万丈
2025-09-30 20:49:51
2623文字
Public 小説
 

行き過ぎた役作り

【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
前回のドラマ天空戦記シュラトキャストインタビューで、インドラさんへ向ける視線が怪しいシヴァさん。
インドラさんの反応が微妙だった理由。

インタビュー→キャストインタビュー1
設定まとめ→偽ウィキペディア(芸能界編)

破壊神の執着と、雷帝の受難(インドラ視点)

俺、インドラの俳優人生において、これほどまでに神経をすり減らす現場は、後にも先にもないだろう。
その原因は、ただ一人。
破壊神シヴァを演じる、あの大先輩俳優、シヴァさんだ。

彼は、素晴らしい役者だ。それは、認める。
だが、その役作りは、常軌を逸していた。
特に、俺に対して。

「やあ、インドラ君。今日の衣装も、よく似合っているね。その……身体のラインが、よくわかる」

撮影の合間、休憩している俺の隣に、彼は音もなくやってくる。
そして、ごく自然な仕草で、俺の腰に、その手を回してくるのだ。

「し、シヴァさん……!」

「ん? 何か問題でも? これは、シヴァがインドラに示す、親愛の表現だよ。役作りの一環さ」

そう言って、彼は俺の耳元で、甘く囁く。
その指が、俺の脇腹を、まるで弱点を探るかのように、ゆっくりと、しかし執拗に、なぞり始める。
俺の身体が、びくりと跳ねる。

……ほう。ここが、弱いのかね?」

「や、やめてください……!」

俺は、悲鳴を上げそうになるのを必死で堪え、さりげなく、しかし全力で、その腕から抜け出す。
周囲のスタッフは、談笑している大先輩と後輩、としか見ていない。
この、水面下で繰り広げられる、ギリギリの攻防に、誰も気づいてはいないのだ。

またある時は、衣装合わせの時だった。
俺が、肌の露出が多い衣装に着替えていると、いつの間にか、試着室のカーテンの隙間から、あの瞳が、

……シヴァさん!?」

「ああ、すまない。つい、見惚れてしまってね。君の背中の筋肉は、実に美しい。まるで、神が創りたもうた、芸術品のようだ」

そう言って、彼はカーテンの中に、ずかずかと入ってきた。
そして、「少し、触れてみても?」と、断る隙も与えずに、その冷たい指先で、俺の背骨を、一つ一つ、確かめるように、なぞり始めたのだ。

「ひ……っ!」

俺は、飛び上がるようにして、その場から逃げ出した。
背後から、彼の、楽しげな、そして少しだけ残念そうな、吐息が聞こえたような気がした。

極め付けは、先日撮影した、あのベッドシーンだ。
俺を組み敷き、唇を奪う、あの場面。
リハーサルでは、もちろん、寸止めだった。
だが、本番。
監督の「アクション!」の声がかかった瞬間、彼の纏う空気が、がらりと変わった。

彼の唇が、俺のそれに、本当に触れるか、触れないか。
その、コンマ数ミリの距離で、彼は囁いたのだ。
他の誰にも聞こえない、俺にだけ聞こえる声で。

……インドラ。今夜、私の部屋へ来い」

その、あまりにプライベートで、そして明確な「誘い」。
俺の思考は、完全にフリーズした。
その動揺が、カメラにどう映ったのか。
結果として、監督からは「素晴らしい表情だった!」と絶賛されたのだから、皮肉なものだ。

もちろん、その夜、俺は部屋に鍵をかけ、震えながら朝を待った。
翌日、撮影現場で会ったシヴァさんは、何事もなかったかのように、「やあ」とだけ、微笑みかけてきた。
だが、その瞳の奥が、「なぜ来なかったのだ?」と、静かに俺を責めているのを、俺は見逃さなかった。

この、生殺しのような日々。
一体、いつまで続くのか。
俺は、撮影が無事にクランクアップすることだけを、天に祈るしかなかった。
そして、このドラマが終わったら、二度とこの人とは共演するものか、と固く心に誓うのだった。

……その演技が評価され、続編の企画が持ち上がってしまうことを、俺はまだ知らない)