sousakuyamamusume
2025-09-16 23:29:45
343文字
Public 赤徳
 

体温

赤徳


「君が僕に近づいただけ。ああ、美しい……。」
 僕の温度は死人の温度。
 君は、生きている間は生者の温度だけど、こうして内側の美しさを表に出せば、僕と同じ死人の温度。
「おそろいだ。」
 動かない彼女の手を取って、二人きり。
 お揃いの赤色を纏って、お揃いの温度になって。
「ずっと、美しいままでいてくれれば。」
 そうすれば、僕と君を隔てるものは、なにもなくなるというのに。