪談を広めてるのかよ……
ルイフは肩をすくめると
アニェラはその横で、楽しそうに足音を響かせた
白い月光が二人の影を長く伸ばし、風が金の鈴のような音を立てて通り抜ける

「ねぇ、ルイフ」
「ん?」
「もし本当に七不思議があったら……君は信じる?」

「さぁな
その回答はさっぱりしているがあたたかく
その声は夜に溶け、星の瞬く音と一緒に神殿へと消えていった。

フィナ、セナ
『ちぇルイフくんさっぱりしてるぜ』
『はぁ、アニェラ様を騙してどうするんだ』