木蔦(キヅタ)
2022-02-14 16:32:00
7248文字
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同僚のα長義とΩ女性がお似合いすぎて、失恋したβのまんばの話【ちょぎくに】※モブが出ます


ちょぎくに
※オメガバ
※モブ女(Ω、モブ→長義)がガッツリ出ます。

まんばは政府の刀、β。同じ部署のαの長義が気になってる。しかし長義からは嫌われている。

長義は何かとまんばに突っかかってくる。まんばが少しでもミスをするとなじってくるばかりか、「これは確認したのか」「これもちゃんとやっておけ」だの上司でもないのに指図してくる。

日々まんばに嫌味を言うためにあらを探されてる。(´・ω・`)

そういう所は苦手だが優しいところもある。まんばが書類仕事が終わらなくて泣く泣く残業していたら「貸しなよ」と手伝ってくれた。

その時にまんばは胸がぎゅっとなってしまった。
だけど長義には実は恋人がいる。同じ部署のΩ。

美人だし、かわいいし、性格もいい、みんなから愛されてるし、Ωだし、勝てるところがない。お似合いのふたり。
毎日一緒に帰ってる。

だから長義に惹かれていることはわかっていつつも失恋を自覚しており、このまま気持ちを抑えておくつもりだった。

そんな時、仕事で色々トラブルがあって長義に助けられる。だけど「ったく、xxxの確認を怠るなんて非常識だよ」「(声をかけてくれたら)チェックしたのに」などグチグチ言われる。やはり嫌われてる。

一緒に帰ろうと待ってたΩ女性に「先に帰って」と言う。
「別に、俺1人でやれる」
「どうだか」

文句は言ってるけどまた助けてくれた。少し嬉しい。でも少し困る。

これ以上好きになっても辛くなるだけだし、彼女との帰宅デート時間を奪ってしまった。申し訳ない。

「本当に大丈夫だから帰ってくれ」
「また失敗されたら堪らない。それにふたりでやって早く終わらせた方がいい」

痛いとこ突く。



結局ふたりで終わらせた。

帰りにまんばは夕食を買おうとコンビニに寄る。(長義と分かれるための口実も兼ねてたけど長義も付いてきた)

「偽物くん、これがご飯?」
「そうだ」
「いつも?」
「まあ、残業の時はコンビニしか開いてないし……。いつもはスーパーの惣菜だ。売れ残りは安くなってて」
「自炊しないの?」
「しない」

まんばが持ってた商品を長義が取り上げる。棚に戻し、まんばの手を引き店外へ。

何故か長義の家に連れて行かれる。
夜遅いと言うのにご飯を作ってくれる。

モグムシャア( °ω° )オイシイ

長義は料理上手。

彼女は長義の手料理食べてるのか。
それとも一緒に作るのか。
イチャイチャするふたりを想像し、モヤモヤ。

「遅いし泊まって行きなよ」
「でも替えが
「同じサイズだろ、服貸す」
「歯ブラシとか」
「あるから」
お泊まりできる物が出てくる。ホテルのアメニティばり。

「ベッドはさすがに一緒ね」
そりゃそうか、と思ってたら枕はふたつあった。なぜ。

ああそうか、と思い当たる。彼女が泊まる時用か。
しかし嫌われてる自分が使ってしまって悪かったなと思う。

シャワー浴びてたら色々準備してくれた。甲斐甲斐しい。彼女にもこうなんだろうなと思う。
「あんたの恋人は幸せ者だな」
「まあね」
ふふん顔。

その夜は一緒のベッドで寝た。このベッドでもう彼女とシたのかと思うと、ズキズキ胸が痛んだ。

長義が隣にいることもあってあまり寝付けなかった。


ふたりで出勤。

服は洗って返すと言ったが断られた。
「偽物くんが洗っても対して綺麗にならないよ」とまで言われたので「クリーニングに出す」と言ったが「そこまでのことじゃない」と言われた。

(ちなみに週明けに歯ブラシとかタオルは新しいものを買って渡したが「お前の使ったやつまだ家にあるけど?」と言われた。いや彼女に自分が使ったやつを使わせる気か!?Σ(=Д=;)と思い、いいからと押し付けておいた。)




翌週も残業。ミスで仕事のスケジュールが後ろ倒しになったので、少しでも挽回すべく。

なぜか長義もいる。手伝うことなんてないのに。たまたまか?今やってる仕事が忙しいのか?

「彼女はいいのか?」
「彼女?」
「その……

と言いかけたところで、彼女が部屋に入ってきた。帰ったと思ったが残ってたらしい。

チラッとまんばを見る。それだけで鈍いまんばでも察してしまった。
『席を外してほしい』と目で語っていた。

「俺ちょっと飲み物でも
「俺もいく」
「いや来るな!本歌の分も買ってくるから!」
「尚更俺もいく」
「だから来るな!」
長義が立ち上がる前に素早く部署を出る。

今頃恋人同士イチャイチャしてるのか。それとも残業のせいで最近一緒に帰れてないから不満をぶつけられているのか。

どちらにせよまんばは気分が沈んでしまう。

ちょっと時間を潰して、部署に戻る。話は終わったか、もしくは移動したかしてるといい。
入ろうとすると扉が開かない。締め出された!?と思っていると、鍵が壊れたらしく出れないと中から声がした。

