未だに輝く街から離れ、黄色の彼は暗い森を歩く。電灯の一つも持たず獣道を進む彼は、やがて開けた場所へ辿り着く。地面を深く削って作られた魔法陣と、中央に鎮座する石座。その上に置かれたのは、彼の■■。
彼の口が、ゆっくりと開く。祝詞を奏で、右の腕を持ち上げる。その露わになった手の甲に、赤い向日葵の紋様。淀んだ瞳が地面を見下し、季節に相応しい絶対零度を宿している。
素に銀と鉄
礎に石と契約の大公
手向ける色は■■
降り立つ風には壁を
四方の門は閉じ 王冠より出で
王国に至る三叉路は循環せよ
閉じよ
閉じよ
閉じよ
閉じよ
閉じよ
繰り返す都度に五度
ただ 満たされる刻を破却する
風が吹き荒れ、魔法陣が輝く。彼と■■を照らす光は、血よりも赤く火よりも暗い。彼の魔術回路に、彼とは異なる力が流れ込んでいく。灼熱が駆け巡る感覚、しかし苦痛は微塵も無い。彼の身を焦がすのは、ただ純粋な憤怒の焔。
Anfang
告げる
汝の身は我が下に
我が命運は汝の剣に
聖杯の寄るべに従い
この意 この理に従うならば応えよ
誓いを此処に
我は 常世総ての善と成る者
我は 常世総ての悪を敷く者
汝 三大の言霊を纏う七天
抑止の輪より来たれ
天秤の守り手よ────!
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