sousakuyamamusume
2025-07-23 20:28:42
757文字
Public ラッセルさんの夢小説
 

思索

ラッセルさんの夢小説

 愛というのはつまり、理性で覆い隠した生殖への欲求のことである。
 愛情表現をするのは人間の特権ではない。野生動物も、それこそ今この星にいる原生生物にもそういう行動をとる生物が居る。
 その中でも人間は、言語が発達した生物だ。故に、本能だけで生殖の出来ない動物ということでもある。
「ラッセル、どうしたの?」
「ククク……何、時には思索をめぐらせる時間も必要であろう。」
 シバ氏の言葉に返事をし、再び考えを潜らせる。
 恋愛を脳内化学物質の側面から分析すると、まずセロトニンが低下するところが特筆するべき点であろう。
 それにより集中力を欠き、時に恋愛依存症なるものを引き起こす。
 恋愛をする事による幸福感はドーパミンである。
 それが一段落したとき、オキシトシンとバソプレシンが愛情を育み、エンドルフィンによる安定感を得られるというわけだ。
「まぁ、今は安全だしね。」
「そういうことだ。」
 恋愛をしている時、理性を働かせる前頭前皮質は活動を低下させる。俗に言う「恋は盲目」という状態だ。
 そしてこの恋愛初期の時点では扁桃体の活動も低下される。これにより、恋愛を始めるためのリスクを無視した行動が可能になるというわけだ。