第19回 日経能楽鑑賞会「杜若」
国立能楽堂
2025年6月18日(水) 18:00開演
狂言「文蔵」
主人:野村万作
太郎冠者:野村萬斎
後見:野村裕基
能「杜若」素囃子
杜若の精:片山九郎右衛門
旅の僧:宝生欣哉
笛:杉市和
小鼓:成田達志
大鼓:國川純
太鼓:小寺真佐人
*・*・*
この鑑賞会も沼った時から毎年拝見させてもらっていますが、鑑賞会となっているなだけあって、普段の能会とはまた一味違う見所内の雰囲気を感じます。
狂言「文蔵」
無断で旅に出た太郎冠者が帰宅したので主人が叱りに行くと、京都を見物がてら主人の伯父を見舞ってきたと言う。何かご馳走にならなかったかと主人が問うと、主人が日頃好んで読む『源平盛衰記』の石橋山合戦の話に出てくるものを食べたと答えるので、主人はそのくだりを語り始めるのだが…。(公演サイトより)
以前、大蔵流の山本東次郎先生(好き)が演っていたのをテレビで観たことありますが、実際に生で拝見するのは初めて。先日の「隠狸」に続いて、今回も超絶親子コンビで観れたのはラッキーだな、と思うくらい配役が合っていました(てか萬斎さんのアドがレアだと思う🤭)。
ご馳走になった食べ物の名前をうっかり忘れてしまった太郎冠者を萬斎さんが演じると、とってもチャーミングでしたし🤭、そんな太郎冠者を叱る主人もまた、万作さんが演ると実際の師弟としての力関係もリンクし、面白味が増して、最後のオチにはクスクスと笑ってしまいました🤭
にしても、もうすぐ94歳になろうとしている方とは思えないくらい、立派なシテの独語でございました。お見事!👏👏👏
そして、今回は更に、シテが座っている葛桶を支える後見の裕基くんの姿も美しくて、凛々しく語る万作さん、美しい姿勢でそれを聴く萬斎さん、そして裕基くんと三代揃った舞台上を観ていたら、とてもゴージャスに感じられ、なんだか贅沢なものを観ているようで幸せで嬉しくなりました😊✨
能「杜若(かきつばた)」素囃子
旅の僧が、杜若が美しく咲きほこる三河国の八橋にやってきて一人の女と出会う。女が言うには、「伊勢物語」にあるように、在原業平があまりの杜若の美しさに「かきつばた」の五文字をそれぞれの句の頭において「から衣 着つつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ」と詠んだのがこの地だという。僧に一夜の宿を貸した女は、業平と二条后高子の形見の装束を身にまとい、「自分は杜若の精であり、業平の歌に詠まれたことで救われた。業平こそ女性たちを救いへ導く菩薩の化身であった」と告げて謡い舞う。やがて女は、業平の歌によって草木の身ながら成仏が叶った、と言いのこして消えてゆくのだった。(公演サイトより)
こちらも初見。「素囃子(しらばやし)」という小書きが付いてるので、「序ノ舞」が特殊な短い舞になるそうです。実際はもう少し長いらしい。
開演前に時間があったので色々と予習はしたのですが、伊勢物語に詳しいわけでもないので、内容を理解できるかとか(そもそも現代人と当時の人とは解釈が違うので、そこがミソ)、感情移入できるかとか、その辺自信が無かったんですけど、いざ、蓋を開けてみたら、、、
九郎右衛門さん演じる杜若の精の存在そのものが、すんばらし過ぎて、細かいことは、どーでも良くなりました!🥹✨✨✨
てか久しぶりに九郎右衛門さんを拝見したと思うのですが、九郎右衛門さんの能って、“九郎右衛門さんを観た!”という感じよりも、その役そのものに観えてる印象があって、今回もただ、ただ、杜若の精の圧倒的な美しさとその存在感に魅入ってしまいました。
しかも相手役(ワキ)が、これまた佇まいが美しい欣哉さん(大好き)でしょ。更にお囃子の音色も雰囲気バツグンで、これはもう、世界観そのものが美し過ぎました🥹✨
当時の人は伊勢物語をこんなイメージで捉えて居たんだなと思うと共に、やはり能は頭で考えたら駄目だな、と再確認。分からないものは、分からないままで良い。まさに考えるな、感じろ!の世界でございました🥹✨
にしても、九郎右衛門さんは元々観たいシテ方さんのひとりではありましたが、これはもうファンになっちまう!🥹✨
…が、京都の方なので都内で観る機会って、そんなにないのよな、と思うと複雑なのです(苦笑)
第18回 日経能楽鑑賞の感想⬇️
https://privatter.me/page/666c8d3188c6c
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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