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草枕
2025-05-26 10:24:53
2529文字
Public
syzygy
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syzygy_overweight+002.レザ・タルシオ
レザ・タルシオ(沙月さん:@saduki_sanaduki )について
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+02.5 ふたり
マリア・セシルの尊敬すべき点は合理的かつ知的であることだが、ちょっとどうかと思う点もまた、合理的かつ知的であることだとシルーは思う。だってまず逃げ道がない。
正論で詰められた経験のある者なら分かるだろう。あるいは、猟犬の群れに追い立てられた羊とかにも。抗いようが無いのである。
今やシルーも、訓練兵、ルクス兵を経てシジー隊員となった世間通過勢だ。世界に鬼教官と医官殿しか居なかった頃とは違う。確信があるのだ。
(マリア医官の正論パンチ、強過ぎ──。)
シジー隊員として再会してからは鳴りを潜めているようだから、誰に言っても信用してもらえないだろう。それこそ社会的信用というやつが段違いで、それを構築できるくらいに合理的な人なのである。
──レザに言ったら、どんな顔をするだろう。
ふわふわ、かつ、おっかない人なんだと。
きっと何かの冗談だと思って、でも少しだけ医官のことを伺い見るだろう。そうしてその視線を拾われて、
……
目が合ったことに赤面する。
想像上ですら挙動が面白くて笑えてしまう。お年頃過ぎるだろう。
──医官に言ったら、どんな顔をするだろう。
レザは、必要と思ったことを為す、それで充足を得られるすごいやつなんだと。オレは、レザに生き返してもらった心地がしましたと。
あいにく医官がどんな顔をするか、短慮な頭では思い付かなかった。でも、それでいい。これは正論パンチへの意趣返しだ。レザ・タルシオを初見で喰らって、ちょっとくらい、我を忘れたらいい。
かつての訓練兵は、ほんの僅か、口角を上げ。
ふたりが駐屯する医務スペースの前を、通り過ぎて行く。
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