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蝋爛
2025-06-20 23:12:45
1766文字
Public
無題
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◯月△日
最近気になる人を見つけた。見つけたというか見かけるようになったというかそんな感じ。
白い髪で紫の耳飾りを着けたスラッとしたエレゼン族で、大抵エーテライトを眺めたままぼんやりと立っていることが多い。しばらくすると兵舎の方へ駆け出していくのだが、この前は向かいに現れた時すぐに目が合ったのだ。じっと見られたと思う。でもその後すぐ何事もなかったようにいなくなってしまった。
綺麗な目をしていたような気がする。
◯月◯日
今日も見かけた。街の外へ歩いていくところだったようだ。たまたま用事があったのでその後をついていく形になったがこれもきっと運命というものだろう。
彼の様子を草葉の陰から眺めていると突然と駆け出していってしまった。が、なんとか追いつく。大量に沸いたキノコ型の魔物を討伐しているところだった。可哀想なほどに素早く討伐されていく様子に俺は少しドキッとしてしまった、かも。
◯月□日
今日は誰かと一緒にいるようだった。サングラスをかけたガラの悪そうな男と何やら楽しそうに話している様子に思わず聞き耳を立ててしまった。
「どこかに行きますか?」「ご飯はどうですか?」など聞いている限り、どうやら物腰丁寧な人物であることが分かった。森にいるエレゼン族にしては珍しいとも思った。冒険者のようだから黒衣森の生まれではないのかもしれない。気が付けば後を付けていた。癖になってしまったかもしれない。
街を出る手前でガラの悪そうな男が振り返った時は心臓が飛び出るかと思った。なんとか見つからずに済んだのでよかった。
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