快眠
2025-06-05 14:44:12
4176文字
Public 🎮ゲーム感想メモ
 

🌳の星座、凸名について

1〜6重の名前の由来を調べてみたやつ

⚠︎前置き
キィニチの星座(1重〜6重の名前)の元ネタについて、時点で「これかも?」と思ったものをまとめました。
考察ではなく「神話のこのへんから命名してそう」ぐらいのノリで書いたメモです。

古代メキシコ(特にマヤ文明やアステカ文明)の神話について触れていますが、歴史や神話に関してド素人なので、間違ったことも書いてるかもしれないです。

※ゲーム内テキストの参照&マヤ神話のリサーチなど、フォロワーの敏感肌さん@i0vell_1にご協力いただいてます。いつもありがとうございます!


キィニチの星座について


🌟命ノ星座

『キメラ・アレブリヘス』
アレブリヘスとは、メキシコの伝統工芸品です。
張り子または木彫りで作られた人形で、さまざまな動物を組み合わせた幻想的な生物の形をしています。
メキシコらしいカラフルな色と紋様で彩られているのも特徴的です。

キィニチの星座『キメラ・アレブリヘス』は、この空想生物の人形を器にし、それぞれの星(凸の名前)に神話的な由来や象徴を取り入れて、古代メキシコの世界観やキィニチとアハウのキャラクター性を表しているのではないかと考えています。

1〜6重まですべて「○○の▲」という形式で命名されていますが、○○には神話に登場する神々や怪物の象徴、▲にはその特徴的な部位が当てはまります。



1.🦜七鸚の嘴 Parrot's Beak

『ヴクブ・カキシュ』
ヴクブ・カキシュはマヤ神話に登場する巨大な怪鳥で、その意味は「7つのコンゴウインコ」です。
七のインコ(鸚哥)でそのまま七鸚の嘴、でしょうか。

グアテマラ地域に住むキチェ族の神聖な歴史書『ポポル・ウフ(Popol Vuh)』では、巨人として描かれています。
Parrotは直訳するとオウムですが、この場合広義的にインコでよさそうです。


アハウがインコ呼ばわりされているのも、もしかしたらこの神話からもじってたりするのかも。


2.🐆星虎の掌 Tiger Beetle's Palm

※調査中
なんと分かりませんでした

星、虎ということで、まずはメキシコに生息する虎・ジャガーと神話の関わりについて調べました。

ジャガーはメソアメリカの人々にとって身近な動物であり、最も恐れられ、それゆえに崇拝の対象となっていました。
神格化された「ジャガー神」、あるいは人間とジャガーの混血である「ジャガー人間」などの像が残っています。
権力や狩猟の象徴であり、夜、地底世界と結び付けられていました。(夜行性だからかな)

キィニチの元ネタであるマヤ神話の太陽神『キニチ・アハウ』も、夜はジャガーの姿になると言われていて、ジャガーは神話に数多く登場しています。
命ノ星座では、特定の1人の神を指すというよりも、神格化されたジャガーを総括しているかもしれません。


……と、てっきり「星虎」で夜のイメージを持つジャガー?と思ったのですが

他言語版の「星虎」の部分を見ると
  • (英語) Tiger Beetle
  • (スペイン語) cicindelino
  • (フランス語) coléoptère
  • (韓国語) 길앞잡이 턱
などなど、これ全部甲虫類のハンミョウのことです。
中国語版だと「星虎之掌」で日本語と似ていますが、中国ではハンミョウのことを虎甲虫と書きます。八星虎甲虫と書く種類もいるようで、ここからもじってるかもしれません。


なぜハンミョウ!?
古代メキシコで甲虫類の神がいるかざっと調べましたが見当たりませんでした
そこで、ローカライズの都合や原神の世界観も含めて以下のように考えてみました。

【ハンミョウの特徴】
  • ハンミョウは青や緑、赤に輝く翅と鮮やかな斑紋を持ち、美しい見た目をしているが、その見た目に反して非常に凶暴。強大な顎を持つ肉食の甲虫。
  • その獰猛さから、名前に「虎(Tiger)」が付いている。
  • 虎を冠する虫は他にもいくつかいるが、斑紋が虎と似ているから命名されたパターンが多い。肉食性や獰猛さから虎に例えられた虫といえばハンミョウが挙げられる。

【虎と組み合わせた考察】
虎を直接jaguarと訳すよりも、名前に虎(Tiger)が入っている&虎のように獰猛なハンミョウ(Beetle)を組み合わせることで、ジャガーと甲虫のダブルミーニングになり、『キメラ・アレブリヘス』という複数の生物が混じり合ったコンセプトを表現できる。

というのはどうでしょうか


もう一つ、かなりこじつけなんですが「掌」というパーツから妄想したもの

もしこの星座のモチーフが甲虫類単体であれば、掌ではなく脚・角・顎など他の部位を選びそう。
あえて「掌」にしたのは、やはり他の生物との組み合わせなのではないか。
てのひら(掌)というと人間っぽさがあるが、
  • マヤ神話に人間とジャガーの半人半獣で描かれた神がいる
  • ナタの頂点である龍たちは、人間を虫ケラと呼んでいる
この2つから、ナタの聖龍目線だと半人半獣って虫ケラとジャガー?あえてキメラの要素に人間(虫)も入れたかった?
なんて思ったり。

