和泉 小夜
2021-10-31 00:00:10
1015文字
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はろうぃーん

五年も暖めてたらネタが熱で変形しました。

今日はハロウィンというやつだ。
仮装と云う名のコスプレをして、年上から菓子をせびる祭りだ。
今では其れすら変わっているらしいが、俺の中では上記の意味合いだ。

つまりはチビがデカいのに菓子をせびりに行くと云う、大変な祭りだ。
そして合言葉を云わねば菓子を貰えないのだ。迚も面倒臭い。

俺は此の祭りが好きではないが、菓子は好きなので参加をする。
因みに俺は九尾狐で、中華風の服を身に纏っている。
籠を持ち、適当な部屋へと向かう。

「とりっくおあとりーと」

やる気が無い合言葉を云うと、燭台切光忠や鶴丸国永は凄く喜んでいた。
最初の部屋にもかかわらず既に籠から溢れる程の菓子や装飾品を貰った。
ついでに新しい籠や、肩から掛ける鞄も貰った。

道中で出会った大倶利伽羅にも合言葉を云うと、何処からか花弁が舞ってきた。
大倶利伽羅は俺に優しく微笑んで、頭をポンポンと叩いて撫でた。
子供扱いは好きではないが、今日は赦してやろうと思う。

色々な部屋を回り、菓子をせびっては鞄や籠に入れる。
何れも華やかな菓子ばかりで、喰うのが勿体無い。
酒飲み勢は何も云わなくとも酒のツマミになるものをくれた。
あたりめって何だ、チータラって何だ、旨いのか此れは。

そろそろ夜が明ける時間になってきた。
此の屋敷からお暇しようと塀を降りた瞬間、本物の太鼓鐘貞宗が帰ってきた。

此の屋敷の奴等は驚いているが、何人か本物ではないと気付いていたらしい。
燭台切光忠たちは気付いていたらしく、鞄には簡易な手紙が入っていた。

またおいでねと綺麗な字で書かれている其れを読み、笑みが零れる。

長時間遠征と聞いたから姿を借りたが、なかなか此の姿は良いかも知れない。
太鼓鐘貞宗は、此の屋敷では迚も愛されているんだな。羨ましい。

扨、菓子の礼もしなければならない。
今度は耳も尾も隠して、ちゃんと太鼓鐘貞宗に化けて、彼等に悪戯をしに行こうかな。