ベルとモルの会話(+α)

会話文メインのとある日常話。糖度高め。おまけ(2ページ目)はヴィリデとベルの会話です。







【おまけ】




「まさかお前とモルの惚気話を聞く日が来るとは思わなかったな」
「惚気のつもりは……いえ、そう思われるほど、仲が良くなったということですね」
「ああ、そうだな」


後日ヴィリデに会う用事があったベルは、ついでにモルと行ったカフェの話を話した。いつもの苦労話かと思って耳を傾ければ、苦労のくの字が一つも出てこない、ただの甘い話でヴィリデは拍子抜けした。
表情は微塵も動かないし、抑揚のない無機質な声音だが、何十年もの付き合いがあるから、話のあちこちに滲み出ている甘さにすぐ気がついた。



「ミアもだが、お前もかなり感情豊かだな。アンドロイドにとっては普通のことなのか?」
「ミアさんと私は少数派ですよ。大多数のアンドロイドは言われたことをそのまま機械的に受け取るだけですから」
「言われてみればそれもそうだな」



「モルは幸せ者だな。彼氏役もそつなくこなせる保護者がそばにいて。これからもあいつのことをよろしく頼む」
「お任せください」
「ああ、それと」
「はい?」
「これからは苦労話なのか惚気話なのかを事前に言ってくれ。それぞれ聞くときの心構えというものがあるんだ」
「善処いたします」