以上個人的な妄想でした。
もし星虎の掌に関する考察や合致しそうなエピソードあればこっそり教えていただけると助かります

あと、これは理由としてはどうなんだ?と思って入れませんでしたが
  • 🐆ジャガー⇒斑点模様のネコ⇒斑猫⇒ハンミョウ⇒ハンミョウは中国語で書くと「虎甲虫」
いや、さすがに安直すぎるか


3.🐊原鰐の爪 Protosuchian's Claw

古代メキシコにおけるワニの存在
&『イツァムナー』

Protosuchiaはそのまま原鰐類という意味。
検索するとジュラ紀にいたプロトスクスという太古のワニなんかが出てきますが、ここでは神話上における「原初・原始の鰐」について取り上げます。

①古代メキシコの暦
20の日のサイクルと、13の数字を組み合わせた260日周期の暦が使われていました。
1〜20日にそれぞれ名前がついていて、はじまりの「1」を表す名前は「シパクトリ」、これは鰐を意味しています。

鰐はジャガーと同じくメソアメリカで崇拝されていた肉食動物のひとつです。
古代の人々は、鰐のトゲで覆われた硬い背中を山々や大地のメタファーとし、"この世界は巨大なワニの背中の上に存在している"と考えていました。

②『イツァムナー』
マヤ神話の神で、その名前は「イグアナの家」を意味しています。
①にも書きましたが、マヤ神話ではワニやイグアナなどの爬虫類を世界の大地と捉えていて、イツァムナーはそれを表現した存在です。
つまり、イツァムナー神は世界の姿そのものでした。
イグアナ、蛇、あるいは鼻のない老人として描かれることが多かったようです。



4.🪽蜂鳥の羽 Hummingbird's Feather

『ウィツィロポチトリ』
世界任務のアレ。

ウィツィロポチトリは、アステカ神話の最高神、太陽神にして軍神でもある、最も崇拝された神様です。その意味は「左のハチドリ(蜂鳥)」。
ハチドリは戦死した戦士の魂の化身でもあったそうです。
Humming birdはハチドリの英語名になります。



5.🐒吠猿の尾 Howler Monkey's Tail

『フン・バッツ』『フン・チュエン』
🔗アハウのお名前予想の記事に書いた、フンアフプー&イシュバランケーという双子の神様の異母兄弟にあたります。

フン・バッツは「1のホエザル(吠猿)」、フン・チュエンは「1のクモザル」という意味。
Howler Monkeyはホエザルの英語名です。

ホエザルは古典期のマヤにおいて美術・計算・記述の神として崇められていました。
マヤの人々が住む熱帯雨林には多数の猿が生息していたため、身近な存在だったようです。


 
6.🐉瑞獣の姿 Auspicious Beast's Shape

これは「キメラ・アレブリヘス」という星座名からも、ここまでを総括したキメラの姿、そしてやがてキィニチ・アハウになるという概念でいいんじゃないでしょうか。

キィニチが神の目を授かった時点でアハウと契約を結んでいたので、いつかこの肉体が龍であるアハウのものとなり、人と龍のキメラのような存在となるという彼の運命を示した星座なのかもしれません。なんなら、半分はアハウの星座でもあるのかも。※妄想です。


名刺のこの説明文好き


余談
キィニチとアハウの名前はマヤ神話の『キニチ・アハウ』という太陽神が由来。
その名前は「太陽の顔を持つ王」または「太陽の目を持つ王」の意味。
マヤ神話では、太陽は日没後にジャガーの姿に変身し、地下世界(夜)を闊歩すると考えられていました。
そのため、太陽神であるキニチ・アハウもジャガーの耳を持った姿で描かれることがあったようです。

キィニチの瞳が太陽のようなデザインをしていることや、「廻焔」が夜神の国で燃えていて、往生を照らすものであるといった要素が、マヤ神話の夜の太陽神という概念を表しているようで素敵だなぁ〜と思いました。


さいごに

今回マヤ・アステカ周りの本しか読んでないので、他の古代メキシコ文明の本漁ったらまた何か新たな発見あるのかも
原神のストーリーに対する考察、解釈というよりも、ホヨバがどんなものを見て何を考えて大好きなキャラたちを生み出してくれたのかな〜って探して萌えたいだけなので、もし同じ気持ちの方がいたら、なにか手がかりになっていれば幸いです。

《参考にしたもの》
  • 土方美雄. マヤ・アステカの神々. 新紀元社, 2005.
  • メアリ・ミラー著, カール・タウべ編, 増田義郎監修, 武井摩利訳. 図説 マヤ・アステカ神話宗教事典. 東洋書林, 2000.
  • アントニオ・アイミ著, 井上幸孝監修, モドリュー克枝訳. ビジュアル図解 マヤ・アステカ文化事典. 柊風舎, 2020.