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夜明 奈央
2025-07-05 17:25:33
3459文字
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久々綾
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久々綾(女体化)女の子だもの/女の子だけど
現パロ ハジメテに可愛い下着を用意する綾♀と同じ世界線の数ヶ月後の話(本番なし)
初出 1ページ目:2025年6月25日 2ページ目:同26日
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久々知先輩の家でお手洗いを借りたところで、自分が何の色気もないシームレスショーツを履いていることに気がついた。
そういえば昨日のお風呂上がり、お泊まりだからどうという発想が何も浮かばなかった。つまり、適当に目についたものを着けているわけだ。念のためそのまま自分のブラジャーを確認したが、やはり普段使いのシームレスブラだった。せめて上下の色くらい揃っていればまだマシだったかもしれないのに、それすらバラバラである。いや、揃ったところでベージュや淡いピンクが関の山だから、色気がないのは同じか。
ちなみにその後流れるようにお泊まりの準備をしたので、着替えとして持ってきた下着も同じはずだ。一応今までそれなりに気を遣っていたつもりだったが、慣れとは恐ろしいものだ。最初の頃なんて数日前からずっとそわそわしていて忘れるなんてあり得ないと思っていたのに、まさかここまで気がつかないとは。
けれどこれがお泊まりを取りやめて帰る程かというとそんなことはないように思う。そもそもお泊まりしたからといって必ずしもえっちなことに発展するわけでもない。自分の性格を考えればいつまでも気を遣い続けるのも無理だとわかるし、今日それが証明されてしまったわけだ。「今日はいつもの下着で来るぞ!」と意気込むのもそれはそれで恥ずかしいし、ちょうどいい頃合いな気もする。
そんなわけで、流れに身を任せることにした。そういう雰囲気になればするし、ならないならしない。それでいい。
◇ ◇ ◇
キスをして優しく押し倒される。久々知先輩の熱っぽい視線に見つめられると、お腹の奥がきゅうと反応する。こんな感覚、少し前まで全く知らなかったはずなのに、すっかり慣らされてしまった。
シャツの隙間から侵入した手が、焦らすみたいにお臍の周りを擽る。しばらくそうした後、下着の隙間に指を引っ掛けられる。先輩がとろりと目尻を溶かせた。
そこで、あれ、と気づいてしまった。やっぱりこれは、期待されているのでは?
シャツを脱がした後、先輩はいつも嬉しそうに顔を綻ばせる。それからマジマジと見つめて、「可愛い」と褒めてくれる。だけど今日は、褒めてもらえるような下着ではない。
急に怖くなって、先輩の腕を掴んでしまった。
「どうかした?」
心配そうに覗き込まれる。たぶん本気で心配してくれているのに、先輩の顔が見られない。
「あの、やっぱり今日は
……
」
先輩がゆっくりと手を離した。それから優しく抱きしめられる。
「ごめんね。嫌だった?」
「嫌じゃないです」
小さく首を振る。抱きしめられているから、先輩にはきっと見えてない。
「無理しなくていいよ。嫌じゃなくても、今日は気分じゃないとかで断っていいんだよ」
甘やかすみたいに耳元で囁かれる。胸がどくんと跳ねた。身を起こした先輩の股間が軽く膨らんでいる。期待していたところをダメにしてしまったのだから嫌味のひとつくらい言う権利はあるはずなのに、それすらないのが申し訳なさを募らせる。
「ごめんなさい」
「謝らなくていいよ」
まだ先輩の顔を見られずにいると、気にしなくていいよと頭を撫でられる。断った理由なんて、本当にくだらないのに。
「そうじゃないんです」
「ん?」
「今日、可愛い下着じゃないんです」
「んん?」
口にしてみると思っていた以上に恥ずかしくて、余計に顔が上げられなくなってしまう。
「えーっと、それで俺に見られたくなくて?」
こくりと頷くと、さっきとは違ってちょっと乱暴に抱きしめられた。それから大袈裟なため息。
「そんなの気にしなくていいのに」
「でも先輩、楽しみにしてたでしょう」
「それはちょっとしてたけど! でもそれは下着がどうこうじゃなくて、俺のために準備してくれてたのが嬉しいって話で
……
」
「今日は準備するの忘れてたんですけど」
「そうだけどそうでもなくて!」
もどかしそうに自分の頭をガシガシと乱雑に掻き回している。ようやく見ることができた久々知先輩の顔は、ほんのりと赤く染まっている。
「俺は綾部だったらなんでもいいの!」
「あ、はい」
胸が高鳴る。顔が熱い。さっきとは違う意味合いで、顔が見られない。日頃から愛されているなとは思っているけれど、時折こうやって想像を超えてくる。
言った本人も照れてしまっていて、結局なかなか続きを申し出ることができなかった。
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