2025-05-05 21:27:34
2075文字
Public WJ封神演義二次創作作品
 

【WJ封神無配SS】無形のアウトライン

同レボ!(@Do_revo2021)で企画されていたキャンペーンを使って制作した無配SSです。ブツはまだ余ってますので、なくなるまで各イベント持参予定。内容の解説をここの2ページ目とHPに置いておきます。

 奇跡は願わねば永遠に手に入らない。だが、裏を返せば願えばいつかは手に入るということだ。幸い、時間は無限にあった。
 最初のキャンバスに描かれた世界はどんなものだっただろうか。忌々しいほどにおまえに似ていても決定的に違う別の存在。それが許せなくて、私は剣で絵を塗りつぶした。完膚なきまでに上塗りしたはずの世界は、しかしその後幾度も芽吹いては私を悩ませた。
 幾度も繰り返してようやくコツを掴んだ頃、懐かしい風の香りを感じた。その時、ふと思い出したのはおまえのこと。花々が芽吹く季節を最も好み、彼らに春を伝える風になってみたい、と言っていたおまえは、きっと風になった――――そう思えば嵐でさえ愛しく感じた。それがたとえ、私に対する怒りであっても、追憶だけが寄す処であった私にとっては新たな記憶であり、約束であった。
 繰り返す間遠い未来の先で再会を願っていた。降り続ける雨、沈んだ大地、捨てた星。取り返そうと約束したのは私だけだっただろうか。おまえとの記憶は遙かを重ねすぎて、偽物と変わり果てていたのかもしれない。
 砕けたフラグメントの、ひとひらもこの世界の歯車にするつもりはなかった。それでも優しいおまえは私のわがままを聞くだろう。しかし、私は世界を否定し、世界も私を否定した。約束は果たされない。ならば。

イントロへ続く





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