万丈
2025-04-16 21:21:12
4279文字
Public 小説
 

雷帝と那羅王

【AI生成】【二次創作】【天空戦記シュラト】
インドラ様×レンゲ、私の推しの原点ですよ!
ファザコンこじらせたカップリングが好きなんですよ!
小説版でトドメを刺されてそれからずっと推してます。
この2人も幸せな未来が見えない系ですが
一瞬だけでも寄り添って幸せ感じて欲しいのです。

次の話→雷帝と那羅王2
すぐ後の話→変化


「レンゲ、お前は私の意志を理解できない。去れ」
彼の声は低く、抑揚のない命令だった。

その瞬間、レンゲの心の中で何かが弾けた。
忠誠と憧れ、裏切りと絶望が渦巻き、抑えきれぬ感情が彼女を突き動かした。

「理解できない……? あなたが……あなたがこんなことを!」
彼女の声は叫びに変わり、腰に帯びた蓮華杖を握りしめた。
赤い瞳は涙で濡れ、憎しみと愛が交錯していた。
「あなたが天空界を壊すなら……私が……私があなたを止める!」

レンゲは一気に距離を詰め、インドラの背後に迫った。
彼女は蓮華杖を振り上げ、鋭い先端を彼の背中に突きつけた。

レンゲの腕が震えた。
蓮華杖の先端は彼の衣をかすめ、わずかに布を裂く音が広間に響いた。

しかし、それ以上蓮華杖が動くことはなかった。

「やれ、レンゲ」
彼の声は低く、どこか諦めたような響きを帯びていた。
「それがお前の意志なら」

彼女の心はあの日の記憶に縛られていた。
巨岩兵の恐怖から救い、温かな腕で抱きしめてくれたインドラの姿だ。

「インドラ様……なぜ……なぜこんなことに……
蓮華杖が床に落ち、金属音が石の床に反響した。
レンゲは力が抜け、インドラの背中に縋り付いた。

「あなたを……殺せない……!」
彼女は泣き崩れ、彼の背中に顔を押し当てた。
「私は……あなたを失いたくないのです……!」

レンゲの嗚咽は、長い時間、大広間に響き続けた。
彼女の指はインドラの衣を強く握り、まるで彼をこの場に留めようとするかのようだった。
涙は彼の背を濡らし、彼女の声は次第にかすれ、ただ震える吐息だけが残った。

インドラは動かず、ただ静かに彼女の悲しみを受け止めていた。
彼の背中は硬く、冷たい壁のように感じられた。
だが、レンゲには、その奥に微かな温もりが潜んでいる気がしてならなかった。


どれほどの時間が過ぎたのか。
広間の冷たい空気が二人を包む中、インドラの肩がわずかに動いた。
彼の手が、縋り付くレンゲの腕にそっと触れた。
その触れ合いは、まるで彼女の存在を確かめるかのように慎重だった。

レンゲの嗚咽が止まり、彼女は顔を上げた。
インドラはゆっくりと振り返り、彼女の涙に濡れた顔を見つめた。
灰色の瞳には、冷たさの中に、初めて見る柔らかな光が宿っていた。

「レンゲ……
彼の声は低く、抑えていた感情が滲み出ていた。
「お前はなぜそこまで……

その言葉に、レンゲの心は再び揺さぶられた。
彼女は涙を拭い、震える声で答えた。
「あなたが私を救ってくれた日から、私の心はあなただけのものです。たとえ世界が滅びても、私はあなたと共にある。それが私の選んだ道です」

赤い瞳には、揺るぎない覚悟が宿っていた。
「たとえあなたが裏切り者と呼ばれても……私の想いは変わりません。インドラ様、私の全てはあなたのためにあるんです」

インドラの瞳が揺れた。
彼女の激情と、長い時間にわたる涙は、彼の心の奥に閉ざされていた何かを揺さぶった。
彼は一瞬、ヴィシュヌの石像に目をやり、すぐにレンゲに戻した。
僅かにインドラは苦しそうな表情を見せた。