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筒条
2021-04-14 11:17:08
3547文字
Public
SB69
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ヤスハチにどうにかしてすけべをさせたい
やすはちにスケベさせたい自分が脳みそを限界まで絞ってこの展開ならやすはちもスケベしてくれるのでは…というシチュエーションを考え出したものの現状なかなかスケベに至らなくてどうして…になっている話の冒頭メモです →本になりました(
https://cylindxx.booth.pm/items/6336292)
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「なに、ビビってんだよ」
あえて煽るような言葉を選ぶ。
「
……
ッ、そんなんじゃ、ねぇ!だって、だって違うだろ!こういう
………
その、えっ
……
ち
……
なことって、ライバル同士ですることじゃねーじゃん
……
」
「俺はお前をライバルと思ったことはねぇけど」
「いまそういうこと言うな!
…
っとにかく、なんか違うもんになっちまうじゃん、オレとヤスは、オレとヤスなのに、そんなんやだ、オレはっ
…
オレ、ヤスとだけはっ」
こいつはよく感情が昂ったりして頭に血が昇ると、自分の中に浮かんだ単語を成形もせぬまま片っ端から投げつけてくることがある。いつもなら意味わかんねえで一蹴していただろう今回のそれは、あまりにも悲痛で切実な意図を孕んでいたから、仕方なく俺が代わりに咀嚼してやることにした。
他人に性器を触られてさらに射精を促されるなんて、そりゃ簡単には許容できないだろう。まして俺とハッチンは互いに性行為の経験などあるはずもなく、そもそも教科書に載っている知識くらいしか持ち合わせていない。いや、こいつは背伸びしてAVのひとつやふたつ見たことがあるのかもしれないが、知ったことではないので今は置いておく。
そう、今から臨もうとしている行為は、セックスまではいかずとも、本来軽々しく行っていいものではないのだ。事も無げに俺に役目を押し付けてきたジョウより、ハッチンの感覚の方がよほど正しい。ただし、ハッチンがこうして意地になって俺を拒絶する本当の理由は、突き詰めるとそこではない。
こいつはきっとセックスやそれに付随する行為を、愛とか恋とか、そうした綺麗な感情を互いに向けあった者同士で行うものと定義づけている。だから逆説的に、俺たちがそれに近い行為をすれば、俺たちの間にある感情もそうした形に変わってしまうのではないかと、それを恐れている。
そんな綺麗な感情ではないのに。もっとどろりとした、自分勝手で、荒々しい、それでも確かな信念をもった、熱。ハッチンがずっとひとりで抱え続けてきた、音楽に対する想い。
……
俺への、執念。
「オレのは
……
ちがう、ヤスと、こういうこと、しちゃいけねぇんだ」
わかんねぇのかよ、クソヤス。
そう言ってこちらを睨む瞳は、理性と欲念の狭間でとっぷりと潤んでいた。
……
わかってねぇのはお前のほうだ。
こんなことで、変わるわけがないだろう。
変わってしまうと、思っているのか。
名前のつけられた、辞書に載ってるような、そんな普遍的な関係に。今さら、俺たちが。
お前の想いは。
こんなことで変わったりしねぇだろうが。
「っファう!?」
いい加減にまどろっこしくなり、少し強引にハッチンの股間を揉んだ。言ってもどうせ理解しない。ならばもう実行してしまえばいい。そうして、証明してやればいい。「えっちな」行為をしたとして、これまでの俺たちが崩れるわけではない。お前の想いも変わらない。俺たちは俺たちのままであれると。
「あ、あ、
……
っや、だめ、だめだってやす、や
……
ッん」
「変わらねえ。だから、いちいち余計なこと考えんな。お前、バカなんだからよ」
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