業者を手配してもらっているらしいが、しばらく来ないらしい。

まんばも荷物が中なので帰れない。仕事もできない。

「何か匂わないか?」
「なんだ?火事とかか?」
「いや、なんか甘ったるい

甘ったるい?そんな香りは全然しない。扉を隔ててるからか?
と思ったが、どうやら彼女が発情してると発覚する。しかも抑制剤など飲んでいないと。

「はぁ!?なんで飲んでないんだ!」

発情したΩとαが密室でふたりきり。発情中のΩはαを誘うフェロモンを出す。
ふたりのセッを想像し、まんばはズキズキ胸が痛む。

考え込んでいたらしく、大きな音で我に返る。そして「きゃ」っと言う小さな悲鳴。

何が起こったかなんて明確だ。まんばの脳内で、彼女を押し倒してる長義の姿がありありと浮かぶ。
それにふたりは恋人同士なんだから行為自体不思議じゃない。
呻くような喘ぎ声が聞こえ、まんばはその場から走り去った。

失恋はわかってたけど、こんな風に目の当たりにするのはつらい。

政府の書庫に辿り着き、ずるずるとしゃがみ込んだ。ポロポロ涙が出てくる。
元々書庫はひとけがない。しかも今は定時後。

それなのにドタバタ騒がしい音が聞こえる。扉がガッと開いた。
「偽物くん!!」
「ほ、本歌!?なんで!?」
閉じ込められてたはずでは!?というか今セッの真っ最中では!?と混乱する。
長義がまんばに合わせてしゃがみ込み、首元に顔をうずめた。スーハーと長義が大きく深呼吸する。

長義がいつもより近くて緊張する。というか抱きしめられてるのでは?

ちゅっと音がした。続いてぺろんとざらついて生暖かい感触。
「ひゃっ」
「胸糞悪い空気を吸ったんだ。お前で浄化させてよ」
「む、むなくそ??」
何のことだ?
「そ、それより彼女はいいのか?発情期って長いんだろ?恋人がそばにいてやらな
「恋人じゃないよ」
「え?」
「いつも纏わりついてウザかったけど実害なかったから好きにさせてただけ。お前が勘違いしてたなら失敗だったな」
まんばはホッとする。

しかし今の状況を思い出してボッと赤くなる。長義に抱きしめられてるんだった。長義はまだスーハーしてる。変な匂いしてないよな??布、いつ洗っただろうか?
急に恥ずかしくなる。体も熱くなる。

「で、でも、折角ΩだったのにΩは貴重なんだろ?」
Ωは出生事体が少ないし、αに付け狙われないために抑制剤を飲んで隠してることも多い。αとΩは番いになれる存在。長義の番い候補をみすみす切り捨てて良いものか。

「確かに貴重だよ」
「だったら」
「俺はもう目をつけているΩがいるんだ」

驚く。ホッとしたのも束の間、やはり失恋した。
「偽物くん、お前は気づいているのかな」
長義の想い人に検討なんてつかない。部署にΩはいないし、他部署なんて把握できない。職場外での長義の友人なんて知らない。
気づく以前に知らない。

「発情してる」
「発情?」
「体が熱いだろ?」
言われてみれば、体が火照ってる。
恥ずかしさで体が熱いんだと思ってた。指摘されて意識するとさらに熱くなる。熱が篭り、苦しくて、はぁと吐息。

「βの偽物くん」
固い書庫の床に倒され、長義が覆いかぶさってくる。背中が冷たくて気持ちいい。

「発情中のΩを前にして、αが我慢できるなんて思うなよ?」





暗_(:3 」∠)_転





職場の、いつ人が来るとも知れぬところで致してしまった。しかも初めての発情期で、意識が朦朧とし、途中から覚えてない。気づくと長義の家で抱かれていた。

きっちり1週間抱かれるか寝るかした後、ようやく発情期が終わった。
ご飯も合間に口移しで何回か与えられた気がするが記憶が曖昧。

鏡を見るとうなじに歯形が何回もある。
「え、待て、これって……。いや俺はβだし
βだから第二性の事はあまり詳しくはないが、それでもうなじを噛まれたら番いになるというのは有名な話。

いやでもなんで長義はΩじゃなくβの自分を抱いたんだ?と首を捻る。
「国広、体はもういいの?」
甘ったるい声が掛かる。聞いたことがない。いやこの1週間で何度も聞いた気がする。
「ほ、ん、か……( °言° )」
「どうしたの?どっか変なとこある?」
普段嫌味を言ってくる長義とまったく違ってて気持ち悪い。
「くび……
「ああ、痛い?」
「痛いは痛いけど、そうじゃなくて」
「ごめんね」
ちゅっとうなじにリップ音。
「ひっ」
「沁みた?痛かった?」
「いや
「そう」
じゃなくてなんで俺は噛まれたんだ?」
「番うために」
「つ、番う!?なんでだ??」
「わからない?」

長義にベッドに引き摺り込まれる。

「俺がお前を好きだからだよ」

ちょぎくにハッピーエンド!お疲れ様でした!ありがとうございました!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°