sousakuyamamusume
2025-07-06 13:48:52
463文字
Public ボイルドワンの夢小説
 

撫でる

ボイルドワンの夢小説

 撫でられている。
 一日に数度来る医者と看護師はそんなことしない。つまり、私を撫でているのは。
「ああ、起こしてしまったかな。」
・-・・・ -・-・・ ・-・-- -・ -- おきてたよ
 この前ボイルドワンと名乗っていた、赤と黒しかない彼。
 まるで宝物を撫でるみたいな手つきで私のことを大事そうに撫でている。……そんなに思ってくれるなら動けるようにしてくれてもいいのに。
「なら、よかった。」
 今日も指先一つ動かせない。最早絶望するのにも飽きた。こうなる前はどう過ごしていたのかも、考えないことにした。
「眠いなら寝てしまってもいいんだ。僕は君を見続けるからね。」
 彼に視られ続けている限り、私は動けないわけだけど。
 ふと、『治ったらどうしたいか』と医者に聞かれたことを思いだした。その時は『ご飯を食べたい』とか、無難なことを言ったんだったな。
 本当は違う。
 治ったら、私は……