ムラムラゲージの話【ちょぎくに】
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この話の続きというか、本編
まんばはある日、刀達の横にステータスが見えるようになった。
ステータスと言ってもただの縦棒で、なんなのかわからない。
そのゲージは、みんな真ん中くらいか、下の方。
経験値や好感度ではなさそう。
なんなんだ?と考える。
「そんなところで突っ立ってたら邪魔だよ」
「あ、ああすまな
…いぃ!?」
まんばは驚く。振り向いた先には長義がいた。長義だったのは別に良い。問題はそのゲージだった。
爆発せんほどにMAXだった。
ゲージも値に耐えかねている(?)のかピクピク痙攣している。
(まさかこれは嫌悪度もしくは怒り度!?)
まんばはドン引き。
これが怒り度だとして、そんなに邪魔だったのが気に食わなかったのか、それとも元々機嫌が悪かったのか。
嫌悪度とは思いたくない。そこまで嫌われていると思いたくない。
まんばはしゅん、としょげて、横に避けた。
「悪かった
……」
ゲージが爆発せんばかりにプルプル震え始めた。まんばは怯えた。
だけど長義はすっと通り過ぎただけだった。
怒鳴られなくてよかった
……
しばらくするとゲージは少しだけ下がっていた。上下が激しいので嫌悪度ではなさそうだ。やはり感情を表すゲージだろう、とまんばは推測した。
風呂が一緒になった。ゲージは7割程度。今日は怒ってないらしい。ほっとする。
まんばは脱衣所で服を脱ぎ、パッと長義を見た。
またMAXになっていた。
(ひぇ
……)
長義は怒りを堪えるような険しい顔をしている。まんばは逃げるように大浴場へ向かった。
大浴場にいる時も、まんばのことが気に入らないのか、じっと睨んできた。
噛み付かれるのではないかとドキドキしてすぐに風呂から出た。
翌朝には下がっていたので、もしかしたらどこかでストレス発散させたのかもしれない。
ある日出陣でまんばが足を怪我してしまう。
敵を殲滅したところで、怪我の具合を見るためにしゃがみ込む。他の仲間達は離れたところにいるため、怪我には気づかれてない。
(歩けないほどじゃない、これくらいなら行けるか?しかしズキズキ痛むな
…)
簡単に止血しようとしたところで、長義が現れる。
「!ほ、本歌
…!」
「偽物くん
…!その怪我
…!」
長義の視線は足に注がれている。スラックスが裂け、太ももから血がダラダラ出ている。
見つかってしまった
……
罰が悪そうに長義を見上げる。
長義のゲージは5割ほど。怒ってはいない、とホッとしかけた時、グググググ〜〜っとゲージが急上昇する。
(ひぇ!やっぱり怒ってる!)
この足手纏いが!とか面倒臭いやつ!とか思われてるに違いない。
「ほ、本歌
…?」
「撤退しよう、それじゃ戦えないだろ」
「いや、大丈夫だ、これくらい
…!」
「傷は深いし、血も止まってない。そんなんじゃ走れないだろ。それに正常な判断を下せないものは隊に迷惑がかかる。」
冷たく言い放たれる。
長義のゲージどんどん上がっていく。
「さっさと帰るぞ」
なんとか怒りを収めたくて咄嗟に手が出る。
踵を返した長義の布の裾をきゅっと握った。
「本歌、すまない
…許して、くれ
…」
長義を見上げて言う。長義はまんばを凝視して固まった。
(どうだ
…?)
まんばの願いとは裏腹に、ゲージは一気にMAXまで到達した。
(怒りを鎮めようとしたのに、煽ってしまった
…!?)
長義は冷たくまんばを見下ろし、近づいて膝をついた。
「撤退する。これは隊長の判断だ、お前の指図は受けない」
「
………わかった
…」
しょんぼり。
しかし長義は先ほどよりも幾分か優しげな声で問いかける。
「歩けるか?」
「へ?」
「無理して酷くなったら手入れ資材が増える。背に乗れ」
「は!?あ、歩けるから!!」
「いいから」
そんな怒りMAXの刀に負ぶわれたくない。しかし長義は有無を言わせない様子。
逆に不機嫌そうな声を出したので、慌ててまんばは背にしがみついた。
ゆらゆら長義の背で揺れる。
「本歌、恥ずかしいから、みんなに見つかる前に下ろして欲しい
…」
「お前の言うことは聞かないよ」
プルプルとゲージが痙攣している。まんばが口ごたえしたからかもしれない。心配。
何かを飛び越えたのか、がくんと長義の身体が揺れ、バランスを崩した。
「わっ!」
慌てて長義にぎゅっとしがみ付く。身体が密着していて居た堪れない。
そしてゲージがぶるんぶるんと揺れ始めた。今にもゲージが飛び出してきそうだ。
(!?こわっ!!)
そのすぐ後に仲間達と合流でき、ゲージの揺れは治った。MAXのままではあったが、異常さを目にしたまんばは少しホッとした。
審神者就任1周年記念。
今日は宴会で、酒や普段出ないご馳走が出る。厨当番が腕を奮ってくれた。
大食漢なまんばは満足いくまで食べ、自室に戻った。酒は一切飲んでない。飲兵衛達はまだ宴会場で盛り上がってる。
今のうちに、と風呂をささっと入る。
自室に戻る時、ふらふらした長義を見つける。
「にしぇものくんやらいか〜」
呂律が回ってない。相当酔ってるようだ。一升瓶を抱えている。
ニコニコ笑顔なので、笑い上戸なのかもしれない。
「こりぇからへやで、のみにゃおすんらけど、にしぇものくんもどぉかな?」
「いや俺は遠慮しておく」
「えんりょせず」
でもこんな状態の長義を放っておくわけにはいかなくて、まんばは部屋に送ろうとする。この前負ぶってもらったことを思えば安いものだ。
すんっと耳元で音がした。
「にしぇものくん、せっけんのにおい〜」
「ああ、お風呂入って来たからな」
長義の顔の横にあるゲージがググッと上昇する。
「ん?」
「ほほもじょーきしていろっぽいね?おいしそ〜」
「おい、俺は食べ物じゃないぞ」
部屋に着く。長義をその辺に転がして、布団を敷く。四つん這いになり、整えていたら、後ろから長義が覆い被さってくる。
「おい!ふざけるな
…!」
「くにひろ
……」
耳元で甘く囁かれ、ぞぞぞと何かが背中を走る。
振り向くとゲージがMAX
……というかMAXからはみ出してる。
「ほん
……っ!」
何か言おうとする前に、長義に唇を食いつかれた。
「いただきまーす」
暗転
俺の本歌?隣で寝てるぜ。
まんばは呆然としている。
あ
…ありのまま今起こったことを話すぜ。
なぜか本歌のゲージは0まで下がってる。彼は低い時でも5割はあったのに。先程まで最高潮に盛り上がり、
……これ以上は明言を避ける。
何を言ってるのかわからないと思うが、俺も何をされたのかわからなかった
…
頭がどうにかなりそうだった
…
まんばは長義を見る。健やかな寝顔。
よくわからないながらも眠気が襲って来て、まんばも目を閉じた。
お読み頂きありがとうございました!お疲れ様でした!
これ、起きた後、裸で眠るまんばを見てムラッ(5割)とします。
まんばが起きた後、恥ずかしそうに体を隠すのを見てムラッ(8割)とします。
まんばはゲージ見てびくびくしてます。
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