【能楽鑑賞】#207 第零回 イデア狂言

狂言「萩大名」「悪太郎」


小舞「菊の舞」

万作さんの小舞が素晴らしいのは言うまでもなく🥹✨
てか、裕基くんも言ってたけど、どんどん元気になってますね!

退場する時にクルッと座ったまま後ろ向きますけど、凄い勢いがあって、やはり足腰がお強いんだなと感じました。

矢来では普段は脇正面前方に座って、お家問わず全狂言師の第一声のクソデカボイスに毎回ビックリしていたんですが(笑)、今回は中正面の後方のお席だったので、地謡が良い感じに舞台上で反響して聴こえてきたので、座る場所で音の伝わり方も変わってくるのだな、と改めて感じました。



狂言「萩大名」

過去の履歴を見てもらえば分かるんですが、萬斎さんの萩大名、何故かいっぱい観てるんですよ😂

だからとても見慣れた萩大名。どんな場所で演っても安定感があり、型で行う以上クオリティは保たれてる。だけど何度も観てると気付くんです。微妙に力の入れどころが毎回違うんです。それだけ役者も客席の反応を観てるんです😳

今回はどちらかというと、鍋をじっくりコトコト煮るように、いつも以上に丁寧に演じられていた印象で、美しさと面白さが両立していて、一番良い印象を受けました。やはり、息子主催の会だからかな🙄

萬斎さんと裕基くんの組合せ自体は珍しくないけど、今回はちょっと特別なものを感じました。いつも以上に息子(弟子)と向き合ってるというか🙄


一方、裕基くんの茶屋は初めて観たので新鮮でしたが、本人の誠実さも滲み出ていたのか、笑顔でハキハキと庭の様子を答える姿からは、その庭がとても美しく手入れされていて、自慢の庭なんだろうというのが伝わってきました。

そう、太郎冠者も惚れ込むような美しい萩の庭🥹✨

だけど、萬斎さん演じる大名がアホ過ぎて🤣、コイツ絶対に美的センス無いだろう!ってところで、やっぱ笑ってしまいました😂😂😂

最後、茶屋にとっとと帰れ!💢と言われて、大名が面目ない😣という所の間が、今回は一段と絶妙で良かったです🤣

でも萬斎大名は、橋掛かりに差し掛かると表情を変えるんですよね🤪笑

あの反省してない感じ何があってもめげないところは、狂言の住人!って感じがして好きです😂



狂言「悪太郎」

裕基くんの初シテ悪太郎、とても良かったです。お酒の飲み方もイデアの考えに則って丁寧に出来ていたと思います😊

実は先月の「萬狂言」にて、野村拳之介くんの「悪太郎」を観ていたのでタイムリーだな、と思っていました(両者同じ年に生まれてるけど拳之介くんは早生まれなので学年1個上か🙄)。

■参考【能楽鑑賞】萬狂言 春公演⬇️
https://privatter.me/page/6806492023a22

そして、両者の若手の「悪太郎」を観て感じたことは、これはまさに20代ならではの悪太郎だな、と。酒癖の悪さも若気の至りに見えると言いますか。後半の改心も若さ故の切り替えの早さにも思えると言いますか。

これが、歳と場数を重ねて、30、40、50代となった時、その各々の悪太郎像が生まれるのだろうな、と思いました😊

てか、裕基くんと幸雄さんの組合せ、甥と伯父の感じがより増して良いなと思いました🤭。幸雄さんの伯父も、ホントに本人の為を思ってる感じがあって大好きだなァ。これは幸雄さんのニンだと思うわ😌


そして、万作さんの僧は出てきた瞬間、僧としての存在感が凄すぎて有り難〜い気持ちになりました🥹笑(これは拝みたくなる🙏✨)

だけど、そんな万作さんが、悪太郎に対してシカト決め込む姿が何だか可笑しくて笑ってしまいました😂が、一緒に経に乗るところは、心做しか楽しそうに見えてほっこりしました😊

祖父(もうすぐ94歳)と、孫(25歳)の奇跡の舞台ですからね、一緒に出来ることは嬉しいんじゃないかと思うんですよね。しかも隔世遺伝で芸とその考え方も似てると言われてますしね。

これは、万作さんと萬斎さんの親子では出せない空気感だな、と思いました。


あと余談ですが、萬斎さんの後見スナイパーアイは、残念ながら私の座席からは拝見出来なかったのですが、この演目の後見は物を渡したりする働キがありますので、その部分は見れましたが、何だか(相変わらず怖い顔で)働いてる姿が新鮮でした🥹笑

てか、今回は一段と肌が白く見えてビックリしました😳
二足歩行の白狐が居る!と思いました😂

最後、去っていく時の後ろ姿は美しかったです🥹✨(特に襟足)


*・*・*


以下、余談。


私が裕基くんを初めて拝見したのは、「ハムレット」の戯曲リーディングの時でした(萬斎さんもお初でした)。

※当時の感想⬇️
https://chaosnokanoke.xxxx.jp/archives/25468

この時、初めて狂言以外の舞台に立ったという彼。だけど人前に出るのは慣れてるだろうから、とても堂々とした舞台だったのは覚えてる。あとポストトークで「ハムレットという人は、なんで心の声まで全部喋っちゃうンだろう」みたいなこと言ってて、何だか可愛いなと思った記憶も(台詞量凄いもんね・苦笑)

その後、狂言も観るようになるんだけれども、身体的にも精神的にも線の細さを感じて、この子は偉大な父と祖父を超えられるんだろうか?と最初は思っていた。本人の性格的に、真面目な役、ツッコミ役は上手くハマるンだけど、萬斎さんが得意とするようなコミカルな役は、当時はまだ弾けきれていなかった。

だけど釣狐を披いた辺りから、彼はどんどん輝きを増していった。そして、2〜3年の間に師父が数々の試練を与えた結果、線の細さも解消され、表情も豊かになり、発声もよくなり、とにかく“自分”が役に合わせて出てくるようになった。まさに成長期だ。

幼い頃の彼の姿は、映像の中でしか知らないが、でも狂言師として成長真っ只中な時に出会えたのは幸運だと思った。こうやって狂言師という者は完成されていくのだな、と。

歴は浅くても、そんな姿を知ってるから、こうして自分の会を持ち、しっかりと信念を持って、活き活きと2役をこなした姿を観て感慨深いものがあった。

狂言をしっかり根本から考えているし、今はそれを実行出来るチカラもある。今の彼ならどんな役も、彼らしくやりこなすだろうと改めて確信した。

今日は本当に来れて良かったと思った。

御縁を結んでくれた方に、
この場を借りて改めて感謝したい🙏✨



過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
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