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呪里
2025-01-10 19:47:34
1920文字
Public
Code_Abyss 本編
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episode:1 第二幕 〈兎と事件とパーカーと〉
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「ち、近づくんじゃねえ!こいつが死んでもいいのか!?」
混乱状態の男は、女性の首に腕をまわし、持っている包丁を振り回して周囲を威嚇していた。
(
………
見つけた!)
現場についた少女は、男から少し離れた場所で様子を伺っている。
近くには数人の警察官も来ていて、男を必死になだめていた。
「要求は聞くから、ひとまずそちらの女性を解放してやってくれないか?」
一人の警察官が一歩踏み出すと
「!近づくなって言っただろ!!!」
男は警察官に向かって水で作った刃を投げ、包丁を女性の首に近づけた。
(このままじゃあの人が
…
!でもどうすれば
……
)
少女が解決策を考えていると
「大丈夫、任せて」
どこからか声が聞こえた。
以前聞いた、安心する声。
少女がハッとなり前を向くと、男は地面に倒れていた。
一瞬の出来事に理解が追いつかない少女は辺りをキョロキョロと見回す。しかし、あの時見た薄紫の髪の女性は見当たらない。
「こっちだよ、こっち」
声のする方向に顔を向けると、そこにはパーカーを着た赤毛の女性が立っていた。
あの日助けてくれた人と少し目が似ている気がした。
まっすぐ見つめてくれる、あの目に
「お姉さん、見覚えがあるよ。たしか今日からうちに所属する子だっけ」
〈うち〉という事は、彼女は薄紫の女性の知り合いだろうか。
「
…
もしかして、〈Abyss〉の方ですか?」
「うん。」
「そのうさ耳、覚えてるよ。運動ついでに会えてよかった」
女性はそう言うと、おいでおいでと右手で手招きをした。
…
着いてこいという意味だろうか。
少女は小さく頷き、女性の後をついて行くことにした。
しかし、『覚えてる』という言葉が引っかかった。
女性とは初対面のはずなのに、なぜ私の事を知っているのだろうか
…
と。
色々な思考を巡らせながら、二人は静かに現場から離れていった。
少女はまだ知らない
今目の前にいる女性が
この先の人生全てを捧げて仕える主になるとは